
天使はだいたいデビルマン
【前回の記事】
感情を言語化できなければ、
酒で忘れろ。
飲んでたら大抵忘れる。
なんて幸せな弱い頭なのだろう。
(※前回の記事はこちら↓)
介護をやっていてイライラすることがある。
いや。多すぎる。
便を床に塗りたくる利用者さん。
お風呂に入るのに
「入らない。」と言い張る利用者さん。
ご飯を食べさせてるのに
私の顔面にツバ吐く利用者さん。
正直、
背負い投げしてやりたい。
そんなことをできるわけもなく、
「どうしましたか?」
と天使を装う。
内心デビルマンだ。
他の職員が丁寧な対応をしていると
心の広さに驚かされる。
丁寧な言葉で、
満面な笑み。
同じ職員から見ても
天使のように輝いて見える。
あぁ。なんで私は愚かなのか。
家帰った後の酒をめざして
私も天使を装う。
ツバを吐かれても
「どうしましたか?」
便を塗り手繰られても
「トイレに行きたかったのですね。」
お風呂に入らなくても
「お客さんが来ているので一緒にいきましょ。」
心を無にして対応する。
まぁ。笑顔までは作れないが。
私たち介護職員は物理攻撃ができないため
“記録”
という武器で反撃をする。
いつ、
どこで、
どのようなことがあって、
こうなった。
介護職員がどのような対応をして、
こうなった。
事細かく。
現状だけを書く。
「やられっぱなしじゃ気に食わない。」
ここぞばかり事細かく、
現状を記録に収める。
そんな時、
家で飲む酒は最高に美味い。
記録というアイテムで相手を倒した気分だ。
あぁ。清々しい。
風呂上がり、
夕暮れから飲む酒に乾杯。
私は今日も頑張った。

【次回予告】
出勤早々、
顔面にツバを吐かれた。
「だから結婚できないのよ。ダメね。」
親にも言われたことないセリフだ。
それでも私は今日も働く。
酒のために。推しのために。
【関連記事①】
「壊れたのは、この夜じゃない。」
殴られても、
蹴られても、
辞めなかった。
それでも何もできなかった夜がある。
積み上げてきたものが、
その場で全部、意味なくなる感じ。
私が壊れ始めた、あの夜の話。
【関連記事②】
「命を守る仕事が、命を削る。」
背中を何度も殴られた。
頭を何度も殴られた。
ただ、私たちも人間だ。