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何もない日が、少し好きになった。


    【前回の記事】


    大好きなコレクションに潰されるなら、
    それはそれで本望かもしれない。

    (※前回の記事はこちら↓)


    夜勤明け。

    気温30度の中、
    車まで駆け込む。

    ほんの50mなのに、
    額から汗が滲む。

    「はぁ。風呂入りたい。」

    クーラーをガンガンにして、
    急いで家へ向かう。

    私には、
    キンキンに冷えたワインが待っている。

    去年、酒ガチャで当たった、
    岩手産のマスカット・ベーリーA。

    前日から冷蔵庫に寝かせておいた、
    最高の一本だ。


    家に着く。

    まず洗濯機を回す。

    そのまま風呂へ飛び込む。

    急ぐ理由はひとつ。

    ワインを、
    一番おいしい状態で飲みたいから。

    風呂から出たら、
    洗濯物を干して、
    簡単につまみを作る。

    そして冷蔵庫を開ける。

    キンキンに冷えたワインを取り出し、
    キャップを開ける。

    グラス?

    使わない。

    そのまま、ひと口。

    「うっまっ! 夏、最高!」

    さっきまで、
    暑さがうざったくて仕方なかったのに。

    クーラーをガンガンに効かせた部屋で、
    キンキンに冷えたワインを飲む。

    この瞬間だけは、
    夏も悪くないと思ってしまう。

    こういう時、

    誰かがいてくれたらな、
    と思う。

    「おかえり。」

    そんな一言があって。

    ご飯ができていて。

    「今日もお疲れさま。」

    なんて笑ってくれる人がいたら。

    ……なんて。

    そんな都合のいい展開、
    漫画とアニメで見すぎた。

    現実は、
    冷蔵庫を開ける音しかしない。

    人生は、

    漫画みたいには進まない。

    劇的な出会いもなければ、
    毎日が事件だらけなわけでもない。

    ほとんどの日は、
    何もない。

    平凡で、
    静かで、
    少し退屈なくらいの日常だ。

    でも。

    今日は気分がいい。

    夜勤を終えて。

    洗濯もした。

    風呂にも入った。

    キンキンに冷えたワインも飲んだ。

    好きな漫画を読んで、
    のんびり過ごす休日。

    それだけで十分だ。

    何もない日を、
    ちゃんと幸せだと思える。


    ……いや。

    毎回じゃないけど。

    今日は、
    そう思えた。

    だから、
    今日は当たりの日。

    さぁ。

    今日のエダちゃんは、
    何をしようかしら。

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    【関連記事①】
    「死にたがりはなぜ生きるのか。」

    介護の仕事をしていなかったら
    多分私はもういない。

    死にたがりが、
    なぜ生き続けるのか。


    【関連記事②】
    「アラサーは酒のために、朝から働く。」

    7時から動き出して、
    3時まで漫画を読んで、
    5時から酒を飲む。

    ボロアパートで私という
    1日の物語が終わる。

    主人公みたいにすごいことは、起きない。

     
     
     
    酒ばかり飲んでる介護福祉士。 ストレスはだいたい酒で流してるアラサー。 人と関わるのは苦手。 でも、人は嫌いじゃない。 優しさで削れて、 気づいたらちょっと壊れてた。 それでも働いてるし、 それでも生きてる。

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