
「楽に稼げる」なんて思った私に、介護が突きつけた代償
あの絶望に落ちる前の話をする。
このときの私は、まだ何も分かってなかった。
↑前回の記事はこちら。
18歳の頃の私は、
人のために働きたいなんて
これっぽっちも思ってなかった。
高校は看護系だったけど、
正直勉強は大嫌い。
進学する気もなかった。
「進学しないなら、家から出ていきなさい」
そう言われて、私は働くしかなかった。
早く金を稼いで、
遊びたかっただけだった。
正直、介護なんてどうでもよかった。
就職するとしたら、
どうせ看護の高校だし介護でいっか。
そんな軽い気持ちで、求人サイトの一番上に出てきた職場に決めた。
——今思えば、
それが全部の始まりだった。
その「なんとなく」は、
思ってたよりずっと重かった。
最初の頃の私は、完全にバイト感覚だった。
言われたことだけやればいい。
それ以上はやるつもりもなかった。
正直、それで金もらえるなら十分だと思ってた。
そんなナメた考え、
この世界は一瞬で潰してきた。

気づけば、周りとの距離が明らかにズレていく。
話しかけられない。
笑われない。
空気にすら入れてない。
「あ、私いらないんだな」
なんとなくわかった。
半年で入るはずだった夜勤も、回ってこない。
理由なんて教えてもらえない。
ただ、使えないって判断されただけ。
「………まずい」
それだけは、分かってた。
このままでいいわけないのも、
ちゃんと分かってた。
でも、
どうしたらいいかは分からない。
周りより遅れてるってことだけが、
ずっと頭から離れなかった。
気づけば一年。
同じ場所にいるはずなのに、
私だけ、ずっと置いていかれてた。
ある職員の一言が私を変えた。
「エダさん、なんで夜勤入れないかわかる?」
正直に答えるしかなかった。
「わかりません。」
数ヶ月前までただの学生だった私に
わかるわけがない。
【次回予告】
利用者さんが亡くなった。
怖くて、
どうしていいか分からなかった。
頭も、
感情も、
ぐちゃぐちゃで——
それが
すべての始まりだった。
※関連動画
「なんのために来てるの?」
その一言で、全部が終わった気がした。
頑張りも、覚悟も、
ここに立っている理由さえも、否定された。
言い返せなかった。
悔しいのに、何も言えない自分が一番嫌だった。
——あれは、夜勤中の出来事だった。
ご家族の一言で壊れたかけた私の話。
あの夜じゃない。
気づかないフリをして、自分をボロボロにしてきた毎日が、私を殺した。
誰も知らないまま、私は静かに壊れていった――
でも、
笑っているフリは続けなきゃいけなかった。