
[EXCEL]ショートカットの目的は「時短」ではない。もっと大きな効果は「目と脳の疲れ防止」である説
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(以下は私見です。ご異論あればお寄せください。)
【まとめ】
・ショートカットの目的は「疲れない」ため
・時短はその結果
・3キー同時押しショートカットは覚えないといけない
・Alt 系ショートカットは暗記不要

【説明】
エクセル界隈では、ショートカットネタが多くあります(最近はAiネタが跋扈していますが・・・)。
動画は特に多い。わかりやすいからでしょう。
多くのショートカットネタは「時短」を主張します。
マウスに持ち換えたら1回〇秒のロス、1日で、1週間で、1か月で、1年では〇時間のロス・・・、みたいな。
もちろん、時短は大きなメリットです。
でも、そういう細切れの時間は、どこかに溶け込んでしまいます。
ショートカットを駆使したからって、〇時間分の余裕時間が生まれる(その分休める)とは限りません(そういう人もいるでしょうし、そう目指すのは「あり」ですが)。
ショートカットの本当の目的は 「マウスポインタを動かさなくてよいこと」 にあります。
特に、私のように目が悪い人間にとっては、マウスポインタを追うこと自体が苦痛です。
ポインタを指定のアイコンに合わせるのも面倒です。
ショートカットでは、それらの「苦行」がなくなります。
マウス操作は「手」だけの作業ではない

マウス操作は一見すると、手(トラックボールの場合は指)を動かすだけの簡単な作業に見えます。
しかし実際には、
・指(手首・肘)
・目(視線)
・脳(位置の判断)
この3つを同時に使う、負荷の高い操作です。
ポインタを追うたびに、脳は 「今どこにあるのか」 「どこをクリックするのか」 「このアイコンで合っているのか」 と判断を続けています。
これは 視覚と認知の負荷が高い作業 であり、長時間続けると確実に疲労します。
「マウスに手を伸ばすのが面倒」「ポインタが思うように動かない」「ポインタを見失う」「どのアイコンか分からない(隠れている場合は特に)」というのは結構なストレスです。
ストレスは減らすべきです。
*ポインタや画面の見づらさに悩んでいる方は、こちらをどうぞ。
プチトラベルレスキュー 「画面」編
ショートカットは「目と脳を休ませる技術」

一方、ショートカットを使うと
・ポインタを動かさなくてよい
・ポインタを追わなくてよい
・アイコンを探さなくてよい
・視線移動が減る
・認知負荷が下がる
といった効果が得られます。
視線は該当のセルを見続けていればいいのです。
特に大画面モニターの場合は、視線移動するだけでも、負荷(眼球だけでなく頭も動かす必要がある)がかかりますから、それが無くてすむのは大きなメリットです。
つまりショートカットは、 「疲れにくい操作体系」を作る技術 なのです。
時短はその結果に過ぎません。
本質は 疲労の低減=生産性の維持 にあります。
勿論、「疲労軽減」の代償として「ショートカットを覚える」という作業が必要です。でも、これ、意外と「慣れ」の部分です。
キーボードを見ないで打てる人なら、そんなに難しいことではありません。
ただし・・・
「3キー同時押し」のショートカットは「覚える必要」がある

Excelには、 Ctrl+Shift+〇 、Ctrl+Alt+〇といった「3キー同時押し」のショートカットが多く存在します。
これらは便利ですが、 完全に暗記していないと使えない という弱点があります。
・ショートカット同士の関連性がない
・キーの組み合わせを覚える必要がある
・忘れると使えない
・3キーは同時に押しづらい(手首を痛める)
・新人(シニア)指導ではハードルが高い
という特徴があり、 「覚えている人だけが使える操作」になりがちです。
一方・・・
Altから始まるショートカットは「暗記不要」

一方で、 Altキーから始まるショートカット(例:Alt⇒H⇒K /カンマ入れ) は性格が異なります。
Altキーを押すと、 リボン上に英数字(アクセスキー)が表示されます。

例:Alt ⇒ H(ホーム)⇒K(カンマ入れ)
そのため、 忘れていても画面を見れば判断できます。
・暗記していなくても使える
・画面にヒントが出るので、思い出しやすい
・ワンテンポ遅れる程度で、ほとんど時短効果は失われない
・新人指導でも説明しやすい
・PC環境が変わっても同じ操作ができる
・順番に押すので、指が楽
つまりAlt系ショートカットは、 「覚えなくても使えるショートカット」 なのです。
実際、カンマ入れの3キー同時押しショートカットは
Ctrl+Shift+1 に対し
Altからだと、H(ホーム)⇒K(カンマ)です。
3キー同時押しには「意味」がありませんから、覚えるしかありません。
一方、Altからなら、意味(ホームのHや、カンマのK)があるので、覚えやすいといえます。
これは実務において非常に大きなメリットです。
*注意1
最初は英数字が沢山出てきて、面食らってしまう、かもしれません。
でも、主要なものはすぐに覚えるので、実際は画面に出た英数字を見る必要は減っていきます。
・注意2(例外)
私が多用している Alt⇒E⇒S⇒(Vで値のみ貼り付け、等) は画面に英数字が出ません。これは覚えるしかありません。
といっても、Alt⇒E⇒S だけですから、すぐに覚えます(Alt ⇒ E ⇒ S は「旧メニューバーの 編集(Edit)⇒ 貼り付け形式(Paste Special)を開くショートカット」。 私は「古参兵スタイル」と称しています)。
実務では「疲れないこと」が最強の時短
自治体・公的機関の事務では、
・長時間の入力
・大量のチェック
・同じ操作の繰り返し
が日常的に発生します(その削減を図る努力は必要です)。
このような環境では、
疲れる⇒集中力が落ちる⇒ミス(手戻り)発生
となりがりです。
従って、
疲れない⇒集中力が落ちない⇒ミスが減る という効果は、時短よりも遥かに大きな価値を持ちます。
ショートカットは、 「疲れないための操作」 を提供します。
結論:ショートカットは「生産性を守るための技術」
ショートカットは時短テクニックではなく、 「目と脳の疲労を減らし、生産性を維持する技術」 です。
・ポインタを動かさなくてよい
・ポインタを追わなくてよい
・認知負荷が下がる
・集中力が落ちない
・ミスが減る
・暗記不要のAlt系ショートカットは特に実務向き
・結果として作業が速くなる
これがショートカットの本質的な価値です。
勿論、「生産性が守られる」結果の副次効果として「生産性が高まる」というのは、大変喜ばしいことです。
マウスを使ってはいけない、わけではない
とはいえ、マウスを使うな、というつもりもないし、全てをAltから始まるショートカットで行え、というつもりもありません。
マウスも3キー同時押しのショートカットも必要に応じて使いながら、自分なりの「生産性の確保と向上」が図られればいいでしょう。
ただし、頻繁にマウスに手を伸ばす操作があるのなら、「これ、ショートカットで出来ないかな」と考えて、そして、ショートカットに移行してみましょう。
最初は戸惑っても数回やれば覚えます。
また、「この操作はこのショートカット」と思っていても、たまには、違うショートカットを使ってみるのも手です。
意外と「こんな方法があったのか、こっちの方が楽じゃないか」という発見になるかもしれません。
場合によっては、1キー分、減らせるかもしれません。
あるいは、押下キーは増えても、運指が楽になるかもしれません。
そしたら、さっさと「宗旨替え」して、違うショートカットを使う、というのがより正しい方向性でしょう。
(私も、ここ数年で、使うショートカットがかなり変わりました)
正直、ショートカットによる「時短」効果は絶大です。
でも、やっぱり使わない/覚えようとしない人が沢山います。
いちいちマウスに手を伸ばす。
製造ラインならサボタージュともいえます。
なので「時短」以外の切り口を示すことで、ショートカットの利用を促進したい、という忌も込めての記事でした。
具体的なショートカットについては、以下もどうぞ。
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