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Photo bymaf16

三題噺ショートショート_記念

    kojuro

    落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。

    企画もの、大の苦手なのである。

    どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。

    私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。

    いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。


    え?落語?三題噺?ヤスシさん?

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    また、お題、ムズい



    心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。

    コジ、別名、天の邪鬼志朗あまのじゃくしろうだろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?


    なんのはなしですか。

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    書くの?書かないの?どっちなんだいっ!



    わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?


    ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。

    さて。では、三題噺ショートショート「記念」まいりましょうか。


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    陸りくは、野球の腕も凄かったが、なにせ、文才があった。

    高二の春、ホームルームで、市の留学生募集の論文選考の話があり。興味深げに聞いていた横顔を思い出す。



    果たしてその夏、陸は、選抜されてアメリカへの夏期休暇短期留学が決まった。


    夏の合宿がすっぽり抜けたのだ。さぞや腕が落ちているだろうと思ったが、何のことはない。すぐにレギュラーに返り咲いた。


    ところが。


    大晦日に、陸の家に集まって鍋をつつき。翌朝みんなで初日の出を拝みに山に登り。首尾良く日の出に柏手かしわでを打ち終わった後、しんみりと陸は言った。

    「俺、留学する」






    陸は、今やグローバルで有名な劇作家になった。






    俺の机の上には、その時みんなで撮った写真が飾られている。

    他のみんなは今、どうしているんだろう。

    あれから俺は趣味でカメラを続けていて。何者にも成らずに還暦を超えた。



    何枚も何枚も、それこそ数え切れないくらいの写真を撮ったのに。どうしてか、この写真が、今でも一番心に残る作品なのである。


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    そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑って言った。


    「コジくん、最近マッサー(注1)、短くない?」


    マッサージすると、家内は上機嫌である。

    家内が上機嫌だと、我が家は平和である。


    だから。


    これで、いいのだ。

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    三題噺ショートショート、ムズい


    (注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。



    俺にしちゃあ、三題噺も、けっこう書いたは書いたが。ムズい。ムズすぎる。笑


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    俺の三題噺なんてねぇ



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    なぜかキナリ杯をきっかけに、noteを書くようになった。気ままに、気長に、書きたいときに、書きたいことを書きたいだけ書く。

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