アーティストを知る10のエピソード|Radiohead編
前回の記事では、Radiohead(レディオヘッド)を初めて聴く人に向けて、まず聴いてほしい3曲を紹介しました。
でも、Radiohead(レディオヘッド)がどんなバンドか、よく分からない。
そんな人に向けて、今回はRadioheadを知る10のエピソードを紹介します。
「Creep」から始まり、『OK Computer』『Kid A』へ。
なぜ彼らは、ここまで音楽を変えていったのか。
その流れを知ると、Radioheadの曲が少し違って聴こえてきます。
01|最初は「Radiohead」ではなかった

Radioheadの始まりは、1980年代のイギリス・オックスフォード。
トム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、コリン・グリーンウッド、エド・オブライエン、フィリップ・セルウェイという5人は、学校時代から一緒に音楽を演奏していました。
当時のバンド名は「On A Friday」。
金曜日に練習していたことが名前の由来です。
その後、レコード契約をきっかけにRadioheadへ改名。
世界的なバンドも、始まりは学校の仲間たちでした。
02|「Creep」は成功したけれど…
Radioheadを世界に知らしめた「Creep」。
1992年に発表され、翌年の再リリースをきっかけに大きなヒットとなりました。
静かなギターから一気に爆発するサウンドと、孤独を感じさせる歌詞。
多くの人に愛された一方、Radioheadは「Creepのバンド」というイメージを背負うことになります。
トム・ヨークも後年、「Creep」が作ったバンド像への距離感を語っています。(theguardian.com)
つまり「Creep」は、Radioheadを成功させた曲であると同時に、そこから先へ進むきっかけにもなった曲でした。
03|「Creep」の次に『The Bends』があった
「Creep」の次に、Radioheadが向かったのが『The Bends』です。
1995年発表のこのアルバムには、「Fake Plastic Trees」「High and Dry」「Just」「Street Spirit (Fade Out)」などを収録。
「Creep」のようなギターロックを残しながら、音楽の幅を大きく広げました。
その流れを象徴するのが「My Iron Lung」。
「Creep」の成功と、それによって生まれたイメージとの距離を感じさせる曲です。
「Creepの一発屋ではない」
それを証明したのが、『The Bends』だったのかもしれません。
04|『OK Computer』で、さらに遠くへ

1997年の『OK Computer』。
「Paranoid Android」「Karma Police」「No Surprises」、そして「Let Down」。
ギターロックを軸にしながらも、どこか不安で、冷たく、現代社会を見つめるような世界観を作り上げました。
「Creep」から始まったRadioheadは、ここで完全に別の景色へ。
前回の記事で紹介した「Let Down」が気に入った人は、ぜひアルバム全体で聴いてみてください。
Radioheadの魅力が、1曲ではなく作品全体から見えてきます。
05|『Kid A』で「これもRadiohead?」となった
2000年の『Kid A』では、Radioheadの音楽がさらに変わります。
ギター中心のロックから離れ、シンセサイザーや電子音を大胆に導入。
アルバム1曲目の「Everything In Its Right Place」は、その変化を象徴する曲です。
「Creep」と続けて聴けば、同じバンドとは思えないほど。
それでも、どちらもRadiohead。
成功したスタイルに留まらず、自分たちが面白いと思う方向へ進む。
それがRadioheadというバンドでした。
06|トム・ヨークだけでは、Radioheadにならない

Radioheadと聞くと、トム・ヨークの歌声を思い浮かべる人が多いでしょう。
でも、Radioheadは5人のバンドです。
特にジョニー・グリーンウッドは、ギターだけでなく電子楽器やストリングスなども取り入れ、バンドのサウンドを広げてきました。
コリン・グリーンウッドのベース、エド・オブライエンのギター、フィリップ・セルウェイのドラム。
5人の音が重なることで、Radiohead独特のサウンドが生まれます。
次に聴くときは、トム・ヨークの声だけでなく、その後ろで鳴っている音にも注目してみてください。
07|Radioheadには「音」以外の世界もある
Radioheadのアルバムを手に取ると、ジャケットも強く印象に残ります。
その視覚的な世界を長年支えてきたのが、アーティストのスタンリー・ドンウッド。
トム・ヨークとのコラボレーションによって、『The Bends』以降のRadioheadのアートワークを数多く手がけています。(theguardian.com)
音楽だけでなく、ジャケットや映像まで含めてひとつの世界を作る。
Radioheadは、そんなバンドでもあります。
08|『In Rainbows』は、売り方まで話題になった

2007年の『In Rainbows』。
このアルバムが話題になったのは、音楽だけではありません。
デジタル版を、購入者が価格を決める方式で公開したのです。
当時としては大胆な方法でした。
ただし、話題になったのは販売方法だけではありません。
「Nude」「Weird Fishes/Arpeggi」「Reckoner」など、Radioheadの魅力が詰まったアルバムでもあります。
音楽の作り方だけでなく、届け方まで自分たちで考える。
そこにもRadioheadらしさがあります。
09|活動しない時間も、無駄ではない
Radioheadは、毎年のように作品を発表してきたバンドではありません。
活動の合間には、メンバーそれぞれが別の音楽にも取り組んできました。
トム・ヨークはソロやAtoms for Peace。
ジョニー・グリーンウッドは映画音楽。
それぞれがRadioheadの外で経験を積み、その音楽をまたバンドへ持ち帰る。
だからRadioheadの場合、作品と作品の間にある長い時間も歴史の一部なのです。
10|そして2027年、Radioheadが日本へ
そして2027年、Radioheadが日本に帰ってきます。
公式サイトでは、2027年6月のGMOアリーナさいたま公演が案内されています。(radiohead.com)
これからRadioheadを聴き始める人にとっても、ちょうどいいタイミングです。
まずは「Creep」。
次に「Let Down」。
そして「Everything In Its Right Place」。
3曲だけでも、Radioheadがどれだけ変化してきたバンドなのかが分かります。
気になったら、次はアルバムを1枚。
そこから自分の好きなRadioheadを見つけてみてください。
まとめ|Radioheadは、変わり続けた
「Creep」で世界に知られたRadiohead。
そこから『The Bends』、『OK Computer』、『Kid A』へ。
作品を重ねるたびに、彼らは少しずつ、そして時には大胆に音楽を変えてきました。
だからRadioheadは、代表曲を何曲か知っているだけでは、まだまだ面白さが残っています。
知ってから聴く。
聴いてから、もう一度知る。
その繰り返しで、少しずつRadioheadの世界に入ってみてください。
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