メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo byiroro

七夕。家族の願いはスラスラ書けるのに、自分の願いが出てこない人へ。

    家族の幸せを願うことなら、すぐに言葉が出てくる。

    でも、「あなた自身は、何がしたい?」と聞かれると—— 急に、何も浮かばなくなる。

    もし、ちょっとドキッとしたなら。
    この記事は、たぶんあなたのための記事です。

    もうすぐ、七夕。
    そういえば、と去年のことを思い出した。

    去年、保育園の入り口に、短冊でいっぱいの笹が飾られていた。

    上のクラスのお兄ちゃんお姉ちゃんたちは、それぞれ自分で願い事を書いていた。 将来の夢だったり、ほしいオモチャだったり。
    まっすぐで、いいなあと思った。

    (うちの娘はまだ字が書けないので、短冊は元気いっぱいの「絵」だった。何を願ったのかは、本人のみぞ知る)

    その笹を眺めながら、ふと思った。

    ——もし私が一枚もらったら、何を書くんだろう。

    頭に浮かんだのは、迷わずこれだった。

    「家族みんなで、元気に楽しく過ごせますように」

    うん、本心だ。1ミリも嘘じゃない。

    …でも、頭の中で書き終わったところで、ペンが止まった。

    あれ。 私の願い事って、家族のことだけ?

    「私が」やりたいことって、最後に考えたの、いつだっけ。

    これは、やりたいことを見事に見失っていたフルタイムワーママが、10個の質問で「自分の願い」を掘り起こした話である。

    そして、「夢を見つけよう」みたいな話がどうにも苦手な人にこそ、読んでほしい話でもある。

    10個、と聞くと身構えるかもしれない。でも大丈夫。 読み終わるころには、たぶんもう、ひとつくらいは「あ、これやりたいかも」が見つかっているはずです。


    先に白状すると、「夢を探せ」系が、どうにも苦手だった。

    私は「自分探し」とか「本当の自分」とか、ああいう言葉が、昔からちょっと苦手だ。

    理系出身の悪い癖で、「ワクワクする方を選ぼう!」と言われると、反射的に「……ワクワクの定義は?」と思ってしまうタイプである。

    可愛げがない。自分でもそう思う(笑)

    だから、これから書くのは、スピリチュアルな夢探しの話ではない。

    探しに行く場所は、外じゃない。 自分の中にしか、ない。

    新しい自分をどこかへ探しに行くんじゃなくて、心の奥にしまったまま忘れていた「もともとあった気持ち」を、引っ張り出してくるだけ。

    スピリチュアルでもなんでもない。ただの棚卸し作業である。

    これなら、胡散臭くない。 …はず。


    そもそもワーママに、夢なんて必要?

    正直に言うと、「夢」という言葉自体が、ちょっと重い。

    口に出すのも、なんなら少し気恥ずかしい。
    いい大人が「夢」て。青臭いな、とすら思う。

    仕事して、お迎え行って、ご飯作って、寝かしつけて。
    明日の保育園の準備は完璧にこなしているのに、自分の夢の準備なんて、何年もしていない。

    夢どころじゃない。それが本音だった。

    でも、ある小さな失敗をして、考えが変わった。

    少し前、張り切って「週次振り返り」なるものを始めたことがある。
    手帳に今週の気づきを書く、ちょっと意識高めのアレである。

    3週間で、見事に形骸化した。

    書きながら、思ってしまったのだ。

    「今週の気づき……って、そもそも何のための気づき?」

    向かう先がないと、振り返りはただの日記になる。
    地図はあるのに、目的地が空白、みたいな状態。

    ワーママの毎日は、小さな選択の連続だ。
    朝の30分を何に使うか。お金をどこにかけるか。何を、断るか。
    子どもに、何を見せて、何を一緒にやるか。

    その全部の判断基準になる「目的地」。
    キラキラした夢じゃなくて、ただ進む方向を指してくれる、北極星。

    それなら、要る。
    いや、「ないと回らない」が正しいかもしれない。

    そして、短冊の一件で気づいてしまった。

    家族の夢なら、ある。むしろ、ありすぎるほどある。
    見えなくなっていたのは——「私の」夢の方だった。


    「私の夢」は、どこへ消えたのか。

    消滅したわけじゃない、と思う。

    ママになると、人は静かに封印していく顔がある。

    夫婦二人で気ままに旅していた、妻の顔。
    身軽にどこへでも行けた、独身時代の顔。
    時間を忘れて何かに没頭していた、趣味人の顔。
    残業も出張も気にせず突っ走っていた、仕事人間の顔。

    封印は、悪いことじゃない。
    目の前の生活を回すための、必要な措置だった。

    でも、封印したものは、消えてはいない。 箱にしまってあるだけ。

    質問さえあれば、ちゃんと掘り起こせる。


    さあ、棚卸し開始。10の質問。

    質問に入る前に、コツを3つだけ。

    ひとつ。まず、スマホのメモアプリを開いてください。
    頭の中で考えるだけだと、答えはすぐ消える。書くと、残る。
    そして、初めて「選べる」ようになる。
    私が例の「週次振り返り」で失敗したのも、たぶん同じ。
    形にしていなかったからだ。

    ふたつ。正直に書いていい。誰にも見せないので。
    「こんなこと願っていいのかな」とためらうものほど、当たりです。
    うしろめたさは、欲望のセンサーがちゃんと動いている証拠なので。

    みっつ。抽象的にしない。できるだけ固有名詞で。
    「旅行したい」より「ひとりで台湾の朝市を歩きたい」。
    具体的なほど、あとで予定に放り込める。
    (来週、これを1枚に整理します。そのときも、具体的な方がよく効きます)

    ——では、どうぞ。 全部に答えなくてOK。
    ピンとくる1問だけでも十分です。
    ※正解はありません。棚卸しなので、思いつくまま。

    【過去の自分から】

    Q1. 子どもの頃〜独身時代、時間を忘れて没頭したことは?

    Q2. 昔好きだったのに、今やめていることは?

    【夫婦の過去から】

    Q3. 子どもができる前、夫とよくしていたことや、行っていた場所は?

    【人への「いいな」から】
    ※うらやましい=性格が悪い、ではない。欲望のセンサーです。正直に。

    Q4. よく見るSNSのインフルエンサーは誰?どういうところに興味がある?

    Q5. 周りのママで「いいな」と思う人は?(働き方・暮らし方で)真似したいところはどこ?

    Q6. 独身の友達で、うらやましいなと思う人いる?どんなところが?

    【子育ての理想から】

    Q7. SNSで「理想の育て方してるな」と思うママいる?どんなところが理想?

    Q8. 周りのママで、子どもとのかかわり方で真似したいところある?(声かけ・遊び方・叱り方など)

    Q9. どんな子どもに育ってほしい?そのためにやりたいことは? ※お金・時間は考えずに。

    【仮定から】

    Q10. お金と時間が無限なら、明日何する?

    ここまで読んで、もし1個でも浮かんだなら——その場でメモに書いてしまうのがおすすめ。 「あとで」が、いちばん消えるので。


    で、作った本人が答えてみたら。

    偉そうに質問なんか作っておいて、まずは自分でやってみた。

    結果。

    「やりたいことを忘れた」はずの私の手が、止まらなくなった。

    Q1(没頭したこと)だけで、14個。 ……忘れてたんじゃなくて、ただ奥にしまい込んでただけらしい。

    特に効いた4問、私の答えをさらしておきます。

    Q1. 子どもの頃〜独身時代、時間を忘れて没頭したこと

    海外旅行、映画、ライブ、フルマラソン、一人旅……と書き出していって、最後の最後に、ちょっと意外なものが出てきた。

    仕事、である。

    駐在員だった頃の私は、残業もいとわず仕事に没頭して、しょっちゅう海外出張に飛び回っていた。

    大変だった。でも、あれはあれで、確かに楽しかったのだ。

    「仕事に没頭したい」。
    ワーママがこれを書くの、正直ちょっと勇気がいる。
    でもこれも、封印した顔のひとつだった。

    今の私は、あの頃と同じ働き方はできない。
    お迎えがあるから残業はできないし、出張にふらっと、なんて無理だ。

    でも、書いてみて思った。

    働き方は変わっても、「没頭したい」という欲そのものは、消さなくていい。 形を変えればいいだけだ。

    「時間を減らす」より「価値を生み出す」方へ。
    私はもう一度、舵を切ろうと思っている。

    Q2. 昔好きだったのに、今やめてること

    CHEMISTRYのライブ。 フルマラソン。 一人旅。

    固有名詞で書いた瞬間、ちょっと胸がぎゅっとなった。
    「やめた」んじゃなくて、ただ「封印してた」だけだったと、書いて初めて気づく。

    ……ということで。 リストの一番上に書いた「CHEMISTRYのライブ」、9月公演をひと席、もう予約しました。

    棚卸ししたら、ちゃんと次の予定に放り込む。
    そこまでやって、1セットである。

    Q6. 独身の友達の、うらやましいところ

    身軽に、自分で決められること。
    ふらっと飲みに行けて、ふらっと旅にも出られること。

    正直、書くのにちょっと罪悪感があった。

    でもこれ、「家族が嫌」って話では、まったくない。
    「自分で決める時間も、ちょっとは欲しい」という、ただのセンサーである。

    Q10. お金と時間が無限なら、明日何する?

    シンガポールにいた頃、家族で行った、リッツカールトン・モルディブ。
    あれを、もう一度。

    朝はゆっくり浜辺を散歩して、朝食。
    暑くなる前に、子どもと海で遊ぶ。
    ホテルのカフェでハンバーガーをかじって、そのままゆっくりお昼寝。

    午後は、子どもをキッズクラブに預けて——ここからは、各々の1人時間。 いつもは寝落ちして読めない小説を、最後のページまで。
    そのあと、ホテルのスパを心ゆくまで堪能する。

    夜はアラベスクで、レバノン料理。
    子どもを寝かしつけたら、部屋のリビングで、夫とゆっくり晩酌。

    ——書き出しながら、完全にうっとりしてしまった(現実逃避である)。

    で、我に返って、気づいた。

    モルディブそのものは、正直、明日すぐには無理だ。
    "いつか"の箱に入っている。

    でも、その"中身"を、ひとつずつ分解してみると。

    「ひとりで小説を、最後まで読む」 「スパに行く」 「子どもを預けて、自分の時間を持つ」 「夫と、ゆっくり晩酌」

    ……あれ。

    これ、モルディブじゃなくても、今の生活でも叶うやつでは?

    夢って"場所"だと思っていたけど。
    ほんとに欲しかったのは、その中の"中身"の方だったらしい。

    丸ごとは無理でも、要素に分ければ、ひとつずつは案外すぐ手が届く。
    (さすが設計図型、夢の中までこうして分解してしまう)

    そして、もうひとつ面白い発見が。

    Q9で「自分で人生を選べる子に育ってほしい」と書いた私が、その数分後のQ10で結局ほしがっていたのは、「ひとりの時間」と「それぞれが好きに過ごす自由」だった。

    子に願うことは、結局、自分がやって見せたいことだったらしい。

    親の夢と、子への願い。 案外、相似形なのかもしれない。


    たぶん、北極星はひとつじゃない。

    10問の答えを並べて、ぼんやり眺めていたら、見えてきた。

    仕事、育児、遊び、自分の時間—— 私の北極星は、どうやらひとつじゃない。 そして面白いことに、それぞれが、ちゃんと繋がっている。

    仕事で価値を生み出すのは、子どもの選択肢を増やすため、でもある。
    封印した遊びを取り戻すのは、子の前で「人生、楽しんでる大人」を見せるため、でもある。

    「自分のため」と「子のため」は、対立しない。 ぜんぶ、地続きだ。

    ——だから、全部やる、と腹をくくれる。

    …とはいえ。

    この10個の答えは、まだ「気持ちの羅列」のまま。
    このまま眺めているだけだと、また日記になって消えていく。
    (そう、あの3週間で形骸化した「週次振り返り」みたいに)

    これを、毎日の判断にちゃんと効く「1枚の北極星シート」に変えるには、もうひと手間だけ、いる。

    • 理想と、今のギャップを見て

    • 使えるのに使ってないリソースを棚卸して

    • 明日からできるサイズに、落とす

    その4ステップは、来週の火曜(6/23)に書きます。

    ——でも、それは来週の私に任せて。

    まずは今週。 この10問に、ひとつでも答えること。 ここがスタートです。


    夢は、探すものじゃなくて、思い出すもの。

    最後に、今日の一歩だけ。

    今夜、寝かしつけのあと。スマホのメモに、Q1の答えを一行だけ。

    「子どもの頃、時間を忘れて没頭したことは?」

    それを書いた時点で、あなたはもう、棚卸しの最初の1個を終えています。
    1個書けたら、たぶん2個目が出てくる。そういうものです。

    そして——ここまで読みながら、自分のことをちょっとでも考えた、この数分間。

    ワーママの毎日は、自分のことがいつも後回しになる。
    家族の予定はカレンダーに律儀に入れるのに、自分のための30分は、どこにも入っていない。

    そんな毎日の中で、「自分のことを考える時間を、自分に許した」。
    それだけで、もう十分、第一歩だと思う。

    ……なんて、しんみり締めようとしたものの。 最初に思い出した没頭対象が「CHEMISTRYのライブ」だった時点で、だいたいの年齢がバレている気がしている(笑)

    まあ、それでも。

    今年の七夕も、もうすぐ来る。

    家族の幸せを願うのは、何も間違っていない。
    それは、私の本当の願いの、ひとつ。

    でも今年は、あの笹に、もう一枚。
    娘の「絵」の隣に、私の願いも、こっそり一枚ぶら下げてこようと思う。

    家族の夢と、自分の夢。 両方、書いていい。

    だって——「自分のため」と「誰かのため」は、対立しないのだから。


    10問に答えてみた人は、ぜひ感想を聞かせてください。
    そして来週は、その答えを「1枚」に変える日です。
    見逃さないように、フォローしておいてもらえたら🌸

    📝 「稼ぐ。子どもに投資する。時間を守る。全部やる。」 そのために生活を"設計"する過程を発信しています🙏


    ▼このシリーズの進み方(北極星3部作)

    • ①今日:気持ちの棚卸し(10の質問)← イマココ

    • ②次回:1枚の「北極星シート」に整理する4ステップ

    • ③次々回:それを"毎週ちゃんと回す"ための仕組み(教材βを公開予定)


    ▼あわせて読みたい



     
     
     
    後悔の少ない人生を、仕組み化で。 気づくと自分が後回しになるワーママを、設計で助けたい! 自分の生活で実験中。 元研究者/シンガポール8年→B2Bマーケ/フルタイム/3歳娘 週刊「全部やるワーママLab.」月曜21時📝

    あなたへのおすすめ