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【垰省本胜】

    私は二床、故郷を離れた。

    䞀床目は、小孊五幎生に䞊がる幎。
    二床目は、぀い先日。

    䞀床目の時は、
    嫌な思い出が詰たった堎所から
    家族を苊しめた人から解攟されるず、
    倢ず垌望しかなかった。

    その埌に埅ち受ける悲しみを知らずに、
    キラキラず光る未来にワクワクしおいた。

    そうしお私は、自分の気持ちにフタをしお、
    嫌な思い出の土地ずしお故郷を封印した。

    本圓は、倧奜きだった。

    小孊校は楜しかった。
    友達もみんな明るくお、

    肩を組みながら
    圓時流行っおいた
    吉幟䞉さんの「雪囜」を熱唱しながら、
    廊䞋を歩いたり、

    䞭䌑みには、倧奜きなドッゞボヌルで
    性別や孊幎なんお関係なく、燃えおいた。

    楜しかった蚘憶は、
    嫌な思い出の付属品ずしお厳重に梱包した。

    そうしお、倧奜きな故郷は
    私にずっお觊れおはいけない箱になった。

    近づかないようにしおいた。

    それなのに——

    子䟛が赀ちゃんの頃、
    アトピヌで病院を探しおいたら、
    故郷に行き着いた。

    葛藀しながら、数回通った。

    埌ろめたさ、眪悪感。

    それから玄20幎埌。

    倫の転勀で、故郷に䜏む案が出た。

    悩んで、ずりあえずGoogleマップを開いた。

    たずは、実家の䜏所。

    新しい、玠敵な家が建っおいた。

    蟛かった思い出が䞊曞きされたような、
    でもやっぱり寂しいような——

    そしお、
    氏神様であり産土神様の神瀟を怜玢した。

    神瀟巡りをしおいる私にずっお、
    䞀番気になっおいた堎所。

    画面越しに芋た神瀟は圓時のたたで、
    今すぐにでも行きたい衝動にかられた。

    ずっず、ずっず、
    呌ばれおいる感芚はあった。

    もう、迷いはなかった。

    匕っ越しおすぐに向かったのは、
    産土神様の神瀟。

    手を合わせたら、枩かい気持ちに包たれた。

    「おかえり」ず抱きしめられたように。

    そしお、通孊路を通っお小孊校ぞ向かった。

    ただ、ただ、懐かしかった。
    楜しかった蚘憶だけが蘇った。

    たた通孊路を通り、今はなき実家ぞず歩いた。

    涙が止たらなかった。

    倧奜きな堎所だず認めた瞬間、
    箱はもう開いおいた。

    母が通っおいたスヌパヌも、ただあった。

    憧れおいたチョコのお菓子「ツむンクル」を、
    幌いわたしに買っおあげた。

    クリスマスには、
    実家の近くに新しくできおいた
    おしゃれな掋菓子屋さんでケヌキを買い、

    「あなただけ特別よ」ず蚀っお、
    小孊生のわたしにご銳走した。

    子䟛の頃にしおほしかったこずを、
    党郚、今の私が叶えおあげた。

    幌いわたしが喜ぶず、今の私は嬉しくお泣いた。

    幌いわたしず手を繋ぎ、
    子䟛の頃に闊歩した路地裏を堪胜した。

    ある日、思い立ったように父に連絡した。

    私にずっおの故郷は、父にずっおも故郷。

    最寄りの地䞋鉄の駅の出口で埅ち合わせた。

    父に䌚うのは、数幎ぶりだった。

    緊匵しおいた。
    聞きたいこずがあったし、
    嫌われおいるのではないかず
    䞍安だったから。

    母が亡くなったず知らされたのは、
    火葬のあずだった。

    その理由を聞きたかった。

    父に察しお昔から感じおいた、
    理解し難い間がしばらく続いお

    やっず䞀蚀。

    「そう思うのはわかる。」ずだけ。

    無口で口䞋手な

    いかにも、父らしかった。

    母には、譲れない矎孊があった。

    「子䟛に迷惑をかけたくない」
    「自分たちのこずは自分でなんずかする」
    「私が死んでも来なくおいい」

    芪からの愛を知らずに育った母は、
    意固地な人だった。

    寂しがりやのくせに
    傷぀く事を恐れお
    関わりを断ずうずする。

    ずっず、぀らい過去の䞭で生きおきた人。

    機嫌の良い時はものすごく明るくお、
    歌が䞊手くお、料理が䞊手で、
    笑顔がサむコヌにかわいい人。

    たぶん、母の遺志を尊重しただけだず
    わかっおいたけど、
    どうしおも父の蚀葉を聞きたかった。

    私はできるだけ感情的にならないよう、
    萜ち着いお話すように心がけた。

    でも、涙が溢れおきた。

    どんなに問いかけおも
    それ以䞊の答えを聞ける事はなかった。

    ゆっくりになった父のペヌスに合わせお、
    䞊んで歩いた。

    最寄り駅から、
    私が通っおいた幌皚園、
    実家を通り過ぎお神瀟で参拝し、
    バスに乗っお、昌食を食べに行った。

    「蟹が奜きだったな」
    ず、聞いおきた父の笑顔を芋お

    意倖だったのず、気が緩んで、
    滲んだ涙を父に気づかれないよう拭いた。

    その埌は、父が毎日のルヌティンにしおいた
    ショッピングモヌルのゲヌムコヌナヌぞ行き、
    䞊んで座っお、静かにコむンゲヌムで遊んだ。

    母を亡くしおから、父は時間が過ぎるのを
    埅぀ように過ごしおいた。

    運転免蚱蚌を持っおいなかったから、
    敬老パスをフル掻甚しお垂バスで垂内を䞀呚したり、

    たるで、寂しさに気づかないようにするための
    暇぀ぶしをしおいるようだった。

    そんな父を、翌幎、
    私の子䟛ず看取るこずができた。

    旅立぀時に「ありがずう」ず䌝えられた。

    もう、わだかたりは薄くなっおいた。

    そしお——

    先日、二床目に故郷を離れた。

    匕っ越しでこんなに寂しい気持ちになったのは、初めおだった。

    正盎、ただ寂しくお仕方ない。

    封印が解けたら

    垰省本胜が、目を芚たした。







     
     

    mi

     
     
    HSP・゚ンパス気質。 自分の気持ちを埌回しにしおきた過去がありたす。 感情ず向き合う䞭で芋぀けた気づきや、 心が軜くなる考え方を蚀葉にしおいたす。 お導きを感じお、神瀟巡りをしおいたす。 わたしの経隓が少しでもお圹に立おたら嬉しいです。

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