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Photo bykkmc1993

【母の笑顔に会いたくて】

    私のお母さんは、世界で一番美人だって
    子供の頃にずっと思っていた。

    母が機嫌の良い時の
    かわいい笑顔が大好きだった。

    ずっと辛い過去の中で生きていた母は、

    不機嫌なオーラを纏っている時が多かった。

    高校生の頃、
    母は、パートで働いていたから
    私の方が早く帰宅していた。

    掃除機をかけて
    洗濯物を取り込んで
    畳んでいないと機嫌が悪くなって
    時には、無視をされた。

    やる事が遅い
    要領が悪い
    怠け者

    待っているのは
    悲しい言葉

    いつ
    どこで

    無視されるかわからない。

    母の機嫌の良い時以外は
    張り詰めた空気の中で
    息を潜めていた。

    そんな母の笑顔に会いたくて、
    私は家を出た。

    18歳、私は知らない土地で一人になった。

    商業高校を卒業して就職し、
    縁もゆかりもない土地に配属された。

    寮があり、福利厚生も整っていた。
    ありがたい環境だったと思う。

    それでも私は、本当は家にいたかった。

    母の笑顔に一度でも多く会いたかったから。

    けれどその願いは叶わなかった。
    就職氷河期の時代、
    働けるだけでありがたかったからだ。

    どこでも行きます——
    そう言って、私はその土地へ来た。

    そしてそこで、夫と出会った。

    気づけば日々は過ぎていき、
    今、一人で過ごす時間の中にいる時に
    ふと、あの頃の自分を思い出す。

    先が見えず、焦りながら、
    ただ必死に進んでいた18歳の私を。

    その道は決してまっすぐではなかった。

    苦しみも
    悲しみも

    歯を食いしばりながら
    眠れない夜を超え、

    間違いもあったし、
    遠回りもした。

    荊の中を歩いたこともある。

    それでも——

    振り返れば、
    あのとき選んだ道の先に、
    今がある。

    母の笑顔を思いながら歩いた日々が、
    この場所へ私を連れてきたのだと思う。

    他の道もあったかもしれない。

    でも、
    自分なりに選んだ先に
    今にたどり着いた。

    どんなに不安な道でも、
    必死に進んだ先には
    想像以上の今が

    確かにあった。

    そしてそれは、
    あの頃の母の笑顔へと、
    つながっているのだと。


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    今は亡き母へ

    あの頃は、
    なかなか笑ってくれないお母さんに
    会うのが辛かった。

    そんな中で、
    私の存在が邪魔になってるような
    疎外感を感じる出来事があった。

    過去のトラウマが蘇って
    苦しくなった。

    もう、
    私が無理に前に出るのをやめて

    お母さんにとって
    一番安心できる環境に
    なると信じて

    波風が立たないように
    私が身を引くカタチで
    境界線を引きました。

    後悔はしていない。

    穏やかに逝けたと聞いたから。

    亡くなったと連絡をもらえたのは
    火葬された後だった。

    それだけは
    さすがに引きずってる。

    せめて最期のお別れは
    させてほしかった。

    でも、

    その思いは
    もうここに置いていくね。

    今でもちゃんと
    思いは届くと思ってるから。

    私が覚えているお母さんは、
    元気で明るい笑顔。

    そして、
    闘病中の
    痩せて
    元気のない
    寂しそうな表情の

    お母さん。

    どちらも
    脳裏を掠めるけれど

    これからは、
    とびきりのかわいい笑顔で
    保存するね。

    今は
    笑えてるといいな。



    ありがとう。

    全部。

    ありがとう。








     
     

    mi

     
     
    HSP・エンパス気質。 自分の気持ちを後回しにしてきた過去があります。 感情と向き合う中で見つけた気づきや、 心が軽くなる考え方を言葉にしています。 お導きを感じて、神社巡りをしています。 わたしの経験が少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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