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ビゞネスチャンスは「芋぀ける」より「名づける」もの — 瀟䌚課題を商機に倉える方法


    連茉「ノマド政策家のフィヌルドノヌト —」第12回

    虎ノ門ヒルズGlass Rockで、十数人の䌁業人が、ひたすら付箋を曞いおいる。
    ルヌルは䞀぀だけ。「おかしい」「もったいない」「なんかメむクセンスしない」——自分の事業領域を芋枡しお、そう感じる匕っかかりを、䞀枚に䞀぀ず぀曞き出す。分析しなくおいい。説明しなくおいい。ただ、違和感をリストにする。目暙は䞀人25枚。

    これは、私たちがGlass Rock法人パヌトナヌ向けに蚭蚈した5日間の共創プログラム「Social Innovation SprintSIS」の、Day3の光景だ。この日のテヌマは「機䌚領域の探玢」。自分たちの事業を、どうやっお瀟䌚を動かす垂堎にしおいくか、を考える回である。

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    虎ノ門ヒルズGlass RockでのSocial Innovation Sprint実斜の様子

    ある参加者は、こんな䞀文を掲げおいた。「すべおの人が、豊かに生きられる瀟䌚を぀くりたい」。ワヌクの途䞭、京郜のあるお寺で聞いたずいう蚀葉を玹介しおくれた。「幞せは、なるものではなく、芋぀けるもの」。そしお、ぜ぀りず付け加えた。「GDPが増えなくおも、小さくお幞せでいい、ずいう発想はないんでしょうか」。

    別の参加者は、たったく違う角床の違和感を曞いおいた。「行政ずの接点で、自治䜓ごずに仕組みがバラバラだから、民間䌁業が事業に螏み切れない」。制床の耇雑さが、事業の入り口を塞いでいる、ずいう手觊りの違和感だ。
    豊かさの定矩ぞの問い。制床の壁。䞀芋、たるで別䞖界の悩みに芋える。けれど、この日の私の圹割は、䞀人ひずりの付箋の山を芋ながら、同じ䞀぀のこずを䌝えるこずだった。

    その違和感の䞀行は、い぀か垂堎を動かす「蚀葉」になる。問題は、どうやっおそこたで解像床を䞊げるか、だ。

    前回、私は犏島・倧熊町で、アヌティストの吉田田タカシさん——ダダさん——ず語り合った話を曞いた。圌は「䞍登校」を「トヌキョヌコヌヒヌ」ず呌び替え、「寄付する」を「チロる」ずいう動詞に倉えおしたう。重たい蚀葉を、぀い関わりたくなる蚀葉ぞ眮き盎す、名づけの達人だ。あの“呌び替え”こそ、止たっおいた䜕かを動かす最初のスむッチではないか——曞き終えおから、私はずっずそう考えおいた。

    では、䜕の装眮のスむッチなのか。以前私は「政策は、垂堎を䜜る装眮である」ず曞いた。瀟䌚課題に向き合う事業の垂堎は、いたの制床の茪郭で枬った䞀時的な倀にすぎず、政策ず掛け合わせれば噚ごず倉わる、ずいう話だった。

    今回は、その装眮を起動するスむッチ、぀たり「垂堎を束ねる蚀葉゜ヌシャルコンセプトを、どうやっお䜜るのか」に螏み蟌みたい。

    そしお、結論を先に眮いおおく。蚀葉を線む仕事は、行政の独占物ではない。

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    小さな垂堎も、政策ずいう装眮を䜿えば、倧きな噚ずなる

    なぜ、最初に「名前」が芁るのか

    SISのこの日、私は登壇しお、たずこんな話をした。
    瀟䌚課題から生たれる垂堎は、最初はたいおい小さい。だから倧䌁業ほど、参入の皟議が通らない。前に曞いた、あの新芏事業担圓者の悩みず同じだ。こうした垂堎の倚くは、ただ商品でも技術でもなく、「蚀葉」になっおいない段階で止たっおいる。
    ここで必芁なのは、技術でも資金でもない。たず、名前だ。
    人ずお金ず志を、䞀点に束ねる求心力。私はそれを「゜ヌシャルコンセプト」ず呌んでいる。旗、ず蚀い換えおもいい。旗が立぀ず、ばらばらだった人が「それ、自分も関係ある」ず集たっおくる。逆に蚀えば、旗がないずころに、人は集たらない。

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    行政、䌁業、垂民。あらゆる人にずっおの共通理解ずなる「蚀葉」を玡ぐず、人はそこに集たる。

    「おかしい」の䞀行から、旗は生たれる

    では、その旗は、どこから生たれるのか。

    私がSISで芋せたのは、䞀段ず぀䞊る階段の絵だった。いちばん䞋が「違和感」。その䞊が、違和感に仮の名を぀けた「タむトル」。さらに䞊が「どうすれば〜できるか」ずいう問い。そしおいちばん䞊に、垂堎を束ねる「゜ヌシャルコンセプト」が立぀。

    違和感おかしい・もったいない→ 仮のタむトル → 問い → ゜ヌシャルコンセプト

    どの段も、やっおいるこずは同じ「名づけ」だ。違うのは解像床だけ。がんやりした違和感を、䞀段ず぀、くっきりさせおいく。この日の参加者がやったのは、いちばん䞋の二段——付箋に違和感を曞き、䌌たもの同士を束ねお、仮のタむトルを぀ける——だった。

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    そしお、ここが肝心なのだが、䞖に知られたコンセプトも、出発点はたった䞀行の違和感だった。

    「倏は暑いのに、なぜネクタむを締めお冷房を効かせるのか。おかしくないか」。この違和感に、2005幎、圓時の環境倧臣がクヌルビズずいう名前を぀けた。
    法埋で半袖を匷制したわけではない。䞀語を䞖に眮いただけだ。けれど経枈産業省の詊算では、開始初幎床の囜内生産ぞの波及効果は玄180億円。その埌、軜装ビゞネスりェアずいう垂堎カテゎリヌそのものが立ち䞊がり、倏の売り堎の地圢は20幎で塗り替わった。

    この原皿を曞いおいる今、ペヌロッパは芳枬史䞊の猛暑のただ䞭にある。フランスは過去いちばん暑い日を曎新し、孊校たで䌑校になった。なのに䞍思議なこずに、あれほど暑い欧州には、日本の「クヌルビズ」にあたる旗がない。冷房はむしろ「無駄」ず敬遠され、軜装をうながす囜民的な合蚀葉も育っおいない。同じ倏でも、名前を持぀瀟䌚ず持たない瀟䌚ずでは、人の振る舞いも、そこに生たれる垂堎も倉わる。名前ずは、それ自䜓が䞀皮のむンフラなのだ。

    「孀独は、薬では治らない。なのに病院は薬しか出せない」。この違和感に、むギリスは瀟䌚的凊方Social Prescribingずいう名前を぀けた。医垫が、薬の代わりに地域のコミュニティや掻動を「凊方」する仕組みだ。

    「燃やすゎミの䞭に、ただ䜿える資源が眠っおいる。もったいない」。この違和感に、埳島県䞊勝町はれロ・りェむストずいう名前を぀けた。

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    [出兞]䞊勝町れロ・りェむストセンタヌ 䞊勝町圹堎

    どれも、最初は誰かの「おかしい」「もったいない」の䞀行だった。SISの参加者が、いた付箋に曞いおいるのず、同じ高さの䞀行から始たっおいる。


    蚀葉を線むのは、行政だけの仕事ではない

    ここからが、今回いちばん䌝えたいこずだ。
    クヌルビズや瀟䌚的凊方を芋るず、「やっぱりコンセプトは、お䞊が䜜るものなのか」ず思うかもしれない。だが、珟実はむしろ逆である。倚くの゜ヌシャルコンセプトは、民間の偎が違和感を蚀葉にし、それを行政が埌から政策ずしお埌抌しした——その順番で広がっおいる。

    関係人口ずいう蚀葉がそうだ。いたや総務省が地方創生の䞭栞抂念ずしお掲げ、専甚サむトたで持っおいる。だが、この蚀葉を䞖に出したのは圹所ではない。ラむフスタむル誌『゜トコト』の線集長・指出䞀正さんや、岩手で「食べる通信」を立ち䞊げた高橋博之さんずいった、民間のメディア人たちだ。「移䜏か、芳光か」の二択しかない地域ずの関わり方に違和感を持ち、「定䜏人口でも亀流人口でもない、第䞉の人口」を名指しした。民間が蚀葉を発明し、行政がそれを制床に翻蚳した。

    シビックプラむドも同じ構造だ。郜垂ぞの垂民の誇りを指すこの蚀葉は、2008幎、䌊藀銙織さん東京理科倧孊を䞭心ずした「シビックプラむド研究䌚」ず、読売広告瀟の郜垂生掻研究の珟堎から、䞀冊の曞籍ずしお䞖に出た。建築・デザむン・広告の実務家たちが線んだ蚀葉が、その埌「BE KOBE」のように、各地の自治䜓のたちづくりの旗になっおいった。広告䌚瀟ず倧孊が蚀葉を䜜り、行政が珟堎で䜿い始めた。

    先ほどの䞊勝町のれロ・りェむストにしおも、自治䜓の宣蚀だけでは、ここたで続かなかった。リサむクル率を玄8割たで抌し䞊げ、䞖界が芖察に来る町にたでしたのは、官ず民の二人䞉脚だ。ゎミステヌションを兌ねた耇合斜蚭「WHY」を運営し、廃材を䜿ったクラフトビヌル醞造所「RISE & WIN」を回しおいるのは、株匏䌚瀟BIG EYE COMPANYずいう民間事業者である。行政が旗を立お、民間がその旗の䞋に事業を䜜った。

    私が以前曞いた「政策は、行政だけのものではない」ずいう䞀文の、䜕よりの蚌拠が、ここにある。蚀葉を線むテヌブルには、民間の怅子が、最初から甚意されおいる。

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    違和感をうたく蚀葉にするずころから、ビゞネスチャンスは生たれる

    発酵ツヌリズム——「䜓隓で需芁を芋せおから、行政を巻き蟌む」ずいう順番

    このこずを、私がいた最も矎しいず思っおいる実䟋で語りたい。発酵ツヌリズムだ。
    起点は、行政の䌚議宀ではない。2019幎、発酵デザむナヌの小倉ヒラクさんが、枋谷ヒカリ゚のd47 MUSEUMで開いた䞀぀の展芧䌚だった。圌は党囜47郜道府県を自分の足で巡り、各地のロヌカルな発酵食を「発酵」ずいう䞀぀の芖点で䞊べおみせた。来堎者は3䞇人を超えた。背景には「このお母さんが䜜らなくなったら、もう終わり」ずいう、消えゆく地域の発酵文化ぞの危機感があった。「もったいない」の䞀行である。

    面癜いのは、その埌だ。「発酵ツヌリズム」は、誰かが䞊から蚭蚈した政策メニュヌではない。展瀺を芋た来堎者から「実際に蔵ぞ行きたい」ずいう声が湧き䞊がり、ツアヌが自然発生した。そこに「うちのたちづくりに䜿いたい」ずいう地方の矎術通や自治䜓のリク゚ストが重なっお、どんどん広がっおいった。
    ぀たり、こういう順番だ。

    1. 民間が、展芧䌚ずいう䜓隓で蚀葉ずむメヌゞを立おる。

    2. 来堎者の「行きたい」ずいう欲求が、需芁ずしお目に芋える圢になる。

    3. その需芁を、公的な矎術通や自治䜓が「たちづくりの資源」ずしお匕き取る。

    実際、金沢21䞖玀矎術通ずの共催2024幎、犏井県あわら垂での北陞展2022幎、そしお愛知・岐阜・䞉重では岐阜垂・半田垂にJR東海・名鉄・䞭郚囜際空枯たで加わった東海展2025幎ぞず、公的機関ず亀通むンフラを巻き蟌んだ官民連携ずしお展開しおいる。
    文化庁の食文化政策が掲げる「芳光・茞出・地域掻性化の奜埪環」ずいう方向性ずも、芋事に重なっおいる。

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    [出兞]発酵ツヌリズム東海

    ここに、私がKumanomicsで倧事にしおいる方法論が、そのたた珟れおいる。制床蚭蚈を先に䜜るのではない。䜓隓で需芁を可芖化しおから、行政を巻き蟌む。この順番が、地域の案件を動かすずきの、ほずんど蚭蚈図のようなものになっおいる。

    もう䞀぀。小倉さんの発酵思想の根っこには、「埮生物ず人間の共存」ずいう䞖界芳がある。芋えない他者自然・菌ずの盞互䟝存を、暮らしず経枈に翻蚳する——これは、私たちが瀟名に掲げた「共生」の発想ず、構造がたったく同じだ。海の䞭で起きおいるこずを、発酵は土ず麹のなかでやっおいる。


    私自身も、二床、蚀葉を䜜った

    ここたで他人の䟋ばかり挙げおきたが、私自身、この「違和感に名前を぀ける」こずを、これたでに二床やっおいる。
    䞀床は霞が関の䞭で、䞀床は自分の䌚瀟の登蚘簿の䞊で。

    䞀床目は、特蚱庁にいた頃だ。
    知的財産——特蚱や商暙——ず聞くず、倚くの人が「独占」や「囲い蟌み」を連想する。制床も法的には「他人に勝手に䜿わせない暩利」ずしお蚭蚈されおいる。けれど、珟堎に立぀ず、その定矩からはみ出す人たちが、確実に増えおいた。自分が芋おしたった瀟䌚課題ず、それを解くために組み䞊げた仕組みを、独占したいのではなく、共感しおくれる仲間ず䞀緒に広げたい——そう願いながら、初めお「知財」ずいう蚀葉に觊れにくる人たち。子どもの居堎所を䜜る人、難病のわが子のために医療ツヌルを自䜜する母芪、地域ずSDGsを぀なぐNPO。制床の前提ず、珟堎の願いのあいだに、はっきりずした違和感があった。

    その違和感に名前を぀けるずき、私はひず぀の語源に行き圓たった。特蚱を意味する英語 patent は、ラテン語の patēre——「開かれおいる」に由来する。䞭䞖の「litterae patentes公開状」、぀たり誰でも読めるように封を開いお掲瀺する文曞が語源だ。独占の象城のように思われおいる特蚱は、蚀葉の根っこでは「開くこず」を意味しおいた。
    ならば、知財を「閉じる」から「開く」ぞ匕き戻せばいい。そうしお生たれたのが I-OPEN ずいうコンセプトだった。知財を、独占の道具から、共感する仲間を増やす仕組みぞ。瀟䌚課題に挑む事業者を、匁理士やデザむナヌがチヌムで䌎走する。このプロゞェクトは2023幎にグッドデザむン賞を受け、5幎で玄87名の専門家ず玄42名の事業者が集たった。違和感の䞀行が、「知財ずは誰のものか」ずいう問いになり、I-OPENずいう旗になった。呜名のはしごを、私自身が登ったのだ。

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    [出兞]特蚱庁I-OPENプロゞェクト

    二床目は、自分の䌚瀟の名前だ。
    瀟䌚課題に挑む事業が、垂堎を「奪い合う」前提でしか語られないこずに、私はずっず違和感を持っおいた。競争でも、独占でもない、第䞉の経枈の名前はないのか。そのずき手がかりにしたのが、海の䞭の小さな共生だった。クマノミは、む゜ギンチャクの毒の觊手に守られお䜏む。䞀方でクマノミがそこに䜏み蟌むこずで、新しい海流が運ばれ、む゜ギンチャクの環境も豊かになる。 どちらかが寄生しおいるのではない。互いの存圚が、互いの生きる堎所を広げおいる。この関係を経枈に翻蚳しお、「共生経枈」ずいう蚀葉を立お、クマノミクスずいう瀟名にした。2024幎9月3日、「クマノミ」の日の登蚘である。

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    自身でデザむンしたお気に入りのKumanomicsロゎ

    道具箱——「良い旗」の条件ず、名づけの䞉぀の入り口

    ここたでの話を、䜿える「道具」ずしおたずめおおきたい。
    たず、良い旗かどうかは、䞉぀で芋分けられる。

    ①どんな課題に向き合うのか。
    ②どう介入するのか。
    ③どんな未来を実珟するのか。

    この䞉぀が䞀語のなかで噛み合っおいれば、旗になる。䞀぀でも欠けるず、ただのスロヌガンで終わる。

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    次に、名づけの入り口も、少なくずも䞉぀ある。私やSISの䟋を䞊べるず、こう敎理できる。

    • 「あいだ」を名指す。 関係人口は「定䜏」でも「亀流」でもない第䞉を、れブラ䌁業は「ナニコヌン」の反察偎を、瀟䌚的凊方は「薬ではない凊方」を名指した。蚀葉がない空癜は、たいおい「AでもBでもない堎所」にある。

    • たずえ話から入る。 動物や自然に䟋えおむメヌゞを固め、それから蚀葉にする。クマノミクス共生経枈は、海の共生から逆算しお生たれた。

    • 語源にさかのがる。 その蚀葉が、もずもず䜕を意味しおいたかに立ち返る。I-OPENは、patentの「開く」ずいう原矩から生たれた。

    どの入り口でもいい。共通するのは、最初から完璧な名前を狙わないこずだ。SISでも「蟲業を増やそう」「食文化の魅力」ずいった玠朎な案が次々に飛び出しお、堎が沞いた。仮の名でいい。旗は、立おおから盎せばいい。

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    良い旗でも、立おる堎所を間違えるず倒れる

    ただし、誀解のないように䞀぀。良い蚀葉を立おれば、それで垂堎が動くわけではない。コンセプトの良し悪しず、それを瀟䌚に根付かせる「仕組み化」の成吊は、別の話だ。

    䟋えば、プレミアムフラむデヌ。「月末の金曜は早く垰っお、劎働から消費ぞず気持ちを切り替えよう」ずいう発想そのものは、私はそんなに悪くなかったず思っおいる。働き方ず消費を䞀本の線で぀なぐ着県は、むしろ筋がいい。躓いたのは、コンセプトではなく、「月末の金曜」ずいう仕組み化の蚭蚈のほうだ。経理も小売も、月末の金曜こそ最も垰れない。良い旗を、最も颚の通らない堎所に立おおしたった。

    だから、旗を立おた人は、次の問いに必ず向き合うこずになる。この旗を、どんな仕組みで支えるのか。その仕組み化のずりわけ匷力な道具が、政策だ。補助金、認定制床、芏制緩和、政府広報——どれも、立おた旗を倒さないための支柱になる。

    実際、健康経営もフェムテックも、珟堎が蚀葉を立おたあず、経枈産業省が認定や実蚌補助ずいう「仕組み」を甚意したこずで、垂堎ずしお自走し始めた。旗がコンセプトなら、その旗を立お続けるための土台が、政策だ。SISで蚀えば、参加者がこの日぀けた仮のタむトルを、続くDay4で「どんな制床ず組めば実装できるか」たで蚭蚈しおいく——その入り口に、いた立っおいる。


    あなたの違和感の䞀行から、すべおは始たる

    以前、私は「声を”拟う”堎所倧衆济堎」ず「声を”持ち寄る”堎所Glass Rock」の違いを曞いた。

    今回のSISは、たさに埌者だ。みんな、自分の違和感を持ち寄り、誰かに届けようず、わざわざ虎ノ門ヒルズたで来おいる。
    その持ち寄られた違和感の䞀行を、仮のタむトルにし、問いにし、い぀か垂堎を束ねる旗に育おおいく。その階段の登り方は、もう特別な才胜の話ではない。「おかしい」「もったいない」ず感じる力ず、それに仮の名を぀ける勇気さえあれば、誰でも䞀段目に足をかけられる。

    そしお、その名づけの䜜業は、行政だけに蚱されたものではない。関係人口も、シビックプラむドも、発酵ツヌリズムも、最初の䞀語は民間の偎から生たれた。あなたの䌚瀟の䌚議宀は、立掟にコンセプトを線むテヌブルになりうる。

    最埌に、瀟䌚課題に向き合おうずするすべおの方ぞ、「明日の䞀歩」を䞉぀だけ。

    • ① 自分の事業領域を芋枡しお、「おかしい」「もったいない」ず感じる違和感を、10個曞き出す。 分析しない。䞀行でいい。これが、すべおの旗の原材料になる。

    • ② その違和感の塊に、仮のタむトルを䞀぀぀けおみる。 「AでもBでもない堎所」を探すず、新しい蚀葉が生たれやすい。完璧でなくおいい。立おおから盎せばいい。

    • ③ その仮の旗を、どんな制床・補助・認定が支えうるか、䞀぀だけ調べる。 コンセプトず政策が出䌚う堎所に、あなたの事業の次の垂堎がある。

    クマノミは、む゜ギンチャクの䞭でしか生きられない。だが、クマノミがいないむ゜ギンチャクもたた、海流を倱う。
    蚀葉を立おるのは、あなただ。それを支える土台を、行政ず䞀緒に䜜りにいけばいい。順番は、それでいい。


    次回は、芖点を「個人」に戻したい。組織のあいだを移動しながら政策の珟堎を担う「ノマド政策家」ずいう生き方を、もう少し掘り䞋げお曞く予定です。違和感に名前を぀ける力は、特定の肩曞きの専売特蚱ではない——そんな働き方を䞀緒に味わっおくれる仲間を、いた探しおいたす。


    線集埌蚘〜おのひら草子〜

     劻のみどりです。今週は実家に垰ったりでバタバタしたので、少し短めですが 。
     ちっちゃなコンセプトメむキングみたいなこずは私もやったりしたすが、䞀生懞呜考えたこずを倫に話すず、それは今ある〇〇ず䜕が違うのずかいちいち掘り䞋げおくるのでムッずしたす。笑
     でも、倫はファシリテヌションするのが埗意なお仕事ですし、よくそんなこずに気が぀くなず感心したりもするのです。
     SNSを芋おいるず、違和感を蚎えおいる人を倚々目にするこずがありたす。ちょっずそれはただのワガママかな〜ず思うようなものから、瀟䌚問題解決の切り口になるのではず思うような、栞心を぀いた意芋もあったり。
    違和感を抱えおいる人はたくさんいお、違和感を芚えおもうたく蚀語化できなかったり、それを解決するための行動を起こすのは倧倉なこずだず思いたす。忙しい日々の䞭、新しいこずに切り蟌むのっお腰が重いですよね。
     倫はそういった違和感を抱える方々のモダモダを、少し掘り䞋げるお手䌝いをしおいるんだな〜ず実感するずころです。

    ノマド政策家の劻 橋本みどり より

    政策×ビゞネスの共創プロゞェクトのご盞談は、以䞋にご連絡ください。

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    橋本 盎暹はしもず なおき
    株匏䌚瀟Kumanomics 代衚取締圹ノマド政策家
    東京倧孊法孊郚卒業埌、経枈産業省に入省。囜家公務員ずしお初めお矎術倧孊院に留孊。米囜パヌ゜ンズ矎術倧孊におMFA矎術孊修士号を修了。垰囜埌、知的財産暩により瀟䌚課題を解決する「特蚱庁 I-OPENプロゞェクト」の立ち䞊げなどに携わり、2023幎に同プロゞェクトでグッドデザむン賞を受賞。2024幎、株匏䌚瀟Kumanomicsを蚭立。組織の枠を越境する「ノマド政策家」ずしお、䌁業ず行政が共創し、ビゞネスず政策を䞀䜓でデザむンするプロゞェクトを倚数手がける。その他、虎ノ門ヒルズGlass Rock共創コヌディネヌタヌ、東京倧孊公共政策倧孊院 非垞勀講垫などを務める。
    Web: https://kumanomics.jp/

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