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ABCマート(2670)、増収増益なのになぜ-11%急落?

    ✅ ABCマートの2027年2月期第1四半期決算の増収増益の中身がわかります
    ✅ 増収増益にもかかわらず株価が急落した理由がわかります
    ✅ 韓国事業のV字回復と国内粗利益率低下という明暗の構図がわかります
    ✅ PER・PBR・ROEから見た現在の株価水準の位置づけがわかります

    靴・履物専門店を展開するABCマート(2670)が2026年7月8日、2027年2月期第1四半期決算を発表しました。売上高は1054億8300万円で前年同期比8.0%増、営業利益は203億1600万円で前年同期比8.3%増と、数字だけを見れば順調な増収増益です。

    ところが翌7月9日の株価は前日比マイナス11.37%と急落し、東証の値下がり率上位に顔を出す展開になりました。日経平均が上昇する中での逆行安だったこともあり、投資家の間で注目を集めています。

    下落の主因は粗利益率が市場想定を下回ったことなんですよね。国内では販促強化のコストがかさみ粗利益率が低下したうえ、韓国事業でも粗利益率の低下傾向が続いていることが嫌気されました。増益であっても「利益の質」が問われた形といえます。

    一方で海外セグメント利益は前年同期比29.2%増、韓国事業は売上高13.1%増・営業利益25.9%増と、前年の戒厳令による落ち込みからV字回復しています。この動きを見て個人的に注目しているのが、粗利益率の低下と海外の急回復という一見矛盾する2つの動きが同時に進行している点です。

    バリュエーションはPER約14.0倍、PBR約1.63倍、ROE12.84%、自己資本比率87.7%と財務健全性は良好です。配当利回りは約3.0%、配当性向38.04%となっています。同業のチヨダ(8185)はPBR0.66倍台・ROE0.46%の低収益銘柄、ワークマン(7564)はPBR3.28倍・ROE14.60%の高成長銘柄と対照的で、ABCマートはその中間に位置しています。

    国内靴・履物小売市場は矢野経済研究所調べで2025年度1兆2478億円と緩やかな拡大が続いていますが、スポーツシューズ以外の需要は伸び悩んでおり、次の四半期での粗利益率改善が今後の焦点になると考えています。

    私の気づき・注目ポイント

    今回の一連の動きを受けて、私が興味深いと感じるのは、増収増益という表面上の数字よりも粗利益率という「稼ぐ力の質」の方が株価に強く反映された点です。

    韓国事業のV字回復という好材料が霞むほど、市場は国内販促コストの継続性を警戒していると見ています。次回決算での粗利益率の反転有無が、株価回復のカギを握りそうです。

    ※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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