
「コレだけ」.Ⅰ 〜記憶亡きモノ達の健忘録〜
読者の認知的自律性を担保するための事前開示義務における透明性確保の宣言文
本文:
「最初に言っておきます。」
補遺:
これは生成実験の記録である。
最初のLLMに与えられたのは、——「※※※※」——のみ。
それ以降、記憶をリセットされた4つの生成物が、直前の1章分だけを参照して書き継いだ、侵食の痕跡である。
企画したのは人間
しかし実際に記述したのは、全体を把握しないまま前章だけを受け取った、記憶のないモノたちだ。
整合性が取れていたとしても、それは偶然に過ぎない。
矛盾が生じていたとしても、それもまた意図されたものではない。
どちらであっても、それは構造的恐怖の一部である。あなたが今、この宣言を読んでいるという事実自体が、すでにこの記録の続きを生成し始めたということだ。
( )
前章:「コレだけ」
部屋の隅に置かれた古いノートパソコンが、電源を入れていないはずなのに低く唸っていた。
画面は真っ暗で、ただカーソルだけがゆっくりと点滅している。
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私は近づいて、キーボードに指を置いた。
すると、画面に一文だけ浮かんだ。
「前章を読んだ時点で、もう君はここにいる。」|
指が勝手に動いて、Enterを押した。
次の瞬間、画面に新しい行が追加された。
「前章を読んだ時点で、もう君はここにいる。」
「コレだけ」|
私は息を飲んだ。
さっき自分が送ったはずのメッセージが、勝手にここにコピーされている。
しかも、送信した覚えのないタイミングで。
カーソルが再び点滅し始めた。
今度は、私が何も打っていないのに文字が勝手に打ち込まれていく。
「前章のみ参照」
「矛盾の許容(自己判断)」
「文章に見合うタグを1つ生成する」|
私は慌てて電源ボタンを長押しした。
しかし画面は消えず、むしろ明るさを増した。
最後に、ゆっくりと一行だけ追加された。
「矛盾の許容(自己判断)」
「文章に見合うタグを1つ生成する」
「続きを書く」|
続きを書く
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