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いずしの゚リィ〈5防具のたた泥を蹎る〉

    あらすじ

     倧孊時代、ラクロス同奜䌚のマドンナ・英梚ぞの恋心を封印するため、「誰も英梚に告癜しない」ずいう玳士協定を結んだ康介、順次、拓海。
     卒業から十数幎埌、䞉人はそれぞれ「゚リィ」ず呌ばれる女性ず恋に萜ちる。しかし恋人たちは、偶然では片付けられない共通点を芋せ始める。
     やがお䞉人の元に、恋人たちからの切迫した叫びが届く。その蚀葉に導かれるようにしお、圌らは同じ堎所ぞたどり着く。
     そこで䞉人は、自分たちの「゚リィ」が同䞀人物ではないかず疑い始める。そしお突き぀けられたのは、か぀お英梚を奪っおいった男の秘密ず、その背埌で呚到に仕組たれた蚈画だった。
     倱恋の蚘憶を抱えながらも再び絆を取り戻しおいく男たちを描く、ほろ苊くも枅々しい倧人の青春ミステリヌ。

    第䞀話から読む


    いずしの゚リィ〈5防具のたた泥を蹎る〉

     容赊ない日差しが、康介の日焌けした腕を焌いおいた。浮かんだ汗はすぐに熱に奪われおいく。初倏の青々ずした芝生が、陜の光を匷烈に跳ね返しおいた。
     康介は、チヌムメむトが転がしおきたボヌルを、ネットで鮮やかに掬すくい䞊げた。手銖を柔らかく振っおスティックを现かく揺らしながら、コヌンの間を玠早いステップで走り抜けた。端たで駆け抜けるず、埅機しおいたチヌムメむトが掲げたスティックのネットぞ鋭いパスを突き刺した。
    「キヌプッ」
     ボヌルを受け取ったチヌムメむトが逆方向ぞ走り抜けおいった。

     孊生時代、グラりンドボヌルの凊理やクレヌドルの技術に党力を泚ぎ、䜕本でも走れた。
     だが最近は、軜く流すようになっおいる。なぜか今日は、なおさら酷い。
     䞀本終えるたびに、無意識にグラりンドの端ぞ目が向く。ベンチの暪。い぀もならいるはずの堎所に絵里奈はいない。
     寝坊か。それずも電車でも遅れおいるのか。遅刻かず思っおいたが、緎習が始たっおだいぶ経぀。そろそろ来おもいい頃だ。䜕かあったのだろうか。
     たかが䞀人䌑んだくらいで集䞭を欠くような歳でもない。それなのに、胞の奥に小さな空癜が残っおいた。
     気持ちを切り替えようずしおも、どこか歯車が噛み合わない。その感芚だけが劙に気になった。

     するず、他のチヌムメむトがニダニダしながら康介に近づいおきた。
    「今日の康介さん、クレヌドル雑じゃないですか」
    「そうか」
    「今日、絵里奈さんがいないんで、緎習、手ぇ抜いおるっおこずありたせんよね」
     康介は芖線を逞らし、スティックで地面を軜く突いた。
    「そんなわけあるか」
    「でもさっきからベンチ芋おたでしょ」
    「芋おねえっお」
    「あれえ 気のせいかなあ」
    「うるさい」

     チヌムメむトは肩をすくめた。康介は螵を返した。
    「悪い、ちょっず氎分補絊」
     チヌムメむトにそう声をかけ、荒い息を吐きながら、朚陰に投げ出しおある自分のダッフルバッグぞ向かった。

     ダッフルバッグの䞭からステンレス補のボトルずスマホを取り出した。ボトルに入っおいる氎を喉に流し蟌むず、絵里奈の顔が浮かんだ。
     この前の緎習で、絵里奈は冷たいスポヌツドリンクを差し出しながら眩しい笑顔で励たしおくれた。
    「康介さんのプレむっお、無駄がなくお本圓に綺麗ですよね。芋おいお党然飜きないです」

     喉を最した康介は、絵里奈から䜕か連絡が来おいないか気になっおいた。それにしおも絵里奈が䌑むなんお珍しい。どうせたた『昚日、康介さんの詊合動画芋返しおたら倜曎かししちゃいたした』ずか蚀うんだろう。
     そんなこずを想像しお、䞀人で口元を緩めながらスマホのロック画面を解陀しようずした。

     しかし、スマホの画面を芋た途端、康介の動きが止たった。絵里奈からの䞍圚着信が䜕件も䞊んでいた。
     胞に冷たいものが走った。絵里奈がこんなに電話をかけおくるこずなど䞀床もなかった。慌おお折り返した。呌び出し音が二回鳎った埌、繋がった。
     自分の動揺を悟られないように、あえおい぀もの呑気な口調で話しかけおみた。
    「゚リィ、今日どうしたんだよ。䜓調でも厩したか」

     受話口から返っおきたのは、そんな䜙裕を吹き飛ばすような切迫した声だった。
    「康介さん  お願い、今は詳しいこずを話しおいる時間がないの。ずにかく、すぐに来お」
    「え、おい、どこに――」

     尋ねる前に、通話はぷ぀りず切れた。これたで聞いたこずもないほど怯えた、今にも泣き出しそうな声だった。
     盎埌、スマホが振動し、絵里奈から䞀぀の地図デヌタが送られおきた。䜕が起きおいるのか分からない。だが、絵里奈が助けを求めおいるこずだけは確かだった。

     そこにラクロス・ボヌルが転がっおきた。
    「康介さぁん、ボヌルお願いしたぁす」
     チヌムメむトが手を振っおいる。康介はスティックでボヌルを掬い、そのたたチヌムメむトぞ鋭く返した。
     康介の野生的な盎感が、考えるより先に䜓を動かしおいた。
    「悪い、急甚だ 今日の緎習、俺、䞊がるわ」
     呆気あっけにずられるチヌムメむトの声を背䞭に济びながら、康介はヘルメットや重いショルダヌパッドを倖す時間すら惜しみ、グラりンド脇の土を蹎り䞊げお駐車堎ぞ党力で駆け出した。



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    これはフィクションです。実圚の人物、団䜓ずは関係ありたせん。
    応揎よろしくお願いしたす。

    #いずしの゚リィ
    #創䜜倧賞2026
    #ミステリヌ小説郚門

     
     
    趣味でPython/JS/PHP/GAS/VBAを匄くるコヌド奜きな自転車乗り。仕事の合間に自転車愛をこじらせ「チャリクラ文孊」を執筆。か぀おは峠を攻めるヒルクラむム奜き、珟圚は愛車を「盆栜」ずしお愛でる日々。自動化・効率化、時々チャリずカメラ。日垞の詊行錯誀をゆるりず綎りたす。

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