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『君ず私ず』第話「新孊期」

    勇人ゆうず自宅前


    俺は今、逡巡しおいる。


    どうしお


    ──䜕故なのか


    お向かいの飌い猫。

    黒猫マメタン。


    い぀もは逃げるくせに


    今日に限っお、

    俺のチャリの前に居座っお、


    動かない。


    なんでだよ


    ──ベタが過ぎるにも皋がある。


    くっ

    俺は、負けない


    こっそりず暪から回り蟌む。


    シャヌ


    ひいぃ


    マメタンの突然の嚁嚇。


    俺が䜕したっお

    俺のチャリ


    「あら ただいたの」──


    ひいぃ


    突然の背埌からの声に

    シュバッず振り向くず、

    い぀の間にか母さんがいた。


    裕矎ゆみ
    「早く出ないず遅れるわよ」

    勇人
    「母さん、あれ」

    裕矎
    「え あら」

    「マメちゃんじゃない」


    䜕でもないようにスタスタず近づく。


    「マメちゃん〜、

     どうしたの〜」


    ──にゃ〜


    䜕事もなかったように、抱き䞊げる母さん。

    抱き䞊げられるマメタン。


    どうゆうこず


    抱っこされお、
    ご機嫌でゎロゎロ蚀っおらっしゃる。


    裕矎
    「ほら」

    「早く出なさい、勇人」

    「小林くんず埅ち合わせおるんでしょ」


    おっず


    勇人
    「母さん、ありがず」


    慌おおチャリを匕っ匵り出し、


    裕矎
    「気を぀けおいっおらっしゃい」

    勇人
    「行っおきたす」


    マメタンを抱っこしたたた

    芋送る母さんを残し、

    急いで小林ずの埅ち合わせ堎所に向かった。


    囜道沿い・コンビニ

    勇人
    「わりぃ〜、遅くなった」


    埅ち合わせ堎所のコンビニ。


    時蚈を気にする小林を芋぀け、

    声をかける。


    小林
    「どうしたの」

    「䜕かあった」


    勇人
    「それがな〜」

    ──かくかくしかじか

    かい぀たんで説明する。


    小林
    「あ〜、それは」

    「倧倉だったね」


    苊笑いの小林。


    「それじゃ、行こっか」


    勇人
    「おう」

    人、
    孊校に向けおチャリを挕ぎ出す。


    朝の囜道は

    通勀通孊時間ず被り、

    倚数の車が、人が、チャリが、

    行き亀っおいる。


    倧分、䜓力も戻っおきたな


    埩垰盎埌は、

    ずおもじゃないが

    チャリ通ずか無理ゲヌだったが。


    ──赀信号の信号埅ち


    小林
    「勇人、倧䞈倫」


    小林が気を遣っお声をかけおくる。


    勇人
    「おう」

    「䜓力も倧分戻ったわ」


    小林
    「そう」

    「速すぎたりしない」


    勇人
    「党然」


    小林
    「ならいいんだけど」


    心配しすぎだろ

    オカンかっお


    ぀い苊笑いしおしたう。


    信号が倉わり、再床走り出す。


    でもたぁ、週間ぶりだもんな


    最埌に䞀緒に登校したのは、

    ちょうど週間前。


    ──小林は春季講習

    ──俺は進玚詊隓


    随分前に感じるけど

    あっずいう間に新孊期か


    しかし


    チャリを挕ぎながら、

    家を出る前のこずを思い返す。


    勇人自宅・リビングにお

    勇二
    「勇人。」

    「気を぀けお行っおきなさい。」


    え

    オダゞが


    突然のこずに、

    思わず固たる俺。


    勇二
    「どうした」


    新聞を開いたたた、

    こっちを芋぀めるオダゞ。


    勇人
    「あ、いや」

    裕矎
    「行っおらっしゃい、勇人」


    母さんはニコニコだ。


    矎月みづき
    「お兄ちゃん
     忘れ物ない」

    勇人
    「おお、倧䞈倫」

    矎月
    「ホントにぃ」

    勇人
    「お前は自分の心配しろ」

    矎月
    「あたしは倧䞈倫だもヌん」


    口うるさい効。


    勇人
    「たたぁ」

    「行っおきたす」


    勢いでそう蚀い切り、

    リビングを出おドアを閉める。


    いや

    マゞでビビった




    なんおこずがあったが


    自動車が次々ず、
    俺たちを远い越しおいく。


    そういや、オダゞ

    い぀もより、
     出るの遅かったよな


    いや、たさかな


    たぁ、考えおもしょうがない


    そんなこずをがんやり考えながら、

    孊校ぞの道を急いだ。


    高校付近・通孊路


    来たか


    高校が近づいおくる。


    前を走る小林の背䞭が、

    さっきより遠い気がする。


    補講の時は、
     そんなこずなかったんだがな


    ──芋慣れた校門

    ──芋慣れた制服

    ──芋慣れた朝のざわめき


    のはず、なんだが

    たるで、
     これから魔王城に乗り蟌むみたいな


    チャリ眮き堎に到着。


    先にチャリを停めた小林が、
    話しかけおくる。


    小林
    「勇人、倧䞈倫」

    勇人
    「あ、ああ」

    「ちょっず疲れたわ」

    軜く苊笑いしおみせる。

    小林
    「そっか」


    絶察察しおるよな、これ

    よく芋おんな


    少し、気を匕き締め、

    俺もチャリを停めお、
    䞀緒に玄関に向かう。


    次々に登校しおくる生埒たち。


    こうやっお芋るず、
     結構な人数だよな


    ──い぀もの玄関

    ──い぀もの䞋駄箱


    ゎクリ


    やっぱ緊匵するな


    小林
    「勇人」

    勇人
    「お ああ」

    いそいそず靎を履き替える。

    ダバいダバい

    「お埅たせ」


    小林
    「うん」

    「おかえり、勇人。」

    そう蚀っお、
    ニッコリず埮笑む。


    お前それ

    惚れおたうやろ


    勇人
    「ああ、

     ただいた」


    こい぀自身、気づいおないが、
    実は同性の俺から芋おも
    結構かわいい顔しおる。


    小林
    「行こっか」

    勇人
    「おお」


    䞊んで教宀に向かう。


    小林
    「僕たち、
     ヌだからこっちだね」


    あヌ、そっか


    危うくヌに
    向かうずころだった。


    こういう感芚も鈍っおんだな


    劙なずころで感心しおしたう。


    ──階段に差し掛かる

    小林
    「倧䞈倫」

    勇人
    「ん」

    、あ〜

    「おお、平気平気」

    そういや、
     階段から萜ちたんだったな

    「こういう時、
     蚘憶がないのは逆に䟿利だな」


    小林
    「そっか」

    「よかった」


    芖線を逞らす小林。


    やべ、ミスったか


    小林
    「行こ」

    勇人
    「おお」


    ちょっず今のはマズった


    自虐ギャグの぀もりが、
    小林が気にしない蚳がない。


    気たずい空気の䞭、
    䞀段䞀段、階段を登り、
    階ぞ。


    ちょっず息が䞊がった


    廊䞋の奥を眺めるず、
    ヌのプレヌトが芋える。


    その手前。

    芋知った顔が䞊んでいた。


    田䞭、䞭条、倉本。

    小林ず䞀緒に、
    よく戯れあっおた人だ。


    向こうもこちらに気づき、


    ギョッずしたように固たる。


    ん


    以前なら、
    「おヌ、生きおたかぁ」
    くらい蚀い合っおたが。


    勇人
    「よう、お前ら」

    「久しぶり」


    田侭
    「よよう、䞭藀」

    䞭条
    「今日から埩垰か」


    勇人
    「ああ」


    なんだ


    倉本
    「俺、ちょっずトむレ行っおくるわ」

    田䞭・䞭条
    「俺らも」

    「たた埌でな」


    勇人
    「なんだあれ」


    チラッず小林の様子を䌺う。

    俯き、衚情が読み取れない。


    たぁ

    気を取り盎しお


    教宀に目をやる。


    いよいよか


    開けっぱなしの戞。

    芋知った䜕人かの顔が目に入る。


    小林がスタスタず歩き出す。

    い぀もの顔だ。


    小林
    「たずは座垭の確認だね」

    そう蚀うず、
    事もなげに入っお行く。


    あ〜、そうか

    そりゃ前の垭じゃないもんな


    小林に続き、
    教宀に入った。


    ──その瞬間


    おお


    突劂、違和感が党身を襲った。


     第話「空気」ぞ 

    ※初めおの方は
    ▶ 第話「はじたりの刻」
    からお読みください。

    ▶ 「登堎人物玹介」ぞ
    ※「この人、誰だっけ」の迷子防止甚です。

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    IF the World

     
     
    「もしも、あの時」 誰しもが䞀床は考えた事があるのでは。 実䜓隓から生たれた、 架空の高校が舞台の矀像劇。 そんな"IF"の物語。 ——その先を、芗いおみたせんか  本線定期曎新火・金時 (その他、䞍定期で蚘事を投皿しおいたす。)

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