
夏が涼しくなる!? 外気を活用した冷風機の作り方 ③サーキュレータ探しの旅 「サーキュを たずねて 約三里」
シリーズ構成:本連載は14回の予定です。(7/3変更)
第一章:冷風機
①冷風機の紹介
②冷風機の原理
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④使用資材の紹介(上)
⑤使用資材の紹介(下)
⑥プラダンを知る
⑦プラダンの板取り
⑧冷風機の組立て
⑨上排気と横排気
第二章:ダクト
⑩ダクトの設計
⑪ダクトの製作
⑫冷風機とダクト連結
第三章:バリエーション
⑬冷風機「二段重ね」
⑭冷風機「ワイド化」
はじめに
連載①②で冷風機の全貌をお伝えしました。ファンネル(漏斗)の重要性がご理解いただけたと思います。
今回は、もう一つの重要パーツ「サーキュレーター」の選定を行います。
冷風機の使い勝手を左右する超重要パーツです。しかも、使用する機材で最も高価なものです。(部品代の50%~80%がサーキュレータの費用です)
これで随分と散財しました…。
(表示価格は'26.6.15時点のものです)
サーキュレーター探しの旅
~サーキュを たずねて 約三里~
【ご注意】この段落ではサーキュレータの評価をしますが、あくまでも個人の意見です。そして「冷風機に適しているか」という目線での評価である点にご留意下さい。
では実際に購入した順でご説明します。
当初は評価ポイントは、「①リモコン付きか?」だけでした。
1.アイリスオーヤマ(PCF-MKC18)(アイリスオーヤマ 4,380円)

マカロン型のサーキュレータです。お安いのと大きさが手頃だったので購入しました。評価ポイントは、①のリモコン付きです。
この製品はACモーター型です。この時点では、高価なDCモーター型は選外だったのですが、実際に冷風機として使用してみると、「朝方、風力が強すぎて寒かった。風力を超微風にしたかったが出来なかった。」と思い知りました。以後、DCモーター推しに転向です。
さらに、巨大なアームが邪魔で「箱」との接続性が悪い訳です。(写真2) さらに「マカロン型の筐体」のため、ダクトと接続できる位置が1点しかなく、大変苦労しました。

以上の事から評価ポイントは、
②DCモーター型か?
③箱やダクトとの接続性は?
と増加しました。②は既に説明済みです。③の「接続性」をもう少し補足説明します。
冷風機は、「一度設置すると移動させる事は無い。」という物ではありません。逆に、使う度に移動させる必要があります。
図1 は窓を横から見た様子です。

(図1上)冷風機を使用する際には、アルミサッシの窓を開け、冷風機を10cm程度、外側に移動させて、網戸に接触(当接)させます。
逆に、
(図1下)外出や戸締りの場合、冷風機を室内側に10cm程度後退させます。(窓が閉められませんから)
つまり、
図1のポイント: 「冷風機は使用時と収納時で“前後に約10cm動く”ため、ダクトが外れやすい」
そこで、マカロン型の外側にボール紙で作った筒を被せて使用していました。(写真3)

しかし、なかなか使い辛く、別のサーキュレータを探す事にしました。
現在、「PCF-MKC18」は衣類乾燥用に使用しています。(これが本来の使い方です)
2.ユアサ プライムス(D183HFR)(カインズ 7,980円)

これは、筐体が筒型です。支柱が伸ばせるのも面白いですし、「箱」との接続性が良さそうですね。ゆえに、
①リモコン付き
②DCモーター型
③箱やダクトとの接続性
全ての要件を満たしています。早速購入し、組付けました。
ところがです。風量が少ないのです。ですから高速で回転させる必要があり、結果的にうるさい感じです。結局、扇風機として使う事としました。(これが本来の使い方です)
この製品はカインズで購入したのですが、そういえば別のモデルも売られていたのを思い出し見に行きました。
3.カインズ(CZ-5D153)(カインズ 6,980円)【標準機】

これも、筒型です。①リモコン、②DCモーターは良いのですが、③接続性がちょっと不安です。写真6左 の様に、プラダンが入るスペースが微妙です。そこで、プラダンの端材を持参し実際に入れてみました。(写真6右)大丈夫ですね。これなら使えそうです。

実際に使ってみると風量も充分です。実は、コレの前のモデルがリコールを出していたので心配していたのですが、現行モデルは全く問題ありません。結果として、
①リモコン付き
②DCモーター型
③箱やダクトとの接続性
④静粛性
全ての面で、冷風機用としての要件を満たしています。
この CZ-5D153 を冷風機の標準機種にします。
ただし、注意しておかなければいけない事があります。写真7はリモコンなのですが、「首振りボタンが縦/横兼用」になっています。ボタンを1回押すと、縦首振り。もう一回押すと横首振りになる訳です。

しかし、サーキュレータを「箱」に接続すると、「首振り」が使用できなくなります。(写真8) 無理に「縦の首振り」を行うと、おそらくサーキュレータ内部のギアが破損します。(試していません)

一方で、「横の首振り」では、何の問題もありません。サーキュレータの底板が回転するだけです。(写真9)
(右下に電源ケーブルが見えます。これも一緒に回転します)

ところが、何と言う事でせうか。この様子を観察している時に別の発想が浮かびました。今までは、
「風の方向は上向きで、ダクトと接続する」想定だけ。(図2左)
さらに、
「横の首振りで、ルーバー(羽板)を動かす方式」もアリ?(図2右)

つまり、
図2のポイント: 「横首振りを使うと“横向き送風”という新しい可能性が生まれる」
いずれにせよ本品は、「首振りボタンが縦/横兼用」となっているため、首振りは使えません。そこで、本品は「上向き送風専用」で使用します。
さて、そうなると今度は「首振りボタンが縦/横で別々」になっているリモコンが付属する、サーキュレータを探し出す必要がありました。
4.テクノス(SAK-151DC)(ヤマダデンキ 6,028円)【標準機】

それは、難なく見つかりました。しかも、カインズよりも安いのです。
では、SAK-151DCを2台購入すれば、縦/横送風を別々に使い分けられるか?と言うと…多分ダメでしょう。問題はリモコンIDの重複です。
実際、我家では3ケのLED蛍光灯を使っているのですが、1つのリモコンで全てを制御できてしまいます。 これと同じ現象が、SAK-151DCでも発生するでしょう。
安価なリモコンに別々のIDを割り振るのは、コスト的に不合理です。
この事から、「カインズを2台」も「テクノスを2台」も無理なのではないでしょうか?(経済的な理由から試す気になれません。)
この理由から、
・カインズ:上向き送風の標準機種
・テクノス:横向き送風の標準機種
と、使い分ける事としました。
5.その他の候補
さらに、別のサーキュレータ候補もありました。
シィーネット(CCDS307WH)
しかし残念な事に、近所の電気屋さんには在庫がありませんでした。展示中の実機で風量は確認でき、充分な感触でした。が、売って貰えませんでした。
無印良品 (MJ-OCF18)
このモデルは「箱」との接続性が極めて優れていると期待できます。しかもDCモーター型です。しかし残念ながらリモコンが付属しないのです。しかも風力は3段階のみです。これは採用できません。
まとめ
サーキュレータの選定は以上です。
Amazonのサイトを見ると、多数のサーキュレータが見つかります。しかし皆様に強調しておきたいのは、サーキュレータは必ず実機を確認し、風量を感じて欲しいという点です。体感が大切なのです。
次回予告
次回④は、「使用資材の紹介(上)」です。
資材の選定について考えて行きます。
どうぞよろしくお願いいたします。