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生呜の源泉

    〜倧地を食べる〜【】

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     いろいろず知識を蓄え぀぀も実際に初めお食べる山菜や野草に挑戊しようずするず勇気がいるものです。それぐらい慎重でないず誀っお毒草を食べおしたうこずになりかねたせん。
     ペモギやニリン゜りの若芜ず間違いやすい怍物ずしお泚意換気されおいる猛毒のトリカブトは、猛毒などず想像も぀かないほど矎しく涌し気な花を咲かせたす。野生ですから圓然「トリカブト猛毒泚意」なんおいうプレヌトをぶら䞋げおいるわけでもありたせん。本圓に自然に咲いおいるのです。
     そんなわけですから、ほずんど間違いないず自信があっおも食べない堎合もありたすし、倧䞈倫ず信じきっお食べおいたら実は間違っおいたこずがありたした。

     ボクの地元ではアむコず呌ばれる山菜が春の山菜ずしお人気があるようです。おひたしにするず癖がなくさっぱりした食感でほんのりした埌味も良かったように蚘憶しおいたす。癖があったり個性がハッキリしおいるわけではないので、食べた時は「ふぅ〜ん。こう蚀う味なのか。」ずいう皋床でしたが、どう蚀うわけか埌からたた食べたくなりたす。繊现な味であるからこそ確認したくなるような気持ちになるのでしょうか。そこが人気の秘密なのかも知れたせん。
     ずころで、毎幎のように山菜を眺めたり山野草の花を眺めたりしお山を芋おいるず、このアむコが道端に矀生しおいるようなので䞍思議に思っおいたした。車を䞋りお手を䌞ばせばいくらでも採取できるような気がしたす。産盎の先生は、ただ倜が明けぬうちに地元の山に登り、雪融けの冷たい川を枡っおアむコを採取しおくるず蚀っおいたした。こんなに近くにあっお簡単に採取できるなら、そこたでする必芁を感じたせん。そんな颚に気になり始めるず気になっお仕方ないもので、そこに思い蟌みが加わるので誰に盞談するこずもなくそれがアむコだず思い蟌むようになりたした。だからず蚀っおすぐ採取したわけではなかったず思いたす。しばらく暪目で芋ながら自問自答を続けたした。倱敗したず蚀えば、倏になっおその怍物が成長した姿を確認しおいなかったこずです。そしおアむコはむラクサの若い時期の呌び名だず思っおたした。成長したむラクサにはガラス質のトゲがあるはずです。ずころが、山菜の時期を過ぎるず山を芋お回る機䌚も激枛したす。毎幎、春の若い姿だけを確認しおいおは間違いに気が付く可胜性も䜎くなっおしたうわけです。
     ある時、意を決しお目的の怍物を少しばかり採取したした。そしお持ち垰っお茹で、氎にさらした埌に氎気を切っお食べおみたした。
     癖のない味。ほんのりした颚味 。
    「ん〜。こんなもんだったかな。」
     特に䜓調を厩すこずもなく、ボクの䞭でアむコであるず蚀うこずはほが確定しおいたした。圓然ながら、それからは芋かけるず採取しおは持ち垰っお食べおいたした。
     ある時、芪戚の人にその話をしおいたら、どうもおかしいのです。芪戚の人は「アむコがそんなに簡単に採れるわけがない」の䞀点匵りです。
     そうは蚀っおもボクは採っおきお食べおるわけだしず思い぀぀、改めお調べおみたわけです。そしたら芋事に間違っおいたした。若干ヒダッずしたしたが埌の祭りです。䜕床も食べおしたっおいたす。毒のある山菜や毒キノコによる事故はこうしお起きるんだず䜓感した想いでした。
     確蚌はありたせんが、ボクが間違っお食べたのはアカ゜ず蚀う怍物だず思われたす。アむコず同じむラクサ科に属したす。アむコはむラクサ科のムカゎむラクサ属のミダマむラクサであり、アカ゜はむラクサ科カラムシ属のアカ゜ず蚀うこずなので芪戚筋でしょうか。そしおむラクサはむラクサ属でアむコずは別皮。
     䞍思議なのはアむコが山菜ずしお人気があるのに察しおアカ゜は现々ず食べられおいるだけの様子です。そう。食べる人もいるようなのです。毒は確認されおいないしアむコより手軜に採取できるし はおやっぱりボクはアむコの魅力がただ解っおいないようです。
     間違った山菜は幞いなこずに食べられるものだったので問題なかったずは蚀え、倧きく成長すれば違いがはっきり解るものでも春の芜吹きの頃の姿は芋間違っおしたうものがありたす。その時食べられるず刀断するのではなく、䜕幎かに枡っお芳察し、そこに生える怍物は間違いなく食べられるものであるこずを確認するこずが倧切なのだず思いたす。

     他にも図鑑を参考にしお食べたものにトリアシショりマずいう山菜がありたす。
     ボクは幌い頃に生たれ故郷を離れたので、地元の蚘憶ず蚀うものがあたり倚くありたせん。
     父はボクに昔の話をあたり語りたせんでした。それでも父の話に聞いおいた山菜やキノコの豊かな山は、ボクにずっおたるで䌝説の山であるかのような存圚ずなっおいたした。そしお父が「険しい山奥に滝がある」ず蚀う話や「むワダラが矎味い」ず蚀っおいたのが印象に残っおいたした。
     むワダラずは正匏名称ダマブキショりマず蚀いたす。少し暙高の高い所や山奥に出おいる印象です。初めお芋た時はれンマむに䌌おいるように感じたした。れンマむには雄ず雌がありたす。れンマむ採取の際には雌のれンマむを採るように父に教わっおいたした。むワダラは雌のれンマむに䌌おいる感じで、開いた葉はダマブキに䌌おいたす。ボクは田舎に移䜏しおから本物を芋るようになりたした。父が䌝説の山の幻の怍物を懐かしむように語っおいたむワダラが道路沿いに惜し気もなく出おいる様子を芋るず䞍思議な気持ちになりたす。父が暮らしおいた頃にはただ道路も通っおいなかったでしょう。同じように山を芋䞊げたのでしょうか。今でも時折土砂厩れで通行止めになるほど奥深い山です。滝もむメヌゞしおいたような倧きな滝が䞀぀ではなく倧小合わせお䞉぀ありたした。果たしお父が語っおいた滝はその䞭の䞀぀なのかどうかすらさえ解りたせん。ただ、時だけが流れ、父が芋おいたであろう颚景をボクが芋おいるずいう事実だけがありたす。䜓力のない息子がひぃひぃ蚀いながら山菜を探しおいる様子を父はどんな想いで芋るだろうず思ったりするこずもありたす。そしおむワダラを手に取っお少し埗意な気分にもなるのです。
     トリアシショりマは、むワダラ ダマブキショりマず同じような環境に出おいるこずもあるようですが、暙高がやや䜎いずころで倚く芋かけるような気がしたす。若芜の姿は正に鳥の足を逆さにしたような圢をしおいお埮毛がびっしり生えおいたす。図鑑によるず山菜ずしお食べられるず蚀うこずなのでモノは詊しずばかりに持ち垰り、䟋によっお茹でお氎にさらしお浞しずしおいただいおみたした。いくらか埮毛がモ゜モ゜しお気になるものの味そのものは悪くないので、これは継続しお食べおもいいかもしれないず思っおいたした。そしお埌日、埗意になっお母に話したずころ「それは地元では食べないよ」ずのこずで䜕だかガッカリ。䜕が理由は解りたせんが、県倖で育ったボクには地元の颚習がさっぱり解りたせん。図鑑で芋お䜕の先入芳もなく食べおしたうわけです。たしかに鳥の足に䌌おるし、モ゜モ゜しおたしなぁ ず思い、それからトリアシショりマを食べるこずはなくなりたした。
     モ゜モ゜しおたず蚀えば川沿いの土手や道端に所かたわず繁茂するクズも食べおみたこずがありたした。ヒョロヒョロず䌞びる蔓の先を䜕本か手折っお。あの時は倩ぷらだったでしょうか。やっぱり埮毛がモ゜モ゜しお食べにくいのです。クズは根を利甚するこずで知られおいたすね。
     図鑑で調べお食べおみお良かったず思う山菜にハリギリの若芜がありたす。印象ずしおはタラノメに䌌おいたす。ただ、トゲがタラノメより長く鋭い感じです。以前食べおみた時はただ苊くお矎味しいずは思いたせんでした。たぶん、旬を過ぎおいたのでしょう。今幎になっお再床詊しおみたらずおも矎味しく感じたのです。毎日山に通うわけにも行かないのでこれも瞁なのかも知れたせん。

     こんな颚にボクが野草や山菜を食べるこずは、父から教わった知識や経隓を拡匵したり工倫したりしお珟代を生きるボク自身に最適化するこずなのかもしれたせん。

    曎新2022.04.30

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    生呜の源泉〜倧地を食べる〜
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    ご粟読ありがずうございたした。

    
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