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飢饉の時、䜕食べる―アピオスの歎史を远っお、生たれた出䌚い―In Case of a Famine

今回は、タマラ・ディヌンさんの゚ッセむの玹介。

タむトルは、「In Case of a Famine」

日本語にするず、
「飢饉に備えお」
「もし深刻な食糧䞍足になったら」
なんおずころだろうか。

舞台はアメリカ。アピオスの原産地である。

この゚ッセむを玹介するこずになった詳しい経緯は、こちらから▌



この゚ッセむに぀いお

この文章はもずもず、『Orion』2007幎11・12月号に “Stalking the Wild Groundnut” ïŒˆé‡Žç”Ÿã®ã‚°ãƒ©ãƒ³ãƒ‰ãƒŠãƒƒãƒ„を求めおずいうタむトルで掲茉された。

『Orion』は、1982幎に創刊されたアメリカの雑誌で、自然ず文化の぀ながりをテヌマに、ネむチャヌ・ラむティングやアヌトを通しお、環境や人間ず自然ずの関係を考えおきた媒䜓。

その埌、2025幎に゚ッセむ集 Shelter and Storm: At Home in the Driftless に収録される際に改蚂され、“In Case of a Famine” ず改題された。

2007幎発衚の文章をベヌスに、珟圚の芖点から加筆修正されおいる。

今回は、この改蚂版である â€œIn Case of a Famine” ã‚’、タマラさんご本人の蚱可をいただき、日本語に翻蚳しお玹介させおいただく。

Thank you so much, Tamara, for giving me this wonderful opportunity.
I’m truly grateful!



はじめに

1侇6000字近くあり、読むのに2030分かかるかもしれない。
時間ず心に䜙裕のある時に読んでほしい。

ChatGPTの翻蚳をベヌスにしお、芁玄や意蚳ではなく、原文に近い蚳を心掛けた。

読みやすくするために、単䜍などは日本の身近なものに眮き換え、小芋出しや泚蚘を远加した。

文䞭の「Apios americana」は、アピオスの孊名。
アピオス・アメリカヌナ。
他の呌び名を䜿甚しおいる郚分もあるが、原文が文脈によっお䜿い分けおいる。


では、ここから、タマラさんの゚ッセむです。


飢饉に備えお

タマラ・ディヌン




この怍物は䜕


子どもの頃から庭仕事をしおいたので、たずえ名前を知らなくおも、どの芜が雑草なのかは芋分けるこずができた。

けれど、倧人になっおからの私の庭には、謎めいた怍物がひず぀あった。

それは、圧倒的な生存競争力を芋せおいた。

蔓はカボチャに絡み぀き、ハヌト圢の葉は害虫に傷぀けられるこずもなく、぀や぀やず茂っおいた。えんどう豆の花のような、えんじ色ずクリヌム色の花は、ナリのような銙りがした。

䞀床その怍物に気づいおからは、裏庭の川からある皋床の距離以内なら、どこにでも生えおいるように思えた。

セむタカアワダチ゜りやツリフネ゜り、カりパヌスニップなど、茎のあるものなら䜕にでも絡み぀いおいた。蔓は長く、耇雑に絡み合っおいお、どの蔓がどこから芜を出しおいるのかを確かめるために䞀本をほどくこずさえできなかった。

月、私は花の房をひず぀摘み取り、野の花の図鑑で調べおみた。



その怍物は、Apios americana 。

ワむルドビヌン、むンディアン・ポテト、ポテト・ビヌン、そしお最も䞀般的には、グラりンドナッツ などずも呌ばれおいる怍物だった。
ただし、ピヌナッツを含め、ほかの怍物もグラりンドナッツず呌ばれるこずがある。

Apios americanaは、グリンピヌスやいんげんず同じマメ科の怍物で、湿った土壌を奜むこずを知った。

蔓は、倏になるずメヌトルほどたで䌞びる。

その生息域は、カナダ南郚からフロリダたで、北アメリカ東郚のほが党域に及び、西はコロラド州たで広がっおいる。

私の家から車で時間ほど北にある沌地で、クランベリヌを栜培しおいる蟲家たちは、ワむルドビヌン※を雑草ずみなし、陀草剀を散垃しおいた。

しかし、メむン倧孊の蟲業普及資料には、別の方法が提案されおいた。

「塊茎を取り陀く䞀぀の方法は、ネむティブ・アメリカンやピルグリム※たちがそうしおいたように、それを食べるこずである。」


※ワむルドビヌン クランベリヌ蟲家がアピオスを雑草扱いする際に、よくこの名前を぀かうようである。そうでない堎合もある。

※ピルグリム むギリス囜教䌚から分離し、自分たちの信仰を守り、理想のコミュニティを䜜るためにアメリカに来た集団

アピオスファンクラブによる泚蚘

か぀お、人々を飢えから救った食べ物


ペヌロッパ系アメリカ人がアメリカに到来したずき、圌らは、Apios americanaが、ワンパノアグ族、レナペ族、クリヌ族、むロコむ族、スヌ族など、倚くの先䜏民郚族の食生掻における重芁な食物であるこずを知った。

Apios americanaは、ほがすべおの郚分を食べるこずができる。若芜、花、グリンピヌスのような莢の䞭にできる皮子。

しかし、䜕より重芁なのは、塊茎だ。

塊茎は、现い地䞋茎に沿っお圢成される膚らみで、たるでネックレスのビヌズのように連なっおいる。

その塊茎は、爪ほど小さいものから、メロンほど倧きいものたである。

ほかの根菜類ず同じように、霜に圓たるず甘みが増し、涌しい堎所なら越冬させるこずができる。

土地からほずんど食べ物が埗られない時期にも、食料を提䟛しおくれる怍物なのだ。

ピルグリムたちは、ワンパノアグ族からグラりンドナッツ※の掘り方ず調理法を教わった。そしお、この「むンディアン・ポテト※」が、おそらく圌ら新来者たちを飢えから救った。

ヘンリヌ・デむノィッド・゜ロヌ※も、その塊茎を知り、食べおいた。

圌は日蚘にこう曞いおいる。

「飢饉になったら、私はすぐにこの根に頌るだろう。」


※グラりンドナッツ アピオスに぀いお、17䞖玀初頭からこの呌び名で蚘録されおいる。

※むンディアン・ポテト この呌び名も17䞖玀初頭から䜿われおいる、ずする資料がある。

※ヘンリヌ・デむノィッド・゜ロヌ 『りォヌルデン 森の生掻』の著者。マサチュヌセッツ州のりォヌルデン湖畔で玄幎間にわたり自絊自足生掻をした。

アピオスファンクラブによる泚蚘

しかし、゜ロヌも、ワンパノアグ族も、ピルグリムたちも、グラりンドナッツがどれほど健康に良いものなのかは知る由もなかった。

ゞャガむモず同じように、グラりンドナッツはデンプンを倚く含んでいる。

同時に、比范的タンパク質も倚く、最倧17を含む。これはゞャガむモの玄倍にあたる。

さらに、研究によれば、グラりンドナッツにはかなりの量のむ゜フラボンが含たれおいる。これは、前立腺がんや乳がんの発生率䜎䞋ず関連しおいる化孊物質だ。



その倚くを私は、グラりンドナッツの花を摘んだその日、真倜䞭をずうに過ぎるたで、むンタヌネットで調べ続けお知った。

そしお、そのあずも眠れずに考えおいた。

どうしお私は、この野生の食べ物のこずを知らなかったのだろう

毎幎春になるず、䞡芪に぀いお森ぞ行き、アミガサタケやれンマむを探しおいたのに。

小孊校時代の倏には、䞉日月湖のそばの自然孊校で過ごしおいたのに。

デむノィッド※ず私は、塊茎を掘っお、味芋しおみるこずにした。

ただし、霜が降りるのを埅っお。
その頃には、もっず甘くなっおいるはずだからだ。


※デむノィッド タマラ・ディヌンのパヌトナヌ

アピオスファンクラブによる泚蚘

これはパヌマカルチャヌ向きの䜜物だ


翌日、私たちは家から数km離れた堎所で小さな蟲堎を営んでいる友人を蚪ねた。

圌はパヌマカルチャヌを実践しおいた。

それは、その土地に適した、倚様で倚幎生の、互いに䟝存し合う怍物を怍える方法だ。

単䞀䜜物を畝に怍える蟲業よりも、持続可胜な方法である。

圌はヘヌれルナッツの朚の間にむチゎを怍えおいた。

たた、以前に野生のヘヌれルナッツが生えおいるのを芋た堎所には、改良されたヘヌれルナッツを怍えおいた。

「䜕床もこい぀らを切ったんだけど、䜕床でも生えおくるんだ。それで思ったんだ。
『埅およ ここでヘヌれルナッツを育おろっお、䜕かが俺に教えおるんじゃないか』っお。」

痩せ型で゚ネルギッシュなその友人は、南郚の説教垫のような、腕を倧きく振りながら熱心に話す人だった。



午埌遅くの日差しの䞭、私たちは鶏小屋のそばに立っお話した。

私は圌にグラりンドナッツのこずを話した。

どうやっおその怍物を芋぀け、調べ、塊茎を食べおみようずしおいるのか。

圌は顎をこすりながら、空を芋䞊げた。

「でも、誰も栜培しおないの」

「栜培しようずした人はいる。でも、倧きな塊茎ができるたで幎かかるから  ※」

「それ、パヌマカルチャヌの䜜物みたいじゃないか 商業蟲家は1シヌズンで収穫しお、次ぞ行きたいんだ。埅぀こずも、投資するこずもしたがらない。」

話題が別のこずに移っおも、友人は、

「いやあ、今のグラりンドナッツの話、すっかり興奮しちゃったよ」

ず蚀い続けた。

圌の土地では説明に合う怍物を芋たこずがなかったので、私たちは塊茎をいく぀か持っおくるず玄束した。

食べる分ず怍える分を、十分に。

※倧きな塊茎ができるたで幎かかる 日本の商品䜜物ずしおのアピオスは基本的に幎で収穫・販売しおいる。

アピオスファンクラブによる泚蚘

そしお、食べおみた


倪陜が沈みかけた頃、私たちは家に着いた。

私は物眮に行き、スコップを芋぀けた。

「味に぀いおは、ただ刀断しないでおこう」ず私はデむノィッドに蚀った。

「数か月埌には、もっずおいしくなるんでしょう」

「ずにかく、詊しおみよう。」



川岞の高い堎所で、私は蔓の先を぀かみ、Apios americanaの茎だず思うずころたでたどっおいった。

デむノィッドは、その䞋からフットボヌルほどの土の塊を掘り出し、スコップに茉せたたた、私に芋せるように持ち䞊げた。

そこから、私がむンタヌネットで芋た図ずたったく同じ、濃い茶色のグラりンドナッツが本の列になっお突き出しおいた。

私たちは草の根が絡み合った䞭からそれを匕き離し、土を振り萜ずした。

数分埌、私たちは盎埄〜cmくらいの塊茎を、12個ほど集めおいた。

いく぀かは、柔らかく朚質化しおいた。おそらく叀いものだろう。※

ほずんどは、指の関節のように硬かった。

※柔らかく朚質化 幎数を経たむモは繊維質にはなるが、収穫時に柔らかいずいう話は芋られない。だか、母むモは生育䞭に䞀床痩せ、その埌たた重量を増やす。掘ったのが月だったので、痩せお匟力が出おいたのかもしれない。

アピオスファンクラブによる泚蚘

袋を持っおきおいなかったので、Tシャツの前偎を袋のようにしお、家たで運び、掗っおざるに入れた。
そしお、私たちの収穫を芳察しながら考えた。

さあ、どうやっお食べよう

20䞖玀初頭の民族怍物孊者グレッチェン・ビアズリヌは、オゞブワ族が塊茎の皮をむき、䞋茹でし、スラむスしお也燥させ、すり぀ぶしお、ほかの料理の味付けに䜿っおいたず報告しおいる。

たた、メノミニヌ族は、塊茎をメヌプルシロップず䞀緒に煮お保存食にしおいたずいう。

私は圓時、珟代の調理法を玹介しおいる情報をむンタヌネットで芋぀けるこずができなかった。

それから10幎以䞊経っお初めお、『The Sioux Chef’s Indigenous Kitchen』の䞭で、ショヌン・シャヌマン料理長※によるレシピを芋぀けた。

それは、さいの目に切っお茹でたApios americanaの塊茎、也燥りサギ肉、タマラック・ハニヌの゜ヌス、野生の葉物野菜を組み合わせたサラダだった。

※ショヌン・シャヌマン アメリカ先䜏民の䌝統的な食文化の埩興を目指しお掻動する、スヌ族出身の䞖界的シェフ、料理本著者。

アピオスファンクラブによる泚蚘

゜ロヌも、日蚘の䞭で調理法のヒントを残しおいる。

1852幎10月12日。
私は高い土手の䞋、牧草地の端にある鉄道の砂地で、手を䜿っおグラりンドナッツをいく぀か掘った。
それらは鶏卵ほどの倧きさだった。倕食の時間に、焌いたものず茹でたものを食べた。
皮はゞャガむモのように簡単にむけた。
焌いたものは、普通のゞャガむモにずおもよく䌌た、心地よい味がした。ただ、食感は少し繊維質だった。
目を閉じおいたら、倚少氎っぜく柔らかなゞャガむモを食べおいるのだず思っただろう。
茹でたものは、意倖なほど也いおいお、この時は少しクセがあったものの、よりナッツのような颚味がした。
少し塩を加えれば、空腹の人なら、ずおもおいしい食事にできるだろう。

しかし、私たちはグラりンドナッツを旬になる数か月前に掘っおしたっおいた。

そこで、倱敗するはずのない方法で調理するこずにした。

バタヌず塩で、揚げるのだ。



皮むきナむフず根気を䜿っお、私たちは䞀番小さなものたで、ひず぀ひず぀皮をむいた。

象牙色の䞭身はショりガの根のように密で、现い毛现血管のような筋が走っおいた。

ナむフにはデンプン質の残りが付いた。

皮をむいた塊茎をスラむスし、鋳鉄補のフラむパンで揚げた。

するず、フラむパンいっぱいに、小さな茶色いコむンのようなものができた。

円玉や50円玉ほどの倧きさのチップだ。

ペヌパヌタオルの䞊で油を切ったあず、私たちは最初の䞀口を同時に食べるこずにした。

もし、実はおいしくなかったら困るからだ。

でも、おいしかった。

いや、実際には、ずおもおいしかった。

ゞャガむモのような味だけれど、もっず甘い。そしお、゜ロヌが曞いおいたように、少しナッツのような颚味があった。



なぜ、誰も知らないのか


その翌月、私は友人、芪戚、近所の人、森林の専門家、レゞ係など、出䌚う人みんなに尋ねた。

「グラりンドナッツっお知っおる
他の名前で呌ばれおるかも。」

その怍物がどんな環境に生え、どんな蔓や葉を持ち、グリンピヌスずどのような関係にあり、どんな塊茎を぀けるのかを説明した。

しかし、私が出䌚った人は誰䞀人、それを知らなかった。

長期間のサバむバル旅行にも耐え、貝殻を食噚代わりに䜿うず自慢しおいた知人でさえ、知らなかった。

か぀お重芁な食料だったものが、どうしお私たちの目の前から消え、ただの雑草になっおしたったのだろう



私は、りィスコンシン州北郚に䜏み、党囜で山菜採りを教えおいる野生食材の専門家、サム・セむダヌに連絡を取った。

するず、グラりンドナッツは圌のお気に入りの野生食材であるだけでなく、圌が䌚話で最も奜んで話すテヌマでもあるこずが分かった。

ただし、サムはこの怍物を、レナペ族での名前である、「ホプニス」ず呌んでいた。

昌に電話するず、圌は食事をしながら話した。

私は、私なら芋分けるのに苊劎するような芜や根、ベリヌ、葉に囲たれお、圌がボりルの䞭に収たっおいる姿を想像した。

私は、なぜこの怍物を知っおいる人がこんなに少ないのかを尋ねた。



サムはこう指摘した。

この囜に最初に到来したペヌロッパ人たちは、トりモロコシのように、生き残るために重芁だった先䜏民の食べ物を認識しおいた䞀方で、別の食べ物には汚名を着せたのだ。

リンダ・マレヌ・ベルゟックは著曞『American Indian Foods』で、こう曞いおいる。

「食文化は、䟵略者によっお攻撃された文化の最初の局のひず぀だった。」

さらに圌女は、異なる文化の芋慣れない食べ物は、

「危険なものずみなされるこずが倚い。文字通りの意味では、有毒かもしれないから。そしお比喩的な意味では、それが瀟䌚秩序ぞの脅嚁を象城するからだ。」

ず曞いおいる。

五倧湖地域では、癜人入怍者たちは、ドングリ、ワむルドラむス、ヒッコリヌナッツ、ワパトアロヌヘッドずも呌ばれる、そしおグラりンドナッツを食べるこずはほずんどなかった。



サムは、少なくずも週回の食事でグラりンドナッツを食べるので、幎間45kgは食べおいる、ず掚定した。

11月初旬、地面が凍る前に収穫し、地䞋貯蔵宀に保存しおいた。

圌の奜きな食べ方のひず぀は、塊茎を茹で、皮をむき、角切りにしお也燥させ、それをすり぀ぶしお粉にする方法だった。

その粉を埌で戻し、タコス甚の調味料ずラむムゞュヌスを加えるず、炒り豆を぀ぶしたようなものになる。

「ホプニス、野生のパヌスニップをすりおろしたもの、玉ねぎ、ワむルドラむスを䜿った枩かい料理を䜜るのも奜きだよ。」

ず圌は付け加えた。

「完璧にするなら、リスの出汁で䜜るべきだけど、なければ䜕か別のものを䜿えばいい。」



ひずりがっちでは育たない


私は、ゞャガむモ飢饉の際にグラりンドナッツがアむルランドぞ茞出されたず読んだこずや、それより䜕䞖玀も前に、探怜家たちがApios americanaをドむツやフランスぞ移怍しようずしたものの、栜培化に倱敗したこずを話した。

「倱敗したずは蚀わないな。」

ずサムは蚀った。

「埓来の単䞀栜培モデルでは生産できなかっただけだ。ホプニスは移怍が簡単だ。ただし、ひずりがっちでいるのが奜きじゃない。

ニワトコの朚の根元のような堎所で育ちたがる。
キクむモの隣も良い。ホプニスずキクむモは双子みたいなものだよ。

立䜓的な混怍に向いおるず思う。
りィスコンシンなら、䞊局にはヒッコリヌ、ハックベリヌ、サトりカ゚デ。その䞋にニワトコ。
そしお、そのさらに䞋にホプニス。」


たさに、私たちの友人が蚀っおいたずおりだった。

Apios americanaは、パヌマカルチャヌ怍物の定矩にぎったり圓おはたっおいた。



思わぬ問題


しかし、サムは別の話をしたかった。

「蚀っおおかなきゃならないんだけど、これたで䜕幎もホプニスを人に食べさせおきお、食べたあずにひどく具合が悪くなる人がいるこずが分かった。※」

圌によれば、それは初めお食べたずきには起こらず、回目に起こるこずもあれば、䜕幎も食べ続けた埌に起こるこずさえあるずいう。

「もし、この圱響を受ける人がごく䞀郚にいるずいう問題がなければ、理想的な食べ物なのに。」

ず圌は蚀った。

※食べたあずにひどく具合が悪くなる人がいる 週回、幎で45kg食べるずいうこずは、45kg÷52週×回≒432g
サムは日玄430g食べるずいうこず。

日本でアピオスを䜜物化した星川先生は、『嗜奜』520号の䞭で、
「アピオスはゞャガむモなどのように䞻食がわりにいちどに沢山食べるものではない。1個10gぐらいのをせいぜい数個でよい。」ず曞いおいる。
䜕故かは䞍明。

たた、13幎前、アピオス研究者さんからこんな話を聞いた。
「過去に先生こちらもアピオス研究者ずメヌルでやりずりしおいた折りの話ですが、 『アレ食べ過ぎるず䟿秘気味になるみたいョ』ずのこずでした。本圓のずころは私もわかりたせんが...。」
真盞は䞍明。

アピオスファンクラブによる泚蚘

みんなでグラりンドナッツを掘る


その週末、デむノィッドず私は、藁俵で䜜った朚工䜜業堎が完成したお祝いず、建蚭を手䌝っおくれた友人や近所の人たちぞの感謝を兌ねたパヌティヌを予定しおいた。

私は1か月もの間グラりンドナッツの玠晎らしさを語り続けおいたので、料理するず玄束しおいた。

しかし、サムの譊告を聞いおから、私は考え盎し始めた。

みんなに圱響が出る可胜性を説明しおおけば、塊茎を出しおもいいのだろうか
子どもたちはどうだろう



結局、パヌティヌの時間前になっお、私は掘りたおのグラりンドナッツを買い物袋袋分、シンクいっぱいの氎に入れた。

サムが蚀ったように、初めお食べた人が具合を悪くするこずはなく、今日のゲストは党員、初めお食べるのだず仮定するしかなかった。

デむノィッドず私は、運を倩に任せるこずにした。



塊茎をしばらく茹でお皮をゆるめるず、台所いっぱいに、土臭いような蒞気が立ちこめた。

皮をむき、グラりンドナッツを電気鍋に入れ、50gほどのバタヌず、メヌプルシロップを加えた。

それを車に積み、藁俵の建物ぞ向かった。

到着した頃には、自分のパヌティヌに遅刻しおいた。

急いで準備をする䞭で、私は電気鍋のスむッチを入れ、そのたた存圚を忘れおしたった。

埌になっお、友人の䞀人が、グラりンドナッツを出すず玄束しおいたこずを思い出させおくれた。

私はいく぀かをすくい、圌の皿に乗せた。

「おお、すごい。これはおいしい」

圌は「おかわり」ず、皿を差し出した。



ほかの人たちも集たっおきた。

そしお私は、おかわりの列に察応する専任の配膳係になり、みんなは䜕床もおかわりをした。

グラりンドナッツに぀いおの質問も、どんどん具䜓的になっおいった。

぀いに私は尋ねた。

「掘りに行っおみたい」



友人たちはスコップを぀かみ、私に぀いお川岞ぞ向かった。䜕人かは蔓を芋たがっおいた。

しかし、最初の匱い霜が数週間前に蔓を枯らしおいたため、残っおいたのは雑草に絡み぀く、ほずんど芋えない、もろい蔓だけだった。

でも、蔓が芋えなくおも塊茎を芋぀けるこずはできた。

怍物があたりにも密集しおいたので、どこにスコップを入れおも、少なくずも䞀握りの塊茎が出おきた。



私たちず友人たち、近所の人たち、そしおその子どもたちは茪になっお集たった。

倕日の光が頬や髪をピンク色に染める䞭、順番にスコップを䜿った。

掘り返された土の山から、最初に塊茎を芋぀けた人が声を䞊げる。

「あるよ ここ」



サムが予想した通り、塊茎はほかの怍物の根の間に埋たっおいた。
キクむモや、指のような圢をしたカりパヌスニップの根茎の間だ。

子どもたちは土の䞭を手でかき分け、塊茎を取り出した。
私たちはそれを回し合っお芳察し、感嘆の声を䞊げた。

倧きなグラりンドナッツをもぎ取っおポケットにしたうず、次のスコップ䞀杯の土がひっくり返されるのを、期埅しながら芋守った。



䞀瞬、私は信じられない気持ちになった。

私の提案で、みんながそのたた川岞ぞ行き、食べ物を集め始めたのだ。

でも、もちろん、これこそが、人々が山菜採りを孊ぶ方法なのだ。

食べられる怍物や調理方法を説明する本やりェブサむトはある。

しかし、山菜採りずいう行為は、今でも口承文化に根ざしおいる。

みんなで持぀䞀本のスコップ。道端で行われる実地の授業。

けれど、口承の䌝統は、教える人ず聞く人が䌝え続ける限りにしか存続しない。



今日、私たちのほずんどは、先祖がきっず知っおいたこずを忘れおしたった。

必芁になれば、野生の䞭から食べ物を芋぀けられるこず。

蟲村郚の䞭西郚を芆い尜くしおいる、あの巚倧な倧豆畑やトりモロコシ畑に頌らなくおもいいこず。

自然散策に、ナヌ゚ル・ギボンズの『Stalking the Wild Asparagus』※を持ち歩く人もほずんどいない。

草原や森を芋お、「昌食だ」ず考えるこずも、めったにない。

私は思った。

次に圌らが森を歩くずき、明らかに食べられる野生のラズベリヌ以倖のものも味芋しおみるだろうか。

新鮮なシナノキの葉を摘んでサラダにしたり、むラクサを集めおペヌストを䜜ったりするだろうか。

※『Stalking the Wild Asparagus』 : ã€Œé‡Žç”Ÿã®ã‚¢ã‚¹ãƒ‘ラガスを求めお」
野生怍物の採集に関するロングセラヌ曞籍。自然の䞭に自生する野草や朚の実などの解説や、それらを䜿ったレシピなどを玹介しおいる。

アピオスファンクラブによる泚蚘



か所の土の塊から、私たちの䞀行は、持ちきれないほどたくさんの、倧きめのグラりンドナッツを集めた。

幞いなこずに、子どもの䞀人が、䞡脇にサドルバッグのように倧きなポケットの぀いたカヌゎパンツを履いおいた。

そのポケットはすぐにいっぱいになった。

その子は、よちよち歩くようにしお藁俵の䜜業堎ぞ戻り、グラりンドナッツを袋に入れた。



結局、パヌティヌで出したグラりンドナッツを食べた人も、家に持ち垰ったものを食べた人も、誰も具合が悪くならなかった。

埌で調べおも、Apios americanaを食べるず䞀郚の人に消化噚系の問題が起こるずいうサムの䞻匵を裏付ける科孊的研究を芋぀けるこずができなかった。

たしお、なぜそうなるのかを調べる研究もなかった。

それでも、別の採集家であり怍物育皮家でもある人物が、自身の経隓から、サムの䞻匵を支持した。

おそらくこの堎合も、䜕千幎もの間、䞖代から䞖代ぞ受け継がれおきた食に関する知識ず同じように、口頭での䌝承が、芏栌化された科孊に先んじおいるのかもしれない。



ビル・ブラックモンのアピオス

自分たちのゞャガむモを぀くる


グラりンドナッツがこれほどおいしく、栄逊があり、たくさん採れるのだから、誰かがApios americanaを珟代の蟲業に適応させようずしたこずを知っおも、私は驚かなかった。

ビル・ブラックモンは、1984幎から1996幎たで、ルむゞアナ州立倧孊LSUでそのような取り組みを率いおいた。

私が電話をするず、ビルは、遺䌝資源、系統、増殖技術に぀いお、敬意を蟌めお詳现に語っおくれた。

声は穏やかで、南郚蚛りがあった。

圌はこの怍物を、ただ「アピオス」ず呌んでいた。

そしお自分の研究プログラムに぀いお、こう結論づけた。

「私たちは倧きな成果を䞊げた。自分たちのゞャガむモを栜培化するのに䜕幎もかかった。」



圌のApios americanaは、アむダホのどんなゞャガむモにも匕けを取らないものだった。

圌が私に送っおくれた写真に写っおいた塊茎は、倪く、たくたしく、地䞋茎に沿っおびっしりず぀いおいた。

私が、自分で採集したものずの違いに぀いおコメントするず、圌はこう蚀った。

「でも、それが私たちの出発点だったんだ。」



ビルず圌の同僚たちは、より倧きな塊茎、本の地䞋茎に぀く塊茎の数の増加、そしお塊茎同士の間隔を狭くするこずを目指しおApios americanaを育皮した。

最も生産性の高い系統では、株あたり最倧50個の倧きな塊茎、食甚郚分で最倧.kgを生産した。

たた、病気ぞの抵抗性を高めるこずも目指しおいた。

その埌、怍物が絡み぀かないような品皮の開発にも取り組んだ。

そうすれば、支柱や棚を蚭眮する必芁がなくなり、普通のゞャガむモのように畝に怍えお栜培できるからだ。



母なる自然の宝庫から、黄金の塊を


1980幎代にビルが『American Journal of Botany』や『HortScience』などの出版物に曞いた文章からは、怍物の可胜性に察する、ほずんど有頂倩ずも蚀えるほどの熱意が䌝わっおくる。

「私たちは、母なる自然の塊茎の宝庫に埋もれた黄金の塊を探しおいる。」

そしお、

「栜培化は人類に利益をもたらすだろう。」

1986幎、LSUの圌の孊科から発行されたガリ版刷りのニュヌスレタヌ『Apios Tribune』アピオス・トリビュヌンには、グラりンドナッツのレシピがいく぀か掲茉されおいた。

その䞭には、ゞョヌン・ブラックモンによる「アピオス・コヌンブレッド」もあり、レシピには、

「加熱したアピオスカップ、よく぀ぶしたもの」

ず曞かれおいた。



倧きな可胜性ず、それを実珟するこず


しかし1990幎代半ばになるず、

「A. americanaを食甚䜜物ずしお開発する芋通しは非垞に明るい。」

ずいった前向きな蚀葉が䞊んでいたにもかかわらず、ビルのアピオス研究の蚘録は途絶えおしたった。

私は䜕が起きたのかを尋ねた。

「1996幎、家族に近いバヌゞニア州で働くために、その研究を離れたんだ。」

ず圌は蚀った。

圌が研究プログラムから去った時、それは掻気に満ちおいた。

有胜な共同研究者ず、熱心な倧孊院生のチヌムが研究を匕き継いでいた。
倧芏暡な助成金を獲埗するずころたで来おいた。
生産者に系統を提䟛し始める寞前でもあった。

ずころが、どういうわけか――ビル自身にもはっきりしないようだったが――支揎が匱たり、資金が打ち切られた。

「私は、そのたた続いおいくものだず思っおいた。そうでなかったら、倧孊を蟞めおいなかったよ。」



圌が最埌に望みを蚗しおいたのは、別の倧孊でApios americanaを研究する予定だった倧孊院生だった。

しかし圌女は、園芞療法を研究するこずにした。

「倧きな可胜性があるこずず、それを実珟するこずは、必ずしも同じじゃないんだ。」

ずビルは蚀った。

「私はただ、それを手攟すこずができおいない。」



研究プログラムを離れる際、圌はApios americana 箄40系統を持ち出した。

自宅の庭でそれらを維持し、LSUで育おおいたものず同じような塊茎を䜜り続けた。

LSUでは、グラりンドナッツは圌ず同僚たちにずっお日垞的な食べ物だった。

しかしLSUを去った埌は、時々食べる皋床になった。



20幎間にわたっお塊茎を扱っおきた䞭で、圌は、それが誰かを病気にするずころを䞀床も芋たこずがなかった。

しかし、サムの䞻匵を吊定もしなかった。

「もし今でもアピオスを研究しおいたなら、なぜそうなるのかを調べおみるだろう。」

ず圌は蚀った。

さらに、こう付け加えた。

「いく぀か実隓系を立ち䞊げおみたらどうかな
誰か、歯を食いしばっお、粘り匷く取り組む人が必芁なんだ。」



私は、これほど本気で園芞孊の博士研究員になりたいず思ったこずはなかった。



ビルは、栜培化した塊茎を系統、私に送っおくれるず申し出た。

ただし、りィスコンシンほどの北郚※では、それほどたくさん収穫できないかもしれないし、そもそも生き残れないかもしれないず泚意した。

たた、栜培期間が短いため、おそらく莢を぀けないだろうずも。※

さらに、春に怍えられるようになるたで、寒い堎所で保管するようにずも泚意された。

もちろん、私が芳察したこずを共有しおくれればありがたい、ず圌は蚀った。

※りィスコンシンほどの北郚 ブラックモン博士が研究しおいたLSUは、アメリカ南郚、メキシコ湟に近い堎所。りィスコンシンはカナダ寄りで、五倧湖の近く。ブラックモン博士が移䜏したバヌゞニアは、その䞭間で、倧西掋に面した州。

※栜培期間が短い 寒冷地では生育可胜な気枩の期間が短いため、開花・結実に至る前に、地䞊郚が枯れるこずがある。翌春に地䞭のむモから芜が出お育぀。

アピオスファンクラブによる泚蚘

私はその鎖の䞀郚になった


翌幎月、私はビルから送られおきたサンプルを、ビニヌル袋から取り出した。

袋にはバヌゞニア州の砂がざらざらず付いおいた。

圌の手曞きの指瀺に埓っお怍え、氎をたっぷりやった。

「LA-784」や「LA-7190」ずいった、圌の研究宀での系統番号を、それぞれ察応する支柱に䞁寧に曞き蟌んだ。

このアピオスは、粘土質の私の土地になじむだろうか。

野生のグラりンドナッツのように、食事に十分なほどたくさん塊茎を䜜るだろうか。

そしお、私の土地のパヌマカルチャヌ・プランティングの䞀郚になるこずができるだろうか

ビルは、アピオスの垂堎は、たず家庭菜園から始たるず考えおいた。

家庭菜園をする人が近所の人に䌝え、その人がたた別の近所の人に䌝え  。

そうやっお、最終的には「アピオス」ぞの需芁が生たれ、それが、より倧きな垂堎の生産者たちに、栜培を始めさせる。

今、私はその鎖の䞀郚になった。



垂堎に出たアピオス


ビルだけが、グラりンドナッツをより倚くの人に広めようずしおいたわけではない。

1994幎、キりむフルヌツやキクむモを普及させたこずを誇っおいる珍しい蟲産物の流通業者、Frieda'sフリヌダズは、アメリカ倧陞の倱われた䜜物「ロスト・クロップス」のコレクションの䞀郚ずしお、グラりンドナッツを販売した。

そこには、アパルヌサ豆、キヌアなど、歎史的に先䜏民が利甚しおきた䞻食䜜物も含たれおいた。

「アピオス」は、掗浄され、皮をむかれおいない状態で、玄220g入りの袋で販売された。

「サンアントニオで、ロスト・クロップスの発売パヌティヌを開いたんだけどね、」

Frieda'sの商品マネヌゞャヌは私にこう話した。

「たったく、䜕の興味も持たれなかった。※」

ロスト・クロップスの商品はすべお、わずかシヌズンで販売終了ずなった。

単玔に、売れなかったのだ。

「アピオスは、珟れお、そしお消えおいった」

圌女は蚀った。

1994幎の『Iron Chef』※でアピオスが少し玹介されたこずさえ、その人気を抌し䞊げるこずはなかった。

※䜕の興味も持たれなかった 原文では「a great big unblinking disinterest」
ただの無関心ではなく、「じっずこちらを芋぀めながらも、心の䞭では完党にシャットアりトしお党く興味を瀺しおいない」ずいう、皮肉やナヌモアを含んだ匷い衚珟、ずのこず。

※『Iron Chef』 日本の料理番組、料理の鉄人。アメリカで攟送され、ヒットしたらしい。圓時は日本で星川先生がアピオスを普及させ始めた頃。䞀般的な販売ではなく、䞻に通販や料理店での提䟛で、匷粟効果などを売りにし、愛甚する著名人も倚くいたずいう。

アピオスファンクラブによる泚蚘

しかし、それはアメリカでファヌマヌズマヌケットが埩掻する前のこずだった。

アメリカのファヌマヌズマヌケットの数は、1994幎から2015幎の間にほが500増加した。

ファヌマヌズマヌケットは、アメリカ人に、゚アルヌムトマト、ランプ、ニンニクの芜など、倱われおいた食べ物を再発芋させおきた。

実際、Frieda'sの創業者がキクむモを発芋したのも、ファヌマヌズマヌケットだった。

ファヌマヌズマヌケットは、自ら食べ物を採集するこずに次ぐ、最良の遞択肢ず蚀えるかもしれない。

それらに共通しおいるのは、お金のかからない味芋、新鮮さず地元産であるこずがほが保蚌されるこず、そしお䜕より、食べ物の調理法や育お方、芋぀け方を知っおいる人たちずの぀ながりだ。

自分で育おたものを売ったこずは䞀床もなかったが、デビッドず私は、たいおい土曜日に、地元のファヌマヌズ・マヌケットを蚪れおいた。

そこぞ行く目的は、食料を調達するこずず同じくらい、人ず亀流するこずだった。

あるのんびりずした朝、私たちの川岞でのグラりンドナッツ採集に参加した近所の蟲家の男性が、私たちに、シむタケの胞子をオヌクの䞞倪に接皮し、裏庭で育おる方法を教えおくれた。

私たちが圌のピックアップトラックの荷台のそばで話し蟌んでいるず、圌はさらに、自分たちで朚材を補材する方法や、倧芏暡なメヌプルシロップ甚の蒞発噚を䜜る方法たで教えおくれた。

そしお垰る前には、自宅にもぜひ立ち寄っおくれず誘っおくれた。

私は想像した。

川蟺で採ったものや、庭で掘り出した倧粒の品皮など、たくさんのグラりンドナッツを入れた容噚を囲みながら、同じような䌚話をする光景を。



庭いっぱいのアピオス


ビル・ブラックモンのアピオスは、どうやら私たちの土地にうたく適応したようだった。

枝豆の力匷い列やグリンピヌスの蔓を這わせた支柱の向こう偎、私の庭の䞀角は、手に負えないほど荒れ攟題になっおいた。

私はそこで、草取りをしなかった。

雑草ず栜培しおいる怍物の区別が぀かなかったからだ。

野生のApios americanaが入り蟌み、ビルのアピオスを芆い尜くしたり、混ざり合ったりしおいた。

ラベリングした朚の支柱は、濃い緑色の葉の、巚倧な山の䞭に埋もれおいた。

怍物同士の違いだけでなく、怍物に぀けた名前さえも、分からなくなっおいた。

この混乱こそ、きっず䞀皮のパヌマカルチャヌ䜜物だった。

その土地に完璧に適応し、しぶずく、旺盛で、人間の思惑など意に介さない。

栜培化されたアピオスの蔓は、フェンスを越えお䜕メヌトルも北ぞ䌞び、野原ぞ入り蟌んでいた。

䞀方、野生のグラりンドナッツは、南ぞ向かっお芜を出し、蔓を䌞ばしおいた。

庭の内倖で、食べ物が豊かに、そしお、手の届くずころに育っおいた。

それに気づき、掘り出すかどうかは、私たち次第だった。



――以䞊、「In Case of a Famine」より


おわりに


アメリカでは、ほが東半分の広範囲に枡っお自生しおいるアピオス。

日本ではその蟺に生えおいる怍物ではない。

しかし、

環境により収量は倉わりはするが、アピオスは、幅広い土壌条件ぞの適応がある。湛氎耐性もある。

掘り起こさなくおも越冬できる。
家庭菜園なら、必芁なずきたで地䞭に眮いおおけるずいうのは、非垞食ずしおずおも心匷いず思う。

青森の生産者さんの経隓談によれば、連䜜障害もなく、むしろ、幎々むモ぀きが良くなっおる気がするず蚀う。

飢饉 ずたではいかなくおも、灜害時や、仕事が忙しくお買い物に行けない時、倜䞭におなかがすいお仕方ない時などのために、アピオスを育おおみおはいかがだろうか

アピオスは、ただ「完成した䜜物」ではない。

ブラックモン博士が考えおいたように、「家庭菜園で広たる」ずいうのは、アピオス普及の初期段階の䞀぀なのだず思う。

誰かが芋぀け、誰かが育お、誰かが研究し、誰かが食べ、そしおたた誰かに䌝えおいく。

タマラさんが「今、私はその鎖の䞀郚になった」ず曞いたように、私たちもその鎖の䞀郚になるこずができる。

もしもの時の食料ずしお。
そしお、これからの食べ物ずしお。



参考アピオス自生分垃図


アピオスApios americanaは北米東郚に広く自生し、その分垃はアメリカ南郚からカナダ東郚のオンタリオ、ケベック、さらにニュヌブランズりィック、ノバスコシア、プリンス゚ドワヌド島にたで及んでいる。

䞋蚘の地図は、NatureServe Explorerから拝借。
https://explorer.natureserve.org/Taxon/ELEMENT_GLOBAL.2.155895/Apios_americana?utm_source=chatgpt.com

NatureServe Explorer
NatureServe非営利の自然保護・生物倚様性情報機関が運営しおいる、生物皮・生態系のデヌタベヌス。
色分けは、その地域における保党ステヌタスであり、アピオスの垌少性・絶滅リスクの評䟡。

色ランク意味
🔎 èµ€S1極めお危機的
🟠 橙S2危機的・絶滅リスクが高い
🟡 黄S3脆匱
🔵 氎色S4おおむね安定
🔷 濃い青S5安定
🩶 薄茶評䟡なし・情報䞍足など

出兞NatureServe Explorer, NatureServe, Apios americana
閲芧2026幎9月2日



原著・翻蚳に぀いお


“In Case of a Famine” は、Tamara Deanさんの゚ッセむ集 Shelter and Storm: At Home in the DriftlessUniversity of Minnesota Press, 2025に収録されおいたす。

この文章は、タマラ・ディヌンさんご本人から、日本語ぞの翻蚳およびnoteでの掲茉に぀いお蚱可をいただいおいたす。
本圓に、ありがずうございたした。

"Excerpted from Shelter and Storm: At Home in the Driftless by Tamara Dean. Published by the University of Minnesota Press. Copyright 2025 by Tamara Dean. All rights reserved. Used by permission."

▌タマラさんのりェブサむト


▌玹介した゚ッセむが収録されおいる本



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