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そもそも授業の枠組みが異なる 考察探究型の秘密⑦

    これまで長い間、
    日本の道徳授業では
    「主人公の気持ちを考える」
    「心情に共感する」

    という授業観が中心でした。

    そのため、
    多くの教師や研究者は、
    よい道徳授業とは、
    心情理解が深まる授業発問とは、
    心情を問うもの深まりとは、
    「気持ちの変化を捉えること」

    という基準で授業を見ています。

    一方、
    考察探究型は、
    授業の基準そのものが異なります
    。

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    つまり、
    「授業の目的」が少し違うのです。

    だから、
    従来の物差しで見ると、
    「心情発問が少ない」
    「主人公に寄り添っていない」
    「ゆさぶりがない」
    「役割演技ができない」
    という評価になりやすいのです。

    しかし、
    考察探究型の授業は、
    価値を子ども自身が構造的に理解し、
    それを自分の生き方へ再構成できる授業
    です。

    心情理解よりも状況理解を
    共感よりも考察を
    葛藤よりも俯瞰・探究を
    重視します。

    心情理解も、共感も、
    葛藤も、内省も、
    とても大切な思考活動です。

    しかし、
    それよりも
    状況を客観的に理解し
    状況から関係や構造を見抜き、
    浮かび上がる価値を捉え、
    その大切さを話し合い、
    どうすれば良いかを考え、
    より良い生き方を探究する
    ことを優先するのです。

    そして、
    「どう思いますか?」
    「どんなことを考えましたか?」
    「どうしたらよいですか?」
    と、
    話合いの大切な部分を
    子どもたちに委ねてしまう
    のです。

    考察探究型は、
    新しい枠組みの授業であるがゆえに
    従来の物差しでは測られにくい
    性質をもっているのです。

    そんな中で、
    「この方法は、今までと違う」
    「これで本当に学びが深まるのだろうか?」
    「どんな考えの授業なのだろう?」
    「どんな展開になるのだろう?」
    「どんな仕組みになっているのだろう?」
    と考え始めた方もいます。

    このように考えた方は、
    従来型授業のパラダイムから
    抜け出し始めた方々でしょう。

    何十年間も、
    道徳授業の主力として活用された
    心情を大切にする授業

    その価値は、これからも変わりません。
    我が国の教育界の財産でもあります。

    しかし、
    従来型とは異なる
    オルタナティブな方法が存在するのです。

    その方法では、

    これまでとは異なる方法で、
    教材を読み、
    教材内容を考察し、
    考察した内容全体を俯瞰し、
    価値について考え、
    社会について考え、
    自分の在り方を考え、
    生き方を考える
    のです。

    考察探究型の授業は、
    これまでの道徳授業では
    担うことができなかった領域を
    学習することができます。

    これまでにはできなかった
    思考活動を経験することができます。

    事象の見方を広げ
    多面的・多角的に
    より広く
    より深く
    より具体的に
    事象を考えることができます。

    自分自身を考察し
    現実世界を捉え直し
    行動する場面や方法までを考えることができます。

    そして、
    授業での学びを、
    自分の在り方に、
    自分の生き方に、
    活かすことができます。

    考察探究型は、
    従来型の道徳授業を補完し、
    学びの幅を大きく広げる授業なのです。

    新しいタイプの道徳授業

    そのために、
    授業の枠組みが異なり
    授業構造が異なり
    発問が異なり
    活動が異なり
    授業の様子も異なります。

    先生方には
    戸惑いがあるかもしれません。
    あって当然なのかもしれません。

    しかし、
    子どもたちは違います。

    子どもたちは
    新たな方法にすぐに適応し、
    何の違和感もなく
    これまで以上に
    授業に積極的に参加してくれます。

    子どもたちの姿を見てください。

    考察探究型とはどんなものなのか?

    子どもたちが
    示してくれると思います。

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    教育学修士 文部科学大臣優秀教員表彰 指導教諭(道徳科) 「道徳科感想分析法」という授業効果の評価方法や、「考察探究型の道徳授業」を提案しています。月刊誌「道徳教育」では連載を経験させていただきました。

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