2026年10月6日時点で、Claude Coworkの「このコンピュータのみ」という実行方法は、ProプランとMaxプランで終わりました。Anthropicの公式サポートの案内では、2026年10月6日以降に始める新しいCoworkのタスクはクラウドで実行され、設定の「一般」にあった「このコンピュータのみ」の項目は削除されます。すでに利用者のPCで始めているタスクはそのまま最後まで動き、利用者が設定し直すことはありません。Coworkという製品が無くなるわけではなく、「どこで動かすか」の選択肢が1つ減った、という変更です。
この記事では、公式サポートの案内(2026年9月30日更新の「Use Claude Cowork on web, desktop, and mobile」)と、Coworkの設計を説明した公式の技術文書、Claude Codeの公式ドキュメント、ITmediaの10月6日の報道だけを根拠に、何が変わり、何が残り、PCで動かしたい人はどうすればよいかを整理します。
最終更新:2026年10月6日
結論を先に
- 対象はProとMax。10月6日からの新しいタスクは、モデルの推論も、ツールを実行する環境(従来はPCに置いた仮想マシン、今後はクラウドのサンドボックス)もクラウドで動きます。設定は不要です。
- 開始済みのタスクは開始時の設定のまま完了まで動く。定期実行のタスクはクラウドに移る。接続したフォルダはPCに残る。
- PCのファイルは、デスクトップアプリが開いている間だけ、接続したフォルダの範囲で、必要なファイルの写しだけがクラウドへ渡ります。
- 処理をPCの中で完結させたいなら、Claude Codeのデスクトップ版が公式の案内する受け皿です。プロジェクトと定期タスクは引き継げません。
- Team・Enterpriseは今回の案内の対象外で、チャットとCoworkは今のまま。別件のチャットとCoworkの統合についても、Enterpriseは変更の少なくとも30日前に管理者へ通知されます。
何が変わったか|新しいタスクはクラウドで実行、「このコンピュータのみ」は設定から消える
変更の核になる文は公式サポートの1段落にあります。「2026年10月6日、ProとMaxプランの新しいCoworkタスクはクラウドで実行されます。設定の『一般』にある『このコンピュータのみ』の項目は削除され、設定し直すことはありません」。付随して変わる点は次の節から順に見ていきます。従来の「このコンピュータのみ」は、モデルの推論はクラウドで行い、仮想マシンは利用者のPCに置いて、コードの実行をその中で行う方式でした。10月6日からの新しいタスクでは、推論もツールの実行もクラウドで動き、ツールの実行はセッションごとに専用のサンドボックスで行われます。ITmediaは「モデルの推論とVMの両方がクラウドで実行されるようになる」と伝えており、図では「推論も仮想マシンもクラウド」と表しています。

従来の方式とクラウド方式の違いを、公式の技術文書(Claude Cowork architecture overview・2026年9月16日更新)の記述で並べると次のようになります。
| 観点 | 従来の「このコンピュータのみ」 | 10月6日からの新しいタスク |
|---|---|---|
| モデルの推論 | クラウド | クラウド |
| コードの実行(シェルとClaudeが書いたコード) | 利用者のPCに置いた仮想マシン(macOSはApple Virtualization.framework、WindowsはHyper-V) | Anthropicが管理する一時的なサンドボックス。セッション開始時に作られ、終了時に破棄される |
| 会話の処理・接続したフォルダの読み書き・Webの取得・ローカルのMCPサーバー | 端末上で動くエージェントループ(仮想マシンの外) | 同じサンドボックスの中 |
| 他のセッションとの状態の共有 | 仮想マシンがセッションごとに利用者を分離する | なし。組織をまたいでも共有しない |
| ネットワーク | 端末側の設定に従う | 既定で利用者のネットワークに届かない。外向きの通信は必須のプロキシを通り、許可された宛先だけ |
| PCを閉じた時 | 作業が止まる | 作業が続く |
ITmediaの10月6日の記事は、Anthropicの開発者フェリックス・リーゼベルク氏のXの投稿として、「このコンピュータのみ」は機能・安全性・セキュリティのために用意していたが、仮想マシンをローカルで動かすとマシンに負荷がかかり、ノートPCを閉じると作業が止まるという不便があったこと、クラウドで実行するとPCで立ち上げたタスクをスマートフォンで引き継げることを伝えています。公式サポートもクラウド実行の利点を「PCを閉じても作業が続く」「定期タスクは端末がオンラインでなくても動く」「同じセッションとファイルをデスクトップ・Web・モバイルで使える」「セッションはどの画面でもクラウドで動く」の4つにまとめています。
残るもの・変わるもの|開始済みのタスク・定期実行・フォルダ
いちばん気になるのは「今動いている作業はどうなるのか」だと思います。公式の案内を項目ごとに分けると、開始済みのタスクは開始時の設定のまま完了まで動く、定期実行のタスクはクラウドに移る、接続したフォルダはPCに残る、の3つに整理できます。そして、どれについても自分で設定し直すことはない、と書かれています。

| 項目 | 10月6日以降 | 補足(公式の記載) |
|---|---|---|
| 開始済みのタスク | 開始時の設定のまま完了まで動く | 各タスクの上部に案内が出て、その作業をClaude Codeで続けたい時のために記録(transcript)をダウンロードするボタンが付く |
| 定期実行のタスク | クラウドに移る | PCのファイルを使う定期タスクも移る。そのタスクを動かすにはデスクトップアプリを開いておく必要がある |
| 接続したフォルダ | PCに残る | Claudeが届くのは接続したフォルダだけ。デスクトップアプリ経由で、アプリが開いている間だけ |
| 会話の学習利用 | 設定に従う | 今回の案内には、設定の「プライバシー」にある「Help improve our AI models」の設定に従う、とだけ書かれている |
| プロジェクト | どの画面でも使える | ローカルのフォルダに結び付いたプロジェクトのCoworkセッションはデスクトップだけ |
定期実行については、9月29日更新の公式サポート「Schedule recurring tasks in Claude Cowork」にも同じHeads-upの注意書きが入っています。定期タスクはすべての有料プランで使えます。同じ記事には「ローカルのファイルやアプリが要る定期タスクはローカルでだけ動く」という注記も残っていますが、9月30日更新の案内(クラウドに移る。PCのファイルを使うものはデスクトップアプリを開いておく)の方が新しい記述です。「夜中にPCを閉じたまま、社内フォルダの日報をまとめる」のような使い方は、クラウド実行になっても成り立たない点に注意が要ります。
PCのファイルはどう扱われるか|デスクトップアプリ経由で写しを取る
「クラウドで動く」と聞いて心配になるのは、PCの中のファイルがどこまで見られるかです。公式サポートの説明はこうです。フォルダはPCに残る。Claudeが届くのは接続したフォルダだけで、経路はデスクトップアプリ、しかもアプリが開いている間だけ。クラウドのセッションがファイルを必要とした時は、必要なファイルの写しだけをクラウドに取ってくる。セッションを消すと写しも消える(取ってきた写しはデータ保持の方針に従って削除される)。

公式の技術文書は、この経路を「Anthropicが仲介する接続を通じて、その端末のClaude Desktopアプリに要求が届く」と説明しています。ローカルのファイルへのアクセスは利用者が接続したフォルダに限られ、ローカルのツール呼び出しは1回ずつ利用者の権限設定と照合されてから実行されます。デスクトップアプリがオフラインなら、クラウドのセッションは端末に届きません。つまり、アプリを閉じると届かない、という挙動が安全側の既定です。
ただし同じ文書には、クラウドのセッションはAnthropicのサーバーで動くので、デスクトップアプリ経由で開いたローカルのファイルを含めて、作業の処理は端末に残らずサーバー側で行われる、とも明記されています。「ファイルはPCから出ない」のではなく、「必要な写しが一時的にクラウドへ渡り、セッションと一緒に消える」が正確な理解です。会話データが学習に使われるかどうかは、個人プランでは設定の「Help improve our AI models」、TeamとEnterpriseでは商用の約束(学習に使わない)に従います。
Web・モバイルから使う場合の制限も、公式の表に書かれています。ローカルのファイル、ローカルのコネクタ、ブラウザ操作、コンピュータ操作の4つは、デスクトップアプリを通して動きます。クラウドのセッションがPCのフォルダを読み書きできるのは、そのPCでデスクトップアプリが開いていて、セッションをデスクトップで始めた時だけです。Chromeのサイドパネルだけは例外で、いま開いているタブを読むことはデスクトップアプリなしでできます。ブラウザを操作させる時はアプリが必要です。Web・モバイルで何ができるかの全体像は Claude Coworkリモートセッション|Web・モバイル対応 にまとめています。
PCで動かしたい時の選択肢|Claude Codeのデスクトップ版
「それでも処理をPCの中で完結させたい」という人向けに、公式は1つの受け皿を案内しています。Claude Codeのデスクトップ版です。デスクトップアプリの中のClaude Codeは利用者のPCで動き、フォルダと履歴はPCに残る、と公式は書いています。Claude Codeの公式ドキュメントでも、デスクトップ版は「自分のマシン、クラウド、SSH接続」のどこで動かすかを選べ、「Local」を選ぶと自分のマシンで動くと書かれています。

これまでのCoworkの作業を持ち越す方法も書かれています。開始済みのタスクの上部にある案内からそのタスクの記録をダウンロードするか、アプリ内の通知からCoworkの履歴をダウンロードして、Claude Codeで開く。ここで注意したいのは、プロジェクトと定期タスクは引き継げない、と明記されている点です。Coworkの定期タスクをClaude Codeに「移す」仕組みは無いので、PCで完結させたい定期処理があるなら、Claude Code側で組み直すことになります。
もう1つ、仕事用と家庭用は別のアカウントで分ける、という案内もあります。公式は共有ログインを対応外としています。Claude Codeを業務で使う時の権限や秘密情報の扱いは、Claude Cowork法人研修|導入5ステップと部門別設計 でも触れています。
なぜクラウドに一本化したのか|開発者の説明と設計の文書
理由として公式に示されているものは2系統あります。1つは利用者側の不便の解消です。ITmediaが伝える開発者の説明では、仮想マシンをローカルで動かすとマシンに負荷がかかること、ノートPCを閉じると作業が止まることが挙げられ、クラウドで動かせばPCで始めたタスクをスマートフォンで引き継げる、とされています。公式サポートが挙げる「作業はバックグラウンドで続く」「定期タスクは端末がオンラインでなくても動く」「同じセッションとファイルをどの端末でも使える」「セッションはどの画面でもクラウドで動く」の4点も同じ方向です。
もう1つは隔離の設計です。公式の技術文書は、クラウドのセッションを「Anthropicが管理する基盤の上の、隔離された一時的なサンドボックス」と定義し、次の性質を挙げています。
- 既定で利用者のネットワークに届かない。プライベート・社内・リンクローカル・クラウドのメタデータのアドレスには到達できず、Anthropicの内部システムにも届かない
- ネットワークアクセスは、ローカルのCoworkとチャットに適用している既存の設定に従う。Enterpriseの組織では「ネットワークアクセスなし」が既定
- 外向きの通信はサンドボックスの外にある必須のプロキシを通り、許可された宛先だけに届く。サンドボックス側からは設定を変えられない
- サンドボックスが持つのは数時間で失効するセッション限定のトークンだけ。コネクタの認証トークンはサンドボックスに入らず、サーバー側で呼び出す
- 保存されるデータはすべて組織とアカウントの単位で分離される
この基盤はAnthropicの社内・研究・モデル学習の環境から切り離されている、とも同じ文書に書かれています。
当社の見立てでは、この変更は「Coworkの縮小」ではなく「Pro・Maxでもクラウド実行を既定にそろえる」整理です。9月16日の統合(チャットとCoworkを1つのClaudeにまとめる変更)がProとMaxから順に広がっているのと同じく、まず個人プランから足並みをそろえた形に見えます。Enterprise向けの技術文書は「既存のデスクトップ展開ではローカル実行が引き続き使える」と書いており、組織向けの扱いは別です。
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会社で使っている場合に確認する5つ
個人のProやMaxを業務で使っている人、あるいは部門で何人かがCoworkを使っている会社は、今回の変更で前提が1つ変わります。「PCの中で処理が完結する」ことを根拠にしていた運用があるなら、そこを見直す必要があります。当社が確認を勧める点は次の5つです。

| 確認する点 | 見るところ | 公式の記載との対応 |
|---|---|---|
| 契約しているプラン | Pro・Maxか、Team・Enterpriseか | 今回の案内の対象はProとMax。Team・Enterpriseは今のまま |
| PC内で処理する前提の業務 | 「このコンピュータのみ」を根拠に許可していた作業の有無 | 新しいタスクはクラウドで実行され、必要なファイルの写しがクラウドへ渡る |
| 接続しているフォルダの範囲 | デスクトップアプリで接続したフォルダの一覧 | Claudeが届くのは接続したフォルダだけ。広すぎる接続は絞る |
| 学習に使う設定 | 設定の「プライバシー」 | 「Help improve our AI models」の設定に従う |
| 定期タスクの依存先 | PCのファイルを読む定期タスクの有無 | クラウドに移るが、PCのファイルを使うものはデスクトップアプリを開いておく |
5つを見終えたら、利用ルールの見直しまでが一組です。「社内資料はCoworkに入れない」「接続するフォルダは案件ごとに作る」「定期タスクは共有の端末で動かさない」のように、個人の判断に頼らず書き物にしておくと、人が入れ替わっても運用が崩れません。部門単位でCoworkを使い始める時のルール作りと研修は Claude Cowork研修 で扱っています。ChatGPTの業務向けプランと比べてどちらを選ぶかは ChatGPT WorkとClaude Coworkの違い を参照してください。
Team・Enterpriseはどうなるか
今回の案内の見出しは「Heads-up for Pro and Max plans」で、対象はProとMaxです。Coworkの設計を説明した技術文書は「TeamとEnterpriseの組織は今日と同じくチャットとCoworkを使い続ける」と書き、チャットとCoworkの統合についての公式記事は「Enterpriseの管理者には、組織に変更が及ぶ少なくとも30日前に連絡する」と書いています。Enterprise向けの技術文書も、既存のデスクトップ展開ではローカル実行が引き続き使えるとしています。
一方で、Cowork自体の既定はすでにクラウド実行です。技術文書の冒頭は「Coworkのセッションは既定でクラウドで動く」と始まり、ローカル実行は「既存のデスクトップ展開で引き続き使える」という位置づけです。管理対象の端末については、ローカルのMCPサーバーとデスクトップ拡張を無効にするMDMの設定キーが用意されていて、これらはクラウドのセッションがデスクトップアプリ経由で触るものにも効きます。組織でCoworkを配備している場合は、今回のPro・Max向けの変更そのものより、「既定がクラウド」であることを前提に端末側の制御を見直す方が実務上の論点になります。2026年7月の時点でWeb・モバイル対応がどう広がったかは Claude Cowork新展開|9割超が非エンジニア業務 に残しています。
よくある質問
Claude Coworkは廃止されるのですか?
いいえ。廃止されたのはProとMaxの「このコンピュータのみ」という実行方法で、Coworkの機能は続きます。なお9月16日以降、ProとMaxでは順次、チャットとCoworkが1つの会話に統合されており、「Cowork」という選択肢が画面から消えて見えることがあります。これは製品の終了ではなく統合です。
今PCで動かしているタスクは止まりますか?
止まりません。10月6日までに始めたタスクは開始時の設定のまま完了まで動きます。各タスクの上部に案内が出て、記録をダウンロードするボタンが付きます。
PCのフォルダをクラウドに上げる設定が必要ですか?
設定は不要です。フォルダはPCに残り、クラウドのセッションがファイルを必要とした時に、デスクトップアプリが開いている間だけ、必要なファイルの写しを取ってきます。
定期実行のタスクはどうなりますか?
クラウドに移ります。端末がオンラインでなくても動くようになりますが、PCのファイルを使う定期タスクだけはデスクトップアプリを開いておく必要があります。
処理をPCの中で完結させたい場合はどうすればよいですか?
公式はClaude Codeのデスクトップ版を案内しています。フォルダと履歴はPCに残ります。Coworkのプロジェクトと定期タスクは引き継げないので、必要なら組み直します。
TeamやEnterpriseも対象ですか?
今回の案内はProとMaxが対象です。TeamとEnterpriseはチャットとCoworkが今のままで、別件のチャットとCoworkの統合についても、Enterpriseは変更の少なくとも30日前に管理者へ通知されます。Enterpriseの既存のデスクトップ展開ではローカル実行が引き続き使えると技術文書に書かれています。
会話はClaudeの学習に使われますか?
個人プランでは設定の「プライバシー」にある「Help improve our AI models」の設定に従います。TeamとEnterpriseのデータは学習に使わないという商用の約束に従います。
参考・出典
- Use Claude Cowork on web, desktop, and mobile(Claude 公式サポート・2026年9月30日更新)(2026年10月6日参照)
- Claude Cowork architecture overview(Claude 公式サポート・2026年9月16日更新)(2026年10月6日参照)
- Schedule recurring tasks in Claude Cowork(Claude 公式サポート・2026年9月29日更新)(2026年10月6日参照)
- Claude Cowork and chat are one Claude(Claude 公式サポート・2026年9月16日更新)(2026年10月6日参照)
- Claude Code Desktop(Claude Code 公式ドキュメント)(2026年10月6日参照)
- Claude Coworkの「ローカル実行」オプションが廃止 モデル推論、VM共にクラウド実行へ(ITmedia AI+・2026年10月6日)(2026年10月6日参照)
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