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【ステロむド垝囜蚘13】火力では収たらない


    たるで生き物の錓動のように芋えた。
    垝囜を芆い぀くすような炎症が蠢いおいる。

    先ほど吹き飛ばしたはずの炎症が、
    倧地の奥底から再び姿を珟した。

    赀黒い光だった。
    それはこの䞖の䞍吉を詰め蟌んだように、怪しく光った。



    「反応増倧」

    「炎症域拡倧」

    「止たりたせん」


    副官たちの怒号が飛んだ。
    矀衆のざわめきが広たっおいく。

    それらすべおも炎症ず䞀緒に抑えるように、マむザヌ将軍は前ぞ出た。
    それだけで矀衆が少し静かになる。

    再床の殲滅を、誰も疑わなかった。
    垝囜最匷の将軍ならば、次は焌き払っおくれる。
    ただ䞀人、マむザヌに集たる、党幅の信頌。

    そしおマむザヌは民衆の䞍安を党お拭うように、
    終わらせるために再び右腕を掲げた。


    「撃぀な、将軍」


    その期埅を぀の声が裂いた。
    その堎にいた党員が固たる。

    マむザヌが振り返るず、そこにはロコむド少将の姿があった。
    癜い軍服が巚倧炎症の光で赀く芋えたが、反しおその眞は驚くほど真っ盎ぐだった。
    絶望や恐怖を、芚悟が塗り替えた眞。


    「  䜕故だ」

    マむザヌは問うた。
    矀衆の空気が静たり返る。



    「炎症が奥ぞ朜っおいたす」
    ➻匷い火力で焌くず、炎症が地䞋に逃げたす。


    マむザヌの眉が動く。

    「衚面を吹き飛ばしおもダメです」


    ロコむドは赀黒い倧地を芋る。
    今たで䜕床も芋おきた。

    倖から芋えない炎症。
    衚面だけでは刀断できない皮膚。
    完治したず自己刀断したら、治りきっおいなかった皮膚。


    「匷く焌けば、䞀瞬綺麗になりたす」

    「ですが」


    唇を噛んだ。盞手はマむザヌ将軍。
    垝郜でも立堎を俺は問われるかもしれない。

    それでも蚀わなければならなかった。


    「今必芁なのは火力ではありたせん」


    ロコむドは剣を握った。


    「肌を護り、炎症を広げないこずヌヌ守る壁です」


    兵士たちがざわ぀いた。
    匱ステロむドヌヌFもClもない、「持たざる者」の成り䞊がり少将が、垝囜最匷の将軍を止めたのだ。


    怒号ず困惑ず、现い期埅の声が再び枊を巻いた。
    䞀瞬で静たり返っおいた空気が、再び熱を垯びお乱れ始めた。垝囜の誇りを知らん䞋賀が、ず剣を構えた者も芋えた。

    マむザヌがロコむドに答えようずしたその時、別の声が響いた。


    「  お埅ちくださいたし」

    フルメタ監査官だった。
    フルメタはマむザヌではなく、炎症を芋おいた。
    炎症を芋ながら、マむザヌに話しかけた。


    意志を持ったように倧地の䞋に隠れおいく炎症。
    高火力で焌いおも、よみがえる炎症。

    それは、今たで芋たこずのないものだ。

    教本にも、蚓緎校にも、実戊蚘録にも無かった未曜有の炎症。


    フルメタは、ロコむド少将の区画を思い出す。

    垝郜の教えだけが党おではないず、
    初めお思った日のこずを。


    


    「  わたくしも」
    小さく呟く。


    「芋たこずがありたせんわ」
    マむザヌがフルメタに芖線を向けた。


    『将軍のお考えが正しいですわ』
    マむザヌがよく知る圌女は、そう蚀ったはずだった。

    フルメタは口を開いた。

    「垝囜は長い歎史を持っおいたす」

    「ならば」

    「過去に類䌌事䟋があった可胜性がありたすわ」



    矀衆がどよめく声が聞こえる。


    「わたくしは、垝郜薬歎図曞通ぞ向かいたす」


    アンテベヌト䞭将が目を现める。


    「図曞通だず」

    「建囜以前の蚘録を調べたす」

    フルメタは続けた。

    「答えがあるかもしれたせん」


    マむザヌは黙っおフルメタを芋おいた。
    フルメタもマむザヌず正面から察峙した。

    憧れおいた。
    あなたを远いかけおここたで来た。だけどヌヌ


    「わたくしに調査をさせお䞋さい 」


    それだけでいいわけ、ない。


    「  ロコむド少将」

    「それたで、この地を任せおもよろしいですね」

    「もちろんです」

    迷いのないロコむドの返事に、フルメタはかすかに笑った。


    「では、行っおたいりたす」

    フルメタは螵を返した。

      もうマむザヌ先茩の埌を、ただ぀いおいくこずはしない。
    垝郜の教えではなく、私は自分の目で芋たもので、刀断がしたい。


    垝囜の歎史ぞ向かっお、フルメタは銬に乗った。
    走り出したら、也いた颚が頬を撫でおいく。

    䜕故だか涙が出た。
    理由の分からない熱が頬を䌝っお、萜ちおいった。

    フルメタは黙っお涙を拭き、前を向く。

    行き先は垝郜薬歎図曞通。

    垝囜の始たりが眠る堎所ぞ。
    ➻誰も知らない答えを探すために、私は向かわなければならない。



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    薬剀垫・䜜家。薬孊を題材にしたファンタゞヌず、新期を舞台にした地方文孊を執筆。 閉鎖空間研究宀・医療職・孊校での生き延び方・逃げ方も茉せおいたす。 🐟有料note・チップは地域猫の医療費に倧切に䜿わせおいただいおいたす。🐟地域猫を守っお、土地護りを継ぐ。

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