足のあちこちの皮膚が引っ張られる本「ファーストクラッシュ」山田詠美
この本にたどり着いた経緯
狂った様に山田詠美の本をかき集めてた。
感想
足のあちこちの皮膚が引っ張られる本
履き慣れていないヒールにしがみつき、ズタボロになる様に見え透いた嘘をつき続けている。
男との関係が軋むとことばの大切さを思い出す。
言葉にならなかったものは、言葉によって思い出される。幾度となく思い出させられる場面。丁寧に見繕い連ねた言葉は、彼の中で散り散りになった布巾のごとく扱われた。投げ帰ってくる言葉が、私たちの関係にとどめをさした。
人の心を痛めつけると、自分の心も痛めつけられて当然のものに成り下がる。冷たい言葉を選び人に送る。悲しみは、人の感情の動きの中で1番簡単に見ることが出来る。傷つけない様にしても見えないところで人は傷つくから、傷つける自覚を持って痛めつけてしまうのか。小学生が好きな子の事をイジメるかの様に、否定的で突っかかりのある言葉を選ぶ私がいる。
名前を呼ばれるだけで身体中がスポンジの様に柔らかくなって、温かい水が染み込んでいく。そんな人達を私は見てきた。そうなりたい。私の中で固く結ばれた感情が解け、受け入れる。まだ出会えてないだけ、そう思いたい。
人を憐れむことができるって自分の幸せの証明。
形が崩れるほど履き潰す。
私が先に折れるか、ヒールが折れるか。
追伸
初恋と聞くと甘酸っぱいとか、淡い思い出だとかで彩るものだと刷り込まれてた。だから、私にはまだ初恋が来てないのかなんて思ってた。
「初恋は、初めて異性によって心臓を直撃される病ですよ。体にも支障が出てこそ、本物の初恋なんです。」
この言葉に狙撃された。
準備はできてる。
あとは、直撃されるだけ。
詠美、エイミー、山田詠美
あなたが連ねる女は、強い。物理的にでなく精神的に。でも、揺れ動きまた強度が増す。
その度私も成長している気がする。
