
【犬と暮らす旅、北欧フィンランド♯5】旅と編み物と犬と私
2025年夏、俺こと愛犬みるぅとともに訪れたフィンランドへの旅。
今回の旅も、出発前から移動中、滞在中と常に編み物は私とともにあった。日中、隙を見ては編み、夜はアパートのキッチンで料理をし、寝る前にワインを飲みながらひたすら編む。非日常でも日常は変わらず、なんというか住むところを変えただけ、という感じの旅。これが実に満足度が高い。
ヘルシンキ市内の湖畔で編みながらふと気づいたのだけど、ああ、この国は私の3大欲求〜料理欲・犬(が喜ぶ)欲・編み欲をどれもメーターぶっちぎりで満たしてくれるからとても心地がいいのだな、と。
今回は、「旅と編み物と犬と私」と題し、旅の準備から旅中の編み物までの色々を綴ることにしよう。ヘルシンキの毛糸屋さんについては、今回も新たなお店を発掘できた大いに語りたいけど、まとめて次回に。
旅と編み物と犬と私
5月のフィンランド旅では、出発前10日で1枚セーターを編み上げるという、アスリート系ニッターチャレンジ、「ダルメシアン・プロジェクト」を敢行した。今思うとよくやるよ案件。というか私の人生そんなんばっかり。
なお、このダルメシアン・セーターはこの秋口に大活躍中なので、このとき集中して編んでよかったなと思う次第。
夏ウェアはコットンのラナンキュラスセーターにつづき衝動的にフリフリなAccessory Vestを編んだばかり。旅にはこの2着を持っていけば活躍してくれそうだし、次に控えているウェアはおそらく完成まで1ヶ月以上かかりそうな大作の予定だし・・・。
ちなみにラナンキュラスの半袖コットンセーターは緩めに作ったから重ね着してもOKだし、このフリルベストに関しては、Tシャツにもシャツにもワンピースにも、手持ちの服の多くに合う。日中暑くても朝晩が肌寒いヘルシンキの夏にこれまた大・大活躍であった。

準備(私用):Petitknitのハニークラッチ(Honey Clutch)
ウェアがあれなら、旅に持参できそうな小物を編むってのはどうだ?というのも、前回のフィンランド旅から戻ってきて今まで編んだニットたちを棚卸ししたついでに、衣装ケースに詰め込まれている(ヒト用)毛糸の在庫も改めて整理したのだけど、ウェア分はないけど小物ならイケるくらいな中途半端な糸たちがたくさん出てきたから。ちょうどハンドクリームとか乾燥対策系をまとめるポーチが欲しかったんだよ。
このポーチ、内布もついていて、一体全体自分で作れるの?と半信半疑でポチっとしてみたのだけど、難易度5の最難関レベルなことに買ってから気づくという。言わんこっちゃない。
ハニークラッチというだけあって、このメイン部分の編み方はhoneycomb brioche stitchという。直訳で蜂の巣編み。余っている糸でちょうどゲージとぴったりな糸があったので、それを使ってみることに。

まず底の部分をdouble knittingで長方形で編んでから、4辺の縁で糸を拾って、そこから本体の蜂の巣編みを編んでいくという仕様。小物、ナメてた。今まで使ったことがない技法ばかりで、最初から非常に勉強になる。そしてこの時に習得した技法は今編んでいる大作ウェアにも役立ちまくり。


パターンでは、輪針とDouble Pointed Needlesを組み合わせてなんとかして往復編みにしていたけれど、これで編んでいたら私の技術不足なのかどうしても繋ぎ目の部分が汚くて、一度全部解いてやりなおし。輪針1本で輪編みに切り替えたらだいぶマシになった。ちなみにこの過程でトラブル第1弾。3mmの竹製Double Pointed Needlesを1本、へし折っております。。怪力なのかよ私は。涙

つなぎめはこれでもだいぶマシ

ようやく本体が編み終わったところで、上部のタブ部分。こちらもdouble knittingで半分ずつ編んでいく。


ここでもタブ部分の長さが合わないというハプニングで何度か解く作業が発生したけど、無事にニット部分が完成。拍手!

ここらでファスナー部分をAmazonで注文したのだけど、トラブル第2弾。一向に手元に届いていないのになぜか配達済みになっている・・・。あるあるすぎてぐうの音も出ませんね。おそらく隣人の家のポストに入れられてしまったのだと思うのだけど、あいにく当時は7月なかば。バカンスなんですよフランスは。
手元に届くのがさらに1週間以上かかりそうな感じだったので、こうなったら色違いも作ることに決めた。

内布も、かつてミシンで俺服をつくるのにハマっていた時代のあまりの布がたんまりあるので、それをひっぱりだしてきて、ほこりをかぶっていたミシンを磨き、久しぶりのミシンご開帳。動くか心配だったけど、杞憂に終わる。


そうこうしているうちに、ようやく手元にファスナーが届いてくれた。どんだけかかってんのよ。何がプライムだよ。

ひと針ずつ、丁寧にニット部分とファスナーを縫い付けていく。こういうのが一番苦手なので慎重に。。


こうして、数多のハプニングに襲われながらも、ハニークラッチ2色が無事に完成。


これ、見た目以上に大容量。化粧ポーチとしても使えるわ!ってことで、ふたつまとめて旅のおともに決定。

俺用:MocotGinghamシリーズ
Honey Clutchが終盤に差し掛かった頃、前回お留守番だった俺が今回一緒に行ける!と決まったときに、一番最初に脳裏をよぎったのが、「俺の服、どうしよう」。どこかに行く時はまず俺の準備(ごはん、オムツ、おやつ、そして服)からとりかかる私らしい。
ずっと我らが犬服ニットブランドMocotknitで展開したいと思っていた、ギンガム好きの、ギンガム好きによる、ギンガム好きのためのギンガム柄のデザイン。せっかくの機会の新作を携えて、編み狂モード発令して、自らに鞭打ちながらせっせと編み進めていった。何回夜鍋しただろう(遠い目)。
詳しくはまた、来月頭あたりにMocotknitの作品紹介で触れようと思うけど、結論、めっちゃ可愛いのができましたよってことで。これを完璧に着こなしてくれた俺にも感謝。


ボタンに見立てたポンポンもつけてみました
俺の旅用ワードローブをまとめてみたのでよかったらご覧ください🐶旅用のウェアも私の3倍はありますからね。

旅中のニッティング・プロジェクト
さあ、準備が整ったら、旅中に編むものも考えないと!
旅で編むことを私は旅編みと言っていたけれども、界隈では「モバ編み」ともいうらしい。日本のニッターさんたちがよく使っていて、この度初めて知った。
モバ編みこそ、小物がもってこい。今回の旅のおともに選んだのは、PetiteknitのOslo hat。
前回の旅で、冬にニット帽を編むつもりでヘルシンキのニッター聖地Snurreで仕入れていたSandnes Garnのベージュのメリノが2玉がある。果たして2玉でどこまで編めるか。
そもそも頭でっかちなわたくし、ウェアはSでも帽子はLなので、必ず足りなくなるに違いない。そもそもパターンでは大人用3玉とあるしね。足りなくなったらまたSnurreに出向いて仕入れればいいからちょうどいいのだ。きっとこうなることを見越して前回の旅で仕入れていたのだな私は。んなわけあるか。

家でスワッチだけ編んで、針の太さだけ慎重に検討。パターンの指定糸と指定の太さの針で編んでも、スワッチが合わない。これが編み物の面白いところ(つまり私がきつめに編みがち)。

ちょっとでもチクチクすると一生身につけないので。。
いざ、旅に出る
CDG空港で飛行機待ち中、シャンパーニュで乾杯したのち、作り目開始。その後もう1杯ひっかけながら、数段編む。

搭乗後、さらにシャンパーニュを嗜みながら機内で編み進める。ここでも2杯。

そして夜、宿泊先のエアビーでロゼを飲みながらひと玉編み終わる。移動日でひと玉編み終わってしまったよおい。


翌日の夕方。初日でひと玉編み終わった感覚的に絶対3玉必要だと確信を得たので、聖地Snurreへ。


ラベルを持って行って同じロットのものはないか店員さんに尋ねるも、3ヶ月前なのでないと思うわー・・・と棚をガサゴソ。手前に出ていたのは違うロットで「ほらね」、的な顔をされたけど、ここで諦めないわたくし、奥の方にもあるよなと引っ張り出してみたらば同じロットがひと玉出てきた。執着。

これで毛糸の準備は完璧。安心して先へ進むことができる。

その後の滞在でも、自然の中、トラムの中、隙間時間を見つけては、編む。

俺は私の膝上が定位置。生きるホッカイロ兼アシスタント。




2玉目を編み終わったのは、最終日のヘルシンキ・ヴァンター空港でフライト待ちをしているときだった。滞在中はさすがにスローペースだったな。

そしてパリ行きの帰りの便で、3玉目がスタート。
なんだかんだで飛行機の中が一番進む。ガソリンのおかげ?🥂

マドレーヌもつまんだ
北の港町に戻ってきて最後の仕上げをし、ブロッキングして完成。


真夏に真冬用のニット帽を編むというのもこれまた一興。今週から急に秋を通り越して冬模様の北フランス。真夏のフィンランドで編んだこのOslo hatが、私の頭を外からも内からもぽかぽかにしてくれる。身につける度に、あの真夏のフィンランドの美しい思い出に満たされる。これぞ旅編みの効用。
Travel. Knit. Repeat.
旅して、編んで、また旅して。さあ、次はどこで編もうか?
ニッポン🇯🇵?俺を膝にのせて🐶(願望)