No Frillsの反動〜フリフリなAccessory Vestを編む
「積編(つんあみ)」とは:
編みたいと思ったパターンおよび糸を入手しているにも関わらず、手をつけることなく自宅に増殖し続けている状態のこと。入手した書籍を読むことなく自宅で積んだままにしている「積読(つんどく)」の派生造語である。
編みたいと思って今年の2月に買ったカーディガンのパターンも、はたまた5月のフィンランド旅行で仕入れたアラン模様用セーターの糸も、さらにはエストニアで仕入れたミトン用のキットだってあるのに、私のような気まぐれニッターはどうしたって浮気がちだ。世の中にごまんとあふれる素敵なパターンに出会っては、ああいいなあ・・・これ、編みたい・・・編むか。
こうしてかつて心を奪われたものへの着手が遠のく。でもこれはおそらく、いや確実に、編み狂たるものの宿命🧶
ずっと放置気味だったインスタグラムの編み用アカウントがあるのだけど、最近ぼちぼち投稿などし始めたところ、一気に世界が広がるったらない。昔ピアノをやっていたとき、音楽は国境を超えると思っていたけど、編みもしかり。ちょっと動かし始めたら、私用に素晴らしくカスタマイズされたおすすめ投稿がどんどん出てきて、次々に私の心を奪っていく。Metaのヤロウ…。
リサイクルコットンでラナンキュラスを編み終わって、そろそろカーディガンを編むかーと思い始めた頃に出会ったのが、こちら。Accessory Vestという、ペプラムシルエットのケーブル模様ベスト。日本のニットデザイナーさんのもの。

運命の出会い・セレンディピティとでも言おうか。今年はNo Frills Sweaterみたいな極シンプルミニマルなものを編むことが多かったから、その反動かな?見た瞬間に一目惚れ。か、かわいい・・・。
シンプルなものがつづいたから、より食指が動いたのだろう。元来フリルっぽいもの、大好物だし。たとえて言うなら、納豆ご飯と味噌汁つづきのところに出てきたウニのクリームパスタみたいな感じ?
このベスト、フリル面はもちろん、フリルが付いてない面を正面にもってくることもできるから、多分いろんなものに合わせやすいはず。あと、ベストってダウンベストくらいしか持ってないし、袖がないから夏のこの時期に軽く編むのにベストってベストじゃない?ってコラ(一人ボケつっこみ)
こうして編むべき理由を自分で作りまくり、3日後には糸も買い揃えてEchantillonを編み始めていた。北フランスの内陸の街の毛糸屋さん、品揃えはよくとも個人商店なので、いつもなら注文しないとなかなか糸が揃わないのに、お店に行ったらちょうどいい感じの色が揃っていたのも背中を押した一因。これはきっと編み神様が今編みなさいよと言ってくれているのだろう。

Arwetta & Tilia を今回も使用
このパープルブルーっぽい絶妙なモヘア(左)と、メインのグレー(右、ちょっとブルーが混ざっている感じ)を引き合わせたらきっといい感じに違いないという謎の自信で購入。まあこのときの選択は最終的に大正解だったのでやはり自分の直感は信じることにしよう。

俺も糸まみれに慣れっこであります

そういえば、ケーブル模様のウェアを編むのって初めてなことに編み始めてから気づいた。2番手に控えているアラン模様のニットの練習としてちょうどよかろう。

ラナンキュラスみたく手取り足取りパターンさえあれば全部編める感じではなく、必要最低限しか書いてないミニマルなパターンなので、自分で噛み砕く用のノート必須。我ノート魔なので問題なし。むしろ楽しい。

本体のケーブル模様ベストは1週間くらいでできて、ここからがお楽しみのフリル編み。糸の感じからして、フリルのヒダをパターンより多め(1目→3目のところ、1目→5目に)にしてよりフリル感をだす!フリフリ!



港町から遠隔でもう1玉モヘアを追加購入

パターン通りだとここで終了
追加した糸でフリルの2段目も無事に編み終わり。
ここですでに作った方々の投稿などで勉強させてもらって、出来上がり実寸だと私には短すぎて着こなせない不安があったので、すでにケーブル模様部分で調整(2パターン分多くしている)したけど、フリルも2段から3段にすることにした。

ブルーしばり

1段目2段目と同じ長さだとなんかぶりぶりになると思い・・・

モヘア単体しかも1本で編むことはあまりないので新鮮


3段目は、フリル面を前にデニムを履いたときに中のインナーが見えないくらいの長さかつぶりぶりにならないようにしたくて、この長さに落ち着いた。この時点ではフリルがだいぶボリューミーだけど、ブロッキングするとだいぶ変わるだろう・・・ってことで、ブロッキングスタート。



チェリールックアシスタントの俺が見守るなか、平干し&ピンで固定
きちんと乾くまで数日待って、できあがり。





だいぶ拾い目を増やしてゆったりめに仕上げ

北フランスの夏って、上着を着たら暑いけど半袖1枚だとちょっと肌寒いみたいな微妙な気候の日が多いのだけど、そんなときにこのニットベストが活躍してくれる。


白のリネンシャツ合わせ


なにかに導かれるかのように、この時期に編んだ甲斐があったなあ。きっと、来月も活躍してくれることでしょう✈️

