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Photo byakisuke0925

『悲劇でなく、喜劇を。』#22もしも、あの夜に蛍が舞うなら。


    じいちゃんはひ孫の存在を知らない。
    父方の祖父だ。


    いや、夢に出てくるくらいだから

    きっともう知っていて、
    ずっと見守ってくれているのかもしれない。



    双子が生まれた時、

    じいちゃんはもうこの世にはいなかった。


    もし生きていたら、嬉しそうに交互に2人を抱っこしたのかな。


    私にしてくれたように、自転車の乗り方を教えてくれたり


    蛍の夜に、連れてってくれていたのかな。



    双子に障害がわかった時、


    じいちゃんが死んでいてほっとした。


    笑顔をはぎ取る人は、少ない方が良い。


    ましてや、孫の私を溺愛していたじいちゃんだ。

    障害なんて受け入れられないだろう。



    ただ思う。


    三男には、じいちゃんがいて欲しかった。

    頭を撫でて欲しかった。

    力加減が下手くそで、

    私の小さな手を痛いくらい握りしめていた

    あの手で。



    何の根拠もないが
    愛されていたと信じられる
    不器用な愛を
    目一杯感じて欲しかった。


    ネギ坊主を持った三男と、
    手をつなぐじいちゃんを想像する。


    たぶん、2人は笑ってる。

    蛍の舞う夜に。



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    夜凪全集↓

     
     
    自閉症・重度知的障害の双子と三男と歩む日々。 3人の息子と日々を乗りこなす。 絶望の底から見つけた「フツウノクラシ」を綴っています。 消えたくなる夜に、一人じゃないよという灯が届きますように。 深い夜を越え、凪の朝を待つ──夜凪より。

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