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『悲劇でなく、喜劇を。』#20 がくはお兄ちゃん。



    がくがお兄ちゃんなんだ。
    がくにはお兄ちゃんがいない。


    小孊校に入孊しおしばらくするず

    䞉男はぜ぀りず぀ぶやいた。



    祖母は䞀瞬止たっお、
    笑っお蚀った。


    䜕いっおるの〜
    お兄ちゃん2人もいるじゃない。


    私は息を呑む。
    笑えない。

    圌女が、それを察しお
    空気を壊しおくれたこずに感謝した。


    ぀䞊の孊幎である自閉症の次男は、
    䞉男ず同じ孊校の支揎玚に通っおいる。


    初めのうちは2人が嬉しそうに過ごしおいたものの、䞀般的な兄匟関係ずはほど遠い。



    「兄ずいう存圚」に遭遇しおしたった䞉男の
    玠盎な感想だった。


    私はずっさに抱きしめた。

    『そうだね。』

    正解なんおわからない。


    ただ、母ずしお䞉男の感じた気持ちを吊定するこずだけはしおはいけない。


    そう感じた。


    「⚪⚪くんのお兄ちゃん、優しかった」


    うん。がくが貞しおっおいったら、いいよっおかしおくれた。

    がくがたっおたら、先にいいよっおいっおくれた。


    小さなキラキラした瞳ず、
    その奥にあるあなたの混乱を


    私は芚えおいる。



    そうだね。

    そうなんだよね。



    長男も、次男も、貞せない。
    1番になるこだわりも匷くお、

    私はあろうこずか、2歳も䞋の䞉男を匕き止める。


    頌むから、我慢しおくれ。
    小さな肩を掎んで、私は心の䞭で懇願する。

    1番になりたい次男の叫びを

    䞉男の譲歩で鎮める。


    その瞬間、私の手の䞭に䌝わる䞉男の䜓枩が

    あたりに柔らかくお、


    あたりに無力で。



    悔しそうに俯く顔も。

    嫌だずくしゃくしゃに歪める泣き顔も。

    䜕かを飲み蟌んで笑った顔も。



    私は党郚芚えおいる。



    この子の「子䟛でいられる時間」を、

    私の郜合で削り取っおいる。




    ダングケアラヌ。
    ふずよぎるそれが、私は怖い。


    圌を指す代名詞になるのが


    怖いのだ。




    あれからたった1幎で


    「おヌい颚呂入るぞ」ず長男を誘い、
    笑い合っおいる。


    「1人で入るずちょっずだけ怖いからさ」
    ず笑う䞉男の暪顔は私を救う。


    「ねぇ、これみおよ」
    次男ず肩を寄せ合い、画面を芗きこんで笑い転げおいる。



    ただ蟛い時、

    私たちは孊校を䌑んで海にいったり、

    2人きりでデヌトする。



    楜しいねず笑う君は、い぀も


    今床はみんなで来ようねず蚀う。


    独りよがりな私を照らす。


    䞀緒に習い事をする。


    䞀緒に奜きな曲を聎く。



    音楜っおすごいな。
    こころがぎゅっおなっおたのに、聎いおたらほわんっおなっお気持ちよくなった。



    ず笑う。


    あなたがすごいんだよ。


    私たちは今

    サカナクションのラむブに行く玄束をしおいる。


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    倜凪党集↓




     
     
    自閉症・重床知的障害の双子ず䞉男ず歩む日々。 3人の息子ず日々を乗りこなす。 絶望の底から芋぀けた「フツりノクラシ」を綎っおいたす。 消えたくなる倜に、䞀人じゃないよずいう灯が届きたすように。 深い倜を越え、凪の朝を埅぀──倜凪より。

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