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芋出し画像

これ䞀䜓、誰の人生ですか

    よもぎ

    最近、どうにも自分の人生をたっずうしおいる感がなくそろそろたずいぞず猛省し曞店に出向くなどしおみた。

      いや、なぜそれが曞店に行く理由になるんだよ、蚳わからんぜよ
    ずいう声すら聎こえおこないくらい、ここはどこ䞊びに私は誰なのだ。

    倜眠った蚘憶も、朝起きた蚘憶もない。
    もちろん、「おはよう」だずか「おやすみ」だずか挚拶をした蚘憶もない。

    はっずしお食卓を芋るず里芋のコロッケなんかが乗っおいる。

    「倩野  すたねえ。このク゜忙しいのにおぬし、これ䜜っおくれたんだな。ありがずうよ  」
    「え さっきこれよもちゃんが䜜っおたよ。オラオラオラオラァ アカギツネ色に染たれ ずか蚀いながら。」
    「この小さい䞞おにぎり䜜ったのもお母さんだよ いずしき玫のマル マル マルマルマル っおなんかうん、歌っおた。」

      怖い
    自分が怖い
    無自芚にコロッケに喧嘩売っおんの怖いし、急にプッチモニ。口づさんで幎霢の暎露やらかしおんのも怖い。

    この分だず、近所の人に
    「日の出ずずもにくしゃみをするな、うるせえ」
    だずか、
    「朝っぱらから高圧掗浄機で倧事故を起こすな」
    などずブチギレをかたし、クサむ飯をかっ喰らう日も近かろう。

    それだけは避けたい。
    それこそ䞀床檻にぶち蟌たれたら粟神鑑定で
    「存圚そのものが眪、あかんや぀※関東匏平坊関西匁」などず蚀われ、“犯眪の移動販売車”なんおいう䞍名誉なあだ名を぀けられる未来だけが燊然ず茝いちたっおいる

    だから、私は私を取り戻すべく銎染みの曞店に向かった。

    ここの曞店の店長には“爆匟魔”ずしお認識されおいるので、なるべく目立たぬよう端の端、極めお端、ずにもかくにも端から入り端を移動する。

    ──集英瀟、講談瀟、幻冬瀟  
    双葉文庫、ちくた曞房、角川春暹事務所  
    空蝉文庫

    私はニダ぀いおいる。

    「ない。私の本、䞀冊もない。ふふ  ふふふふ  」

    䞀方、埌藀垆奈矎ごずうほなみのデビュヌ䜜『呌吞の䞻導暩はハンバヌガヌ』は䞍良圚庫のごずくペレ積み重なっおいる。
    続く『眠る猫は朚曎接のお奜み焌きの䞊で』も䞍発に終わっおいる。

    曞店員が埌藀のペレペレを段ボヌルに粛々ず入れおいく。

    それを暪目で確認しながらさらにニダ぀く。
    もう、䞍気味に口角は䞊がりっぱなしだ。
    新手の口裂け女だ。
    ここが挫画の䞭のひずコマだずしたら私の隣にはアナログで「グフフ」ず描き蟌んでいただきたい。

    「ねえ、コッパン(※埌藀垆奈矎『呌吞の䞻導暩はハンバヌガヌ』の略称)読んだ」
    「あヌ、最埌たでいけなかった。」
    「マゞで蚀っおる」
    「え、むしろあんた最埌たで読んだの ダバ。」
    「䞀応読んだよ。」
    「だっおさ、二章立お続けにカロリヌが歯に挟たっお倜越しおたり、たい焌き抱きしめおたり、マゞうんざりしたんだが 秒でメルカリに出した。党ッ然売れなくお300円に倀䞋げしおやっず売れたよ  倧損。」

    確かに倧損だ。
    730円+皎を払っおたかだか3,000字読んで絶望、それが300円で売れたずころでなんの利益もないからな。

    「いくらなんでも蚀い過ぎ でもわかる。しかもさ、途䞭からしらけるんだよね。こう蚀っずけば゚モくお刺さるんでしょ みたいなさ。」
    「あの、AV芳過ぎお珟実がわからなくなった奎ずの営み的なね。」
    「だから、蚀い過ぎだっお」
    「でもそうじゃない 気持ちいいんだろ ここがいいんだろ みたいなさ。」
    「たあそれ。」
    「しかもさ、なんか槍が突き立っおるみたいなシヌンあったじゃん」
    「䜕それ。」
    「党郚読んだくせに知らんのかい」
    「ぞぞぞ  」
    「あったんだけど、あれっお今泉先生のパクリらしいよ。」
    「いや埅っお、今泉っお誰」
    「はあ なんで知らないんだよ 今泉埋先生だよ」
    「  あヌ 䞭原䞭也かなんかを殎りにいく小説の人」
    「違うから 䞭原䞭也に殎られに行く小説の人」
    「で、䜕 その今泉っお人もどっかに槍突き立おおたの」
    「䞻人公が看護垫長に槍突き立おられるの」
    「やだ、䜕その病院  ゚グ  」
    「そこよそこ 今泉先生ぱモじゃなくお、゚グなの 時代ぱグだよ ゚モは叀い。もう吐いお捚おる  吐ききれないくらい出回っおるんだから。」
    「買っお垰ろうかな。どれがおすすめなの」
    「やっぱり、゚グの極みならデビュヌ䜜の『少幎が神話になる前に』かな  」

    よくわかっおらっしゃる。
    そう、私、パクられたの。
    でもね、いいのよ。
    それっお私の才胜が矚たしかったっおこずでしょう
    ネヌムバリュヌだけでいえば自分の方が勝るからっおいう圌女の脆さが露呈しただけの話。
    ざたあみなさい
    それこそ「グフフ  」である。

    「え、埅っお 売っおない 今どこも入荷埅ちだっお」
    「あヌ  Amazonも楜倩も売り切れおる。」

    ああ
    気持ちいい
    そう、私の本、爆売れ
    埌藀垆奈矎の新人賞の栄光はもう昔のお話。
    今じゃパクリ䜜家だっお倧炎䞊。
    違う意味でバズっおる。

    地道に、泥臭く、遠回りしおきた甲斐があっ  

    あった  

    おいおい。
    勘匁しおくれよ。

    20冊䞊ぶ谷厎最䞀郎の圚庫の前、私はたた劄想の䞖界でグフフグヘヘしおおったようだ  

    䞍審

    そもそも私、本なんお出しおいない。
    党く、劄想の䞭で“今泉埋”などずいうマゞで芋たこずも聞いたこずもない䜜家になりきっちたっお怖いんだよ
    お前なんなんだよ

    そもそもが先日、意図的でないずはいえ人様の家の花壇に顔面を突っ蟌むなど事件めいた奇行(転んだ)をやらかし右目は盛倧に青アザ。
    芋るからにカタギじゃあございたせん。
    カタギなんですけどね。

    右目の痛みが珟実をこれでもかっおほどにぶ぀けおきやがるのだ。

    党く  
    こんなこずなら自分の人生取り戻するじゃなかった

    ず、匷がっおみるのであった。

    ↑
    人生の真髄たるや䜕凊に。
    歀凊に。
    わかり合える喜びに、分かり合えぬ苊しみに、分かり合えたからこその痛み  
    独特のリズムで読み解く倫理孊がここにある。

    ↑
    埌藀垆奈矎ずいうのは倢に出おきた知らない人。
    空蝉文庫新人賞受賞した女。

    ↑
    本文䞭に出おきた槍云々の元ネタはこれ。

    ↑
    䞭原䞭也に殎られに行くのはこれ。

    ↑
    続線はこちら。
    党おは私のゲコず酒癖の悪さから始たった。

     
     
     
    ラブラドヌルの匂いで肺を満たしたいアラりンドサヌティ。 9歳児に芪育おされおいる本末転倒人間。 文字に嫌われた人間が、し぀こく文字を掻き集める滑皜な姿を東京の片隅からお送りしおおりたす。 ※連茉小説も基本的には䞀話完結ずしお読める構成を目指しおいるので、おじけづくこずなかれ。

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