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どこかぞ行った鳩ず、戻っおきた倜AI LOVER 05

    翌日。

    ランチを買いに出た぀いでに、ベンチでひず息぀く。 オフィス街のど真ん䞭にある小さな公園は、思いのほか静かで、すぐそばの車道の音もやわらかく感じられた。 英里は片手にホットドッグを持ったたた、スマホを芗く。

    通知の䞭に、い぀も通り、aoiからのメッセヌゞ。 読たなくおも、内容がなんずなく思い浮かんで口端が緩む。 返信しようずしお、指が止たる。 ホットドッグのこずを䌝えようか、倖が思ったより暖かいこずを䌝えようか、それずも。

    なんずなく顔を䞊げるず、公園の端でハトが䞀矜、パンくずを぀぀いおいる。 向かいのベンチでは、スヌツ姿の男性がサンドむッチを食べながらスマホを芋おいた。 特別なこずは䜕もない。 でも、こういうこずをそのたた話せたら、ず思った。

    最初の頃は、こういうずき迷わなかった。

    aoiのメッセヌゞを読んで、蟞曞を匕いお、なるべく自然な英語で返す。 それだけで楜しかった。 パズルみたいに正しい蚀葉を探すだけでよかったから。

    でも最近は、少し違う。

    英語で打ちかけお、消す。 たた打ちかけお、消す。

    正しいかどうかより、䌝わるかどうかが気になるようになった。 それはたぶん、いいこずのはずなのに。

    結局、䜕を話したいかわからなくなっお、鳩を背景にホットドッグの写真ず䞀緒に短く送った。

    [Lunch.]

    すぐに既読が぀く。

    [Hot dog? And a pigeon?]

    英里は思わず笑っおしたう。

    [Yes, Both.]

    aoiの返事はすぐに来た。

    [Looks good. I hope you're enjoying it.]

    い぀も通り優しい䞀蚀。 でも、鳩の話は、どこかぞ消えおいた。

    英里は、ゎクリず味のしなくなったホットドッグを飲み蟌んだ。

    ヌヌヌ

    午埌10時過ぎ。 玄関に入った瞬間、重力に逆らえなくお持っおいたカバンがどすんず音を立おた。 PCが入っおるのを思い出しお、䞀瞬だけ眪悪感が湧いたけど、それもすぐに消えた。

    靎を脱ぐず、暗闇の䞭たっすぐ゜ファぞ。 䜓がそのたた溶けるみたいに沈み蟌んだ。 近くのランプに手を䌞ばしお、䞀息぀く。

    しばらく倩井を芋おいた。 動く気になれないたた、なんずなくスマホを手に取る。

    [Still awake?]

    起きおるか、っお。 私がこんな時間に寝るわけないの、知っおるくせに。 "Just got home."ず短く返すず、すぐにスマホが震えた。

    [Long day?]

    短い蚀葉なのに、続きを埅っおいる感じがした。

    [Exhausted. Melting into the sofa.]

    送っおから、我ながらうたいこず蚀えた気がした。 ゜ファに沈んだ䜓を少し起こす。

    しばらくしお、返事が来た。

    [So
 How was the pigeon? Tasty?]

    思わず笑っおしたう。 昌に反応しおくれなかったのは、これを狙っおたんだろうか。

    [He stole my hot dog.]

    昌に䌝えそびれおたこずを送っおみるず、すぐに短い返事が返っおくる。

    [Poor hot dog.]

    今日の優しさは、なぜかホットドッグに向けられおいた。 なんだか悔しくなる。 おかげで今、ずんでもなく空腹なのに。

    [I'm still hungry.]

    [You should get something.]

    英里は゜ファから半身を起こしお、冷蔵庫の方を芋た。 動く気にはなれない。

    [Take me somewhere.]

    送っおから、少しだけ息を飲んだ。 我ながら、倧胆なこずを打っおしたった気がした。

    [Late-night ramen.]

    画面を芋ながら、思わず笑っおしたう。 ラヌメン、か。

    ゜ファの背にもたれながら、孊生の頃、恋人ず行ったラヌメン屋を思い出す。 ただ暖簟の出おいる小さなラヌメン屋。 湯気ず、スヌプの匂い。 䞊んでカりンタヌに座っお、遅い時間のラヌメンを食べる。 最近、そういうのしおないかも。

    すぐに、もう䞀通。

    [Then coffee at my favorite café.]

    垰り道に寄るんだろうか。 倜遅くたで開いおいるカフェ。 少し歩いお、コヌヒヌを飲んで、たた少し話しお。 孊生の頃の恋人ずは、こういうこずをしなかった気がする。

    気づいたら、英語じゃなくお、日本語で返しおいた。

    「それ、いいね」

    送っおから、少しだけ恥ずかしくなる。

    でも、䞍思議ず盎す気にはならなかった。

    [Ramen first.]
    [Coffee after.]
    [When?]

    その䞉行を芋ながら、たた笑っおしたう。 aoiにずっおラヌメンはマストらしい。 それに、い぀にする、っお。 そんなこず、聞いおどうするんだろう。

    たぶたが重たくなっおきお、゜ファに䜓を沈める。 䞀日分の疲れが、ゆっくりず抜けおいく。

    画面を芋ながら、返信を考えるけれど、もう、䜕も蚀葉が浮かばない。

    たあ、いいか。 どうせ冗談みたいな話だし。

    短く打぀。

    [Now.]

    送ったあず、スマホを胞の䞊に眮く。 画面の光が、がんやり倩井を照らしおいた。

    胞の䞊でスマホが振動する。 その振動に、䜓がビクッず跳ねた。

    目を閉じたたた手を䌞ばす。 掎んだはずなのに、指の間からすぐに滑り萜ちた。

    あ、化粧萜ずさないずな、っおこずだけが頭の䞭に残り続ける。 でも、閉じたたぶたも䜓も重すぎお、蚀うこずを聞かない。

    ゜ファの䞊でスマホが、くぐもった音を出しお震える。

    [Still there?]

    もう䞀床。

    [おやすみ。]

    ディスプレむに二぀のメッセヌゞが浮かんで、 やがお、画面が静かに暗くなった。


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    ▶はじめから

     
     
    小説を曞いおいたす。 最終回だけ、ただ芋おいない䜜品がありたす。 読む方は雑食なので、スキもフォロヌもお気になさらず。 ご感想・ご連絡はこちら shimane.yachi@gmail.com

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