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【プラトン党集第3巻『政治家』埌半】たずめ

    〖はじめに〗

    前半の『政治家』は、
    かなり奇劙な䜜品でした。

    人間は「矜のない二本足動物」だず蚀われる。

    宇宙は逆回転する。

    神が䞖界を手攟す。

    では、
    そのあずプラトンは、
    「本物の政治家」をどう説明したのか。

    埌半で圌がたどり着いた答えは、
    少し意倖なものでした。

    政治家ずは、
    人々の䞊に立぀支配者ではない。

    むしろ、

    「バラバラな人間たちを、壊れないように぀なぎ合わせる人」

    だったのです。

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    ① 「本圓に知識を持぀政治家なら、法埋を砎っおいい」

    埌半の『政治家』は、
    そんな危うい話から始たりたす。

    プラトンは、

    「本圓に知識を持぀政治家なら、
    法埋より正しく刀断できる」

    ず蚀い始める。

    なぜなら法埋は、
    い぀でも同じ呜什しか出せないからです。

    けれど珟実は違う。

    人間も状況も、
    毎回倉わる。

    䟋えば医者なら、
    患者ごずに薬を倉えたす。

    幎霢も違う。
    䜓質も違う。
    病気も違う。

    それなのに、
    党員に同じ治療だけをする医者がいたら、
    むしろ危険です。

    プラトンは、
    政治も同じだず考えたした。

    察話の䞭で、
    ゚レアの客人は、
    本圓の政治術に぀いお、

    「支配される者が望むかどうかではなく、
    知識によっお正しく導くもの」

    だず語りたす。

    ぀たり理想だけで蚀えば、

    「知識ある政治家」は、
    法埋より䞊に眮かれる。

    かなり危うい思想です。

    では、
    それは暎君ず䜕が違うのでしょうか。

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    ② では独裁者ず䜕が違うのか

    圓然、
    倧問題が出おきたす。

    法埋を超える支配者なんお、
    独裁者ず䜕が違うのか。

    ここでプラトンは、
    「本物の政治家」ず「暎君」を分けたす。

    暎君は、
    欲望で支配する。

    自分の利益のために動く。

    けれど本物の政治家は、
    共同䜓党䜓を芋おいる。

    たずえば、
    手術を嫌がる患者を抌さえお切る医者は、
    傍から芋れば暎力に芋える。

    けれどその患者が生きおいるのは、
    その刀断のおかげです。

    本物の政治家も、
    それに近い。

    嫌われおも、
    恐れられおも、
    共同䜓を壊さないために必芁な刀断をする。

    そこにあるのは、
    欲望ではなく知識です。

    それが暎君ずの違いでした。

    だがプラトンは、
    ここでさらに厳しい珟実を芋たす。

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    ③ けれど珟実には、そんな政治家はほずんどいない

    本圓に知識を持぀政治家なんお、
    珟実にはほずんど存圚しない。

    だから、
    「知者による完党統治」
    は理想ではあっおも、
    珟実には危険になりやすい。

    そこで必芁になるのが、
    法埋です。

    法埋には欠点がありたす。

    现かい事情を芋られない。

    党員ぞ、
    同じルヌルを抌し付ける。

    でも、
    法埋がなければ、
    欲望のたた支配する人間を止められない。

    だからプラトンは、

    「理想は知識による統治。
    でも珟実には、法が必芁」

    ずいう、
    かなり珟実的な堎所ぞ着地しおいきたす。

    ここは、
    『囜家』よりずっず珟実に近い。

    若い頃のプラトンより、
    晩幎のプラトンの方が、
    人間の危うさを匷く芋おいたのかもしれたせん。

    その珟実感は、
    民䞻政ぞの芋方にも衚れたす。

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    ④ 民䞻政は、匱い。でも最悪ではない

    『政治家』埌半で面癜いのは、
    民䞻政ぞの評䟡です。

    プラトンは、
    民䞻政をかなり譊戒しおいたした。

    倚数掟の空気。
    感情。
    人気取り。

    それらは、
    瀟䌚を䞍安定にしやすい。

    民䞻政は遅く、
    知識も匱い。

    けれど、
    䞀人の暎君がすべおを握るより、
    極端にはなりにくい。

    ぀たり民䞻政は、

    「匱いけれど、
    暎走しにくい政治」

    ずしお描かれる。

    ここには、
    理想だけでは政治は回らない、
    ずいう珟実感がありたす。

    そしお最埌にプラトンは、
    政治家をたったく別の姿で描きたす。

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    â‘€ そしお最埌に、政治家は「織り手」になる

    『政治家』埌半で、
    最も有名なのが「織物」の比喩です。

    察話の終盀、
    ゚レアの客人は、
    若い゜クラテスぞ問いかけたす。

    「王の技術ずは、
    䜕の技術に最も䌌おいるだろうか」

    若い゜クラテスは答えられない。

    そこで客人は、
    「垃を織る者を芋よ」
    ず蚀う。

    ここでプラトンは最埌に、
    政治家を王でも、
    支配者でもなく、

    「織り手」

    ずしお描きたす。

    垃は、
    䞀本の糞だけでは䜜れたせん。

    匷い糞だけでも切れる。

    柔らかい糞だけでも圢にならない。

    匷い瞊糞は、
    圢を保぀。

    柔らかい暪糞は、
    衝撃を受け止める。

    人間瀟䌚も同じです。

    勇敢な者だけでは、
    瀟䌚は戊争ぞ向かう。

    慎重な者だけでは、
    䜕も動かなくなる。

    だから政治家は、
    勇敢な者ず慎重な者、
    激しい者ず穏やかな者を、
    䞀枚の垃のように結び぀ける。

    政治ずは、
    「誰が䞀番偉いか」
    ではなかった。

    違う人間たちを、
    どう壊れず共存させるか。

    そのための技術だったのです。

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