
【音比較】無料で使える / 試せる低遅延ピッチシフタープラグイン【Whammo/Neural DSP】
リアルタイムで使用可能な、低遅延のピッチシフターの音を比較します。
※ Vanny の Formant Shaper モードの音源を追加しました。
比較対象
Pitchproof:Transient Fix は Off
Nosferatu:Transpose のみを使用
HyperTune(※ HyperTune Metal もピッチシフト部分は共通と思われる。どちらも未購入の場合は一定時間ごとに無音になる)
Whammo:MODE 2 を選択(※ 未購入の場合は一定時間ごとにノイズあり)
Neural DSP / Petrucci X:Transpose のみを使用(※ 試用期間 14 日間)
AmpliTube / Pitch Shifter(※ 試用期間 72 時間)
Guitar Rig 7 / PITCH PEDAL(※ 試用期間 30 分。再起動でリセット)
BIAS X / Pomi(※ 試用期間 14 日間)
比較音源
ドライ音源に対し、ピッチシフターのみを適用しています。
ギター: リフ / 2 音半下げ
(参考:アンプシミュレーター有り)ギター: リフ / 2 音半下げ
上記の音源をアンプシミュレーター(Vanish)に通した音です(先程よりも音量が大きいのでご注意ください)。
ギター: カッティング / 2 音半下げ
ベース: 6 弦開放 / 2 音半下げ
ギター: チョーキングフレーズ / 2 音半下げ
※ 検出エラーが出やすいように演奏しています。
ギター: ハイポジミュート弾き / 1 オクターブ上げ
ギター: 2 音の和音 / 2 音半下げ
ギター: コード(6 音の和音) / 2 音半下げ
Guitar Rig / BIAS X 比較音源アーカイブ
レイテンシー
2 音半下げ時のアタック部分のレイテンシー(原音と同時録音し、ピーク時間差を測定)は以下の通りです。
Vanny: 6.9 ms
Pitchproof: 17.5 ~ 20.1 ms
Nosferatu: 36.8 ms
HyperTune: 3.4 ~ 10.2 ms
Whammo: 13.8 ~ 21.8 ms(MODE 2)/ 10.5 ~ 23.9 ms(MODE 1)
Neural DSP / Petrucci X: 2.3 ~ 23.7 ms
AmpliTube / Pitch Shifter: 44.8 ~ 47.7 ms
Guitar Rig 7 / PITCH PEDAL: 22.4 ~ 41 ms
BIAS X / Pomi: 24.6 ms
CPU 負荷率
最も軽量だったのは Whammo でした。以下は、Whammo を基準にしたCPU 負荷の目安です(環境によって変化します)。
Vanny (Responsive / Legacy): 2.5 ~ 3.3 倍(CPU の種類に依存)
Maximum は Responsive / Stable の 2 倍
Shaper 1/2 は Legacy の 1.1 倍程度
Pitchproof: 9 倍
Nosferatu: 2 倍
HyperTune: 3 倍
Neural DSP / Petrucci X: 7 倍(キャビシミュ負荷含む)
AmpliTube / Pitch Shifter: 10 倍弱
Guitar Rig 7 / PITCH PEDAL: 1.5 倍
BIAS X / Pomi: 1.5 倍
各プラグインの印象
Vanny
一般的なギター用途では、デフォルト設定である PROCESS: Responsive のままで問題なく動作する。
ベースやチューニングの低いギター用途では、低い音でのピッチを安定させるために PROCESS: Maximum を推奨。
全音以上のシフトダウンでは、フォルマントが維持される FORMANT: Shaper 1 を推奨。
レイテンシーの変動はほとんどない(レイテンシー = 処理周期 + 出力窓サイズ ± 重ね合わせの僅かなズレ)。
Pitchproof
和音でピッチが揺れる(アタック後や、サステイン時のうなりに反応して発生しやすい)。
低い音ではノイズが出てしまうため、ベース用途は厳しい。
シフトアップ時にはアタックが二重に聞こえる。
Nosferatu
ピッチの安定性は高いが、アタックが弱くなる。
低い音でのシフト精度が低く、ベース用途は厳しい。
リアルタイム用途でも使用できなくはないが、レイテンシーの許容が前提となる。
HyperTune
アタックの維持は非常に優秀だが、アタックだけが 2dB ほど持ち上げられており、やや不自然に感じる面もある。
ベースでもピッチは正確。
シフトアップ時にはアタックが若干二重に聞こえる。
ゼロシフト(シフト変化なし)ではエフェクトスルー(ゼロレイテンシー)となり、レイテンシーがずれるため注意が必要。
レイテンシーが 10 ms 弱変動しており、演奏リズムがよれて聞こえることがある。
Whammo
アタックの維持が非常に優秀で、ベースでもピッチは正確。
一方で、シフトアップ時にはアタックが二重に聞こえ、他製品と比べても特に顕著。
また、低音域の和音で異音が発生することがある(2 音の和音の最後のサステインでブツブツとノイズが出ている)。
レイテンシーが 10 ms 前後変動しており、演奏リズムがよれて聞こえることがある。
Neural DSP
アタックの維持が非常に優秀で、ベースでもピッチは正確。
一方で、シフトアップ時にはアタックが二重に聞こえる。
また、低音域の和音で異音が発生することがある(2 音の和音の最後のサステインでブツブツとノイズが出ている)。
条件は不明だが、突発的にピッチが不安定になることがある(カッティングの最後、チョーキングフレーズの後半)
レイテンシーが最大で 20 ms ほど変動しており、演奏リズムがよれて聞こえることがある。
AmpliTube
ピッチの安定性は高いが、アタックがやや弱い。
低い音でのシフト精度が低く、ベース用途は厳しい。
有名メーカーなので比較対象に含めたが、リアルタイム使用ではレイテンシーが厳しい。
Guitar Rig / BIAS X
有名メーカーなので比較対象に含めたが、Transpose 用途には不向き。