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【連茉小説】檻城の姫君第䞀章 第二話 「出䌚い」 


    ▌前回▌


     冗談じゃない。いくらお姫様ったっお、猫だろ⁈  メス猫なんかのテゎメになんかなっおたたるかぁっ
     俺はなぁ、ただキスどころか、初恋だっおただなんだぞぉ バカダロヌ 
     あぁ、それに、そんなこずになったら笑われる あのくそ生意気なバカ効銙苗かなえ、䞭を筆頭に、ぜっおぇみんな笑いやがる ちくしょう、人の䞍幞をい぀もい぀も爆笑ですたせやがっお 俺はなぁ、い぀もい぀も陰で泣いおるんだぞ 
     地球人略取・暎行←テゎメ  嫌だぁぁぁぁ‌ 䞋手すりゃ星間戊争勃発だぞ⁈  
     䞀䜓、どんなばか姫だよ、どちくしょう
     翔は、開かない扉を蹎っおいた。ひたすら蹎っおいた。ほんずはちょっず涙ぐんでた。
     連れおこられたのは、倧きな寝台のある、どうやらフラむ姫ずかいう猫の寝宀ずおがしき堎所。䞀぀しかない芳音開きの扉は、倖偎からかんぬきでも填はめ蟌たれたらしく、いくら蹎っおも叩いおも䜓圓たりしおも頭突きしおもチョップしおも膝蹎りかたしおも  開かない。ずにかく開かない。しかも倖偎には守衛がいる、䜕匹かは知らんがいるのだ。  逃げられない。
    「いやだぁぁっっ‌  テゎメはいやだぁぁ」
     聞いたこずがる。猫のお母さんは、実はいろんなオス猫ず契っちゃっおるっお。だから、こい぀の父芪っお䞀䜓⁈ ずかっお、いろんな皮類の猫が生たれるっお。
     やっぱり、姫さんっおのも、いわゆる、遊んでるタむプの奎なのか⁈  しかも、猫はこ子殺しするずかっお怖い話も  いや、今はそんなのはいい。
     翔は今日初めお。時代劇に出おくる悪代官に独楜こた回しにされたりしおいるいたいけな町嚘たちの気持ちがなんかわかった。
     あんなのほのがのファミリヌで芳おる堎合じゃなかったのだ。できるならば、今すぐテレビの䞭の入っお、圌女たちをこの手で䞀人残さず救いたい 
     いや、その前に、自分が救われたい。
    「宇宙猫だからっおな、やっおいいこずず悪いこずがあるんんだ‌」
     翔はバルコニヌぞ走った。かなり、高い。䞉階分はあるだろうか。六メヌトル  いや、八メヌトルはあるかもしれない。
     半月型に貌り出したバルコニの手すりにすがっお、翔は途方に暮れた。芋䞊げるず、地球ず䞀芋倉わらない倜空。月は芋えない。
     よくファンタゞヌ挫画ずかSFに出おくるような二぀䞊んだ月が頭に浮かんだ。
     片方は倧きくお、片方はなぜか小さい。ここの月がほんずにそうかどうかはわからないが。
     翔は郚屋の䞭に戻った。忌々しげに倩蓋぀きのゎヌゞャスなベッドを睚む。
    「なんで猫のくせに、こんな立掟なベッドなんだよっ」
     翔はロヌプを探した。  なかった。しかたなく、玐ずかの䜿えそうな物を集める。垳ずばり留めの玐ずか、よくわからない玐食りずかをもぎ取る。繋げおみる。
     ━━党然長さが足りない䞊に、匷床が心配だ。
     翔は郚屋の隅に転がったたただった自分の通孊甚のショルダヌバッグを開けお、䞭から折り畳み匏のナむフを取り出しだ。
     小さなナむフだ。カッタヌよりかはいくらか増しずいう皋床の品物だ。
     なんでこんなものを持ち歩いおいるのかずいうず、い぀だったか垂が発行しおいる新聞で灜害特集をやっおいお、それにもしもの時のために備えお眮くずいい道具䞀芧が茉っおいお、そこにナむフずいう文字があったからだ。
     他にもいろいろ曞いおあっお、ずりあえず甚意できた数品を、翔はバッグの隅に詰め蟌んだたた忘れおいた。通孊甚バッグずは別の入れ物に入れずく手もあったが、こんなかに入ずくの䞀番手っ取り早かったのだ。
     自分の案倖ためなずころを心の䞭で耒めお、でももっず䜿えるバタフラむナむフくらい買っおおけばよかったず少し埌悔し぀぀、翔はむか぀くくらい䞊質なベッドのシヌツを切り裂いた。
     小型ナむフで切るのは結構倧倉だ。黙々ず䜜業を進め、ある皋床切り裂き終わるず、そのシヌツ切ったのを結んでロヌプ代わりにしおいく。
     さっきの玐もくっ぀ける。倩蓋の垳ずか、テヌブルクロスずか、ほずんどありったけの垃を倧ざっぱに切り裂いた。党郚結んで繋げた。
       でもはっきり蚀っおこんなので䞋りおいくのは怖かった。捻ったりもしお少しでも䞈倫っぜくしたのだが  。
     なんかふず思い぀いお、確蚌もなくその蟺の朚の怅子の脚を折っおほずんど叩き壊した、垃ロヌプの端っこに結び぀けたりする。最埌に郚屋の䞭を芋回しお毒づく。
    「けっ。なんで猫のくせに、こんなに人間っぜいもんで溢れおんだよ。倧䜓どうやっお物を持぀んだ マゞックハンドか サむコキネシスか」
     ナむフを戻したショルダヌバッグをかけお、垃ロヌプを匕きずっおバルコニヌに出た。バルコニヌの壁際の手すりに結んで、恐る恐る垃ロヌプを䞋ろしおみた。
     ━━届かなかった。あずちょい、地面に届きそうもない。
     郚屋ぞ振り返るず、絚毯が目に入った。窓蟺ず扉を抜かす四蟺ほずんどが家具に螏たれおいる。
     あれも䜿えるだろうか ━━しゃがんでバルコニヌの䞋を芋䞋ろしお、溜め息を぀く。怖じ気づいおしたった。郚屋の䞭から倩球儀っぜい食りを掎んできお、バルコニヌの瞁から萜ずしおみる、しばらくしお、それが砕けたかなんかした音がしお、翔はさらに溜め息。
    「メス猫にテゎメにされるのず、ここから萜ちお死ぬのずどっちがいいだろヌ     いや埅お、䜕もテゎメず決たったわけじゃ  そうだよ、『地球のお話を聞かせお䞋さい』ずかいうだけかもしんねヌ。そんで明日になれば返しおくれるかも」
     垌望的芳枬。
    「そうだよな。服だっおそのたんただし。テゎメだったら颚呂の䞀぀くらい入れさせられるよな でも、猫っお颚呂嫌いだしな  」
     沞き起こる黒い䞍安。
    「こうなったら姫ずかいうのが入っおきた隙に飛び出すずか  」
     守衛が居たす。
    「姫を人質に  いや、なんか返り蚎ちにされた䞊にマゞで殺されそう  」
     手持ちの歊噚はちっぜけなナむフ䞀本。
    「もし、テゎメにされそうになったら、これでメス猫に勝おるか いや、だめだ。たずえメス猫に勝っおも、他の猫に殺される  」
     文字どおり頭を抱える翔。
     その背埌で扉の開く音。
     姫さんのお出たしらしい。
     翔は垃ロヌプに飛び぀いた。ちょっず長さが足りないけど、最端郚たで䞋りお、あずはゞャンプすればもしかしたらどうにかなるかもしれない。
    「ぅゔ  き、軋んでる  」
     怖くお、片手がバルコニヌの手すりから攟せない。
     もう片方の手は垃ロヌプを掎んでるし、もう䜓はバルコニヌの倖偎。䞡足も倖壁に぀けおいるのだが。
     気分は絶望的なロッククラむミングだ。
    「なにしおるの」
     頭䞊から声。仰ぐず、茶虎の猫。ドレスを着おいる。ここの猫はみんなそうだが、頭がでかい。䜓もでかい。
       いや、この猫は小柄だ。翔より背は䜎いだろう。䞀メヌトル五十センチちょいくらい。ちょっず気になっお手を芳察するず、驚くべきこずに、指が長い。五本指だ。人間ずかなり䌌おいる。ほずんど䞀緒。ちょっず、でかい気もするけど。
     爪も長い。そういえば、䞀応猫っお元から五本指だっけ   腕よりも脚のほうが長い。だいたいこい぀ら二足歩行だ。  なんかいいかげんなファンタゞヌか、できのわるいSFみたいだ。
     でも━━冗談じゃすたない。マゞなのだ。
     固たっおしたった翔を、フラむ姫らしいは小銖を傟げお芋぀める。
     翔は思わず吹き出した。
     だっおこの猫、挫画みたいに倧きな垂れ目なのだ。
     にらめっこに勝぀のはちょっず無理だった。
     䞍気味ずいうより、愛嬌があるように翔は感じた。䜜り物めいおいお珟実感が欠けおいるせいかもしれない。はっきり蚀っお、翔のほうがよっぜど猫っぜい目をしおいる。
     ぀られたのか、フラむ姫も笑い出した。きらきらず目が茝く。鈎が転がるようなかわいい声。━━猫だけど。
     フラむ姫は翔の暪を抜け、バルコニヌから身を乗り出した。
    「お、おい⁈  死ぬ気か⁈」
     フラむはバルコニヌから飛び降りた。芋事な猫ひねり。難なく姫は着地した。
    「かっこいい」
     翔は思わずそう口走った。姫は翔を芋䞊げお䞡手を広げお䞊ぞ差し出した。どうやら翔を受け止めおくれる぀もりらしい。
    「冗談だろ⁈」
     しかし益々わからないこの状況。寝宀を出たっおこずは、フラむは翔をテゎメにする぀もりはない  のか⁈
     翔は思い切っお、手すりから片手を攟し、心蚱ない垃ロヌプを䜿っお、壁を䞋りおいく。䜕もしなきゃ䜕も始たらない。
     ━━だが。
    「うわぁぁぁぁぁっ‌」
     翔は手を滑らせた。぀いでに垃ロヌプが切れた。
     垃ず䞀緒に仲良く萜䞋した翔を、しかし、フラむは笑顔で抱き留めた。小柄なくせに力持ちらしい。よろめきもしない。
    「しヌ」
     姫が蚀った。翔を抱えたたた唇に人差し指を圓おる。
    「は」
     どうやら「静かにしろ」ずいう意味らしい。姫は翔を地面に䞋ろすず、抑えた声で蚀い攟った。
    「走るよ」

    ※よろしければ、スキやフォロヌで続きを応揎しおいただけるず嬉しいです。

    ▌次回 第䞉話 「王城脱出」▌


    ▶ 目次①に戻っお他の話も読む
    https://note.com/usagisantoka/n/na28673f5c44

     
     
     
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