
繋いでいた手は、思ったよりもあっけなく離れて・・・
満開に咲き誇り、
娘の小学校デビューを盛大に祝ってくれた桜たち。
気付けば、もう緑になっている。
朝の通学は、家から徒歩10分。
俺が一人で歩けば、あっという間の道。
でも、
ドキドキ、ワクワクしている娘と手をつなぎ
歩くその道は、
これほど充実した時間はあるのかと思わせてくれる。
一番よく遊んでいるお友達は、一人で学校に来ている。
朝、ご飯を食べた娘に、今日さ一人で行く?と聞いても、
パパと行きたいと言ってくれる。
内心嬉しい。
娘にはばれないように、にやけた顔を隠す。
信号を渡り、学校が見えてくる一本道。
学校までは残り200mぐらいか。
なんとなく、
娘にも聞いてみる。
「この辺から一人で行く?」
どうしようかな、と少し悩んで、
「うん。」と答えた。
その瞬間
するり、と手が離れた。
何か、
思ったよりも大きなものを手放してしまったような感覚。
さっきまで小さな手を握りしめていた左手。
娘が大きいから好きと言ってくれるその左手は、
なんだか今は頼りなくみえる。
娘はそのまま、
歩き続けていく。
小学生になり、
心も体も成長し、「立派になったな」と思っていた。
でも、
今、目の前を歩くその姿は、
思っていたより、ずっと小さかった。
思ったよりもずっと小さな歩幅で進んでいる。
けれど、
娘は振り返らない。
だから、
小さな一歩ずつ、
だけど確実にその小さな背中は遠ざかっている。
その確かな足取りに、パパは誇らしく、けれどどこか寂しく。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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