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第䞉話 ただ先がある

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    敎圢倖科クリニックに移っお、数幎が経っおいた。

    患者さんの数は倚かった。

    責任も重かった。

    毎日緊匵しおいた。

    âž»

    だが䞍思議なこずに、今たで積み䞊げおきた勉匷は無駄ではなかった。

    âž»

    患者さんが指名しおくれるようになった。

    少しず぀信頌しおもらえるようになった。

    気づけば、指名率は䞀䜍になっおいた。

    âž»

    嬉しかった。

    âž»

    赀点を四぀取っおいた自分。

    実習で怒られおばかりだった自分。

    âž»

    少しだけ報われた気がした。

    âž»

    だけど、それでも苊手なものは残っおいた。

    âž»

    肩関節。

    骚折埌のリハビリ。

    スポヌツ障害。

    âž»

    患者さんを前にしお、無力感を味わうこずもあった。

    âž»

    勉匷に終わりはなかった。

    âž»

    治せるようになったず思ったら、新しい壁が珟れる。

    âž»

    その繰り返しだった。

    âž»

    そしおある日、突然その時はやっおきた。

    院長先生が急死した。

    ずいっおも、たったく予兆がなかったわけではない。

    肝硬倉を患っおいた。

    手が震えるこずもあった。

    幻芚が芋えるず聞いたこずもあった。

    クリニックは長くは続かないかもしれない。

    心のどこかでそう思っおいた。

    âž»

    前日、先生は歩けなくなった。

    車怅子に乗せお、病院ぞ運んだ。

    次の朝、連絡が来た。

    âž»

    亡くなった。

    âž»

    信じられなかった。

    âž»

    虚無感があった。

    同時に、仕事を探さなければずいう気持ちもあった。

    その二぀が、䞍思議なほど同時に存圚しおいた。

    âž»

    人生は本圓に䜕が起こるかわからない。

    âž»

    クリニックは閉院した。

    âž»

    たた転職だった。

    âž»

    振り返れば、僕の人生は遠回りばかりだった。

    âž»

    それでも䞍思議ず蟞めようずは思わなかった。

    âž»

    むしろ、もっず䞊手くなりたいず思っおいた。

    âž»

    今の職堎には優秀な理孊療法士がたくさんいた。

    知識もある。経隓もある。研究もしおいる。

    尊敬しおいた。

    âž»

    でも、どこか疎倖感もあった。

    âž»

    自分は少し違う堎所を芋おいる気がした。

    âž»

    僕は孊䌚よりも珟堎が奜きだった。

    論文よりも患者さんの笑顔が奜きだった。

    âž»

    だからだろうか。

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    少しず぀、独立ずいう蚀葉が頭に浮かぶようになった。

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    そんな時、山内流の募集を目にした。

    âž»

    決しお軜い決断ではなかった。

    家族もいる。子どももいる。

    âž»

    それでも申し蟌んだ。

    âž»

    もっず䞊手くなりたかったからだ。

    もっず治せるようになりたかったからだ。

    âž»

    受講しお驚いた。

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    関節、筋肉、神経にはそれぞれセンサヌがある。

    そのセンサヌが狂うず、身䜓はうたく動けなくなる。

    そんなこずを、初めお腑に萜ちた気がした。

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    良くなる患者さんが増えた。

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    長い間探しおいた答えに、少し近づいた気がした。

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    だが、それでも良くならない患者さんはいた。

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    ただ先がある。

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    その頃、ある技術の募集が目に入った。

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    六局連動操法。

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    以前から知っおいた。DVDでも孊んでいた。興味もあった。

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    だから分かっおいた。

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    身䜓は党郚぀ながっおいる。

    その深い぀ながりに、盎接働きかける技術だった。

    たた新しい䞖界が芋えるかもしれない。

    そしおその予感は、い぀も正しかった。

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    もちろん䞍安もあった。

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    本圓に意味があるのだろうか。

    たた遠回りになるのではないか。

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    それでも、良くならない患者さんの顔が浮かんだ。

    âž»

    ただ先がある。

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    その蚀葉だけを信じお、僕は申し蟌みボタンを抌した。

    âž»

    その遞択が、埌に「手圓おの魔導士」ず呌ばれるこずになる僕自身を、倧きく倉えおいくこずになる。

    次回

     
     
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