はじめてのnote|鳴海一志という書き手のこと
はじめまして。鳴海一志と申します。
名古屋を拠点に、東海地方の産業や食、地域企業を取材しているライターです。
先日、うずらを飼って、後悔している、というエッセイを書きました。
あれは、半分は笑い話で、半分は本音です。
一羽のうずらに振り回されながら、私はようやく、その卵を毎日食卓へ届けている人たちの重みを少しだけ実感しました。
私が書きたいのは、そういう現場です。
表に出にくい仕事。
小さな産業。
大きな声にはなりにくいけれど、誰かの暮らしを支えている人たち。
農家、食品メーカー、営業所、工場、学校給食。
そこにいる人たちが、何に悩み、何を選び、どう変わっていくのか。
今回、私はうずら卵をめぐる三つの物語を書きました。
きっかけは、地元・豊橋の養鶉農家を訪ねたことでした。
かつて全国に数百軒あった養鶉農家は、今や30軒にも満たない。
飼料の高騰、後継者不足、輸入品との競争。
小さな卵は、静かに追い詰められていました。
そこへ、2024年の誤嚥事故が起きました。
うずら卵は、多くの学校給食の現場から遠ざかっていく。
倉庫には在庫が積み上がる。
営業には、不安の声が届く。
現場の社員たちは、言葉にならない重さを抱える。
それでも、ある食品メーカーは前を向こうとします。
商品を届けるだけでは、もう足りない。
安全です、と説明するだけでも足りない。
子どもたちに、食べることの意味まで届けなければならない。
小さな卵 三部作
『小さな卵の、これから』
――事故のあと、食品会社は何を届けるべきか
学校給食からうずら卵が消えたあと、食育活動に取り組む人々の物語です。
note創作大賞2026 ビジネス部門応募作。
『小さな卵の、革新』
――失われた需要を、もう一度日常へ
業務用メーカーが初めて消費者と向き合い、新しい商品ブランドを作っていく物語です。
作る人、売る人、届ける人が少しずつ変わっていきます。
note創作大賞2026 お仕事小説部門応募作。
『小さな卵の、帰り道』
――うずら卵を、もう一度食卓へ
社員レシピコンテストから生まれた三つのレシピ。
レモン胡椒漬け、ポタージュ、麻婆白子風。
うずら卵が家庭の食卓へ戻るまでの、小さな物語です。
note創作大賞2026 フード部門応募作。
開発から、学校へ。
学校から、食卓へ。
『小さな卵』三部作は、うずら卵の未来をめぐる物語です。
東海地方の小さな産業から生まれた、小さくない物語です。
よろしければ、ぜひお好きな一作から読んでみてください。
