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【 100人に仕事を教える、派遣社員 ③ ~誰にも選ばれなかった女性を、私は選んだ~

    【前回のお話はコチラ】

    大阪で5人だけが研修を受け、岡山で新しいラインを立ち上げることになった私たち。
    前回は、それぞれの適性を見極めて配置が決まり、チームとして動き出した所までを書きました。

    今回は、岡山に帰り、20人の新人の中で
    私が『この人だ』と選んだ、一人の女性の話です。

    20人の新人

    私たち5人が大阪で研修を受けている間、
    岡山では新しい作業者の採用が進んでいました。
    集まったのは、およそ20人。

    工程は4つに分かれており、さらに正社員の方が立ち上げるラインもあったため、
    それぞれの部署に3人前後ずつ配置することになりました。

    大阪で研修を受けた5人が、それぞれの工程のリーダー役となり、
    新しいメンバーを指導していきます。

    しかし、誰をどこに配置するのか、簡単には決められませんでした。
    経験も性格もさまざまで、見た目だけでは
    《向き・不向き》が分かりません。

    そこで私たちは、2時間ごとに
    ジョブローテーションを行ってもらい、
    翌朝、それぞれの配置について話し合うことに。


    私が選んだ一人

    まず、30代の2人が、やる気があり仕事もできそうな6人を選びました。

    『やっぱり、そう来たか😏』

    心の中でつぶやく私 (笑)

    けれど、私が気になっていた人は、
    まだ誰にも選ばれていませんでした✨😎✨

    その女性は、自信なさげで、
    とても大人しそうな人。

    どこか『私なんて…』という感じでした。

    だからこそ、私は可能性を感じていたのです。

    仕上げ工程は、
    最終チェックも担う、重要なポジションです。

    スピードも必要ですが、
    それ以上に求められるのは慎重さ、でした。

    『少し気が弱いくらいの人の方が、
    確認を怠らず、丁寧に仕事をしてくれる。』

    私はそう考えていました。

    さらに、彼女が
    シングルマザーであることも大きな理由でした。

    『家族を支える責任を背負っている人は、
    簡単には仕事を投げ出さない。
    きっと責任感を持って、長く働いてくれるだろう』

    そんな予感があったのです。

    私が太鼓判を押す

    彼女は私が教えることに対して、
    素直に、ひとつずつ仕事を覚えてくれました。

    スピードは後からでも付いてくる。

    そう思った私は、自信を持てない彼女に、

    『大丈夫、できてるよ✨
    私が太鼓判を押すんだから、自信持って良いょ』

    そう声をかけるたびに、彼女は目を輝かせました。

    分からないことは何度でも聞く。

    一つひとつ確認しながら覚える。

    その積み重ねが、
    少しずつ自信になっていったのだと思います。



    一方で現場では、人の入れ替わりが続きました。 教えては辞め、教えては辞めていく毎日。

    私自身も別の工程を任されるようになり、
    彼女とは一緒に仕事をする時間が
    少なくなっていきました。

    それでも、彼女のことだけは不思議と
    心配していませんでした。


    その後

    私と彼女が仕上げ工程を離れてから、半年ほど経った頃、チームリーダーから

    『仕上げが回っていない』

    という話を聞きました。


    メンバーは私の顔を見るたびに、

    『出来な~い』と困り顔。

    『どうしたらできるかを、まず考えて』

    とアドバイスをすることしか出来ずにいました。

    色々とありましたが最終的に、

    彼女を仕上げに戻し、
    現場は再び、上手く回るようになったようです。

    あの時、私が感じた予感は間違っていませんでした。

    それから彼女は、13年経った今でも、
    正社員としてこの会社で頑張っているのです😊


    13年後の答え合わせ


    あの日、自信なさそうに下を向いていた彼女。

    『私が太鼓判を押すんだから、自信を持っていいよ。』

    あの言葉を信じてくれた彼女は、
    今ではリーダーとして現場を支えています。

    人は、褒められた時だけではなく、

    『あなたならできる』

    と信じてもらえた時に、大きく育つ。


    13年前、私が見抜いたのは

    『能力』

    ではありませんでした。

    『その人の可能性』だったのです。

    今、あの子はリーダーとして後輩に同じ言葉をかけているのかもしれません😊


    次回は、私が今でも忘れられない、新人教育での出来事のお話です。
    たくさんの人に仕事を教える中で、
    『人に伝える難しさ』と『思い込みの怖さ』
    を痛感した、衝撃の一言がありました。

    【次回予告】

    【100人に仕事を教える派遣社員④】
    ~46個くらいだと思います😊と言われた日~

    です。 お楽しみに🎶

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