
ハワイの植物⑪マダガスカル、アフリカからの外来種36種
植物が一切存在しなかった海洋島に、風、海流、鳥の力を借りて渡ってきた植物が、原生種となり、固有種となっていった。そして、その独特な生態系を創り出した隔絶された環境に、人間の移住とともに、いろいろな外来種が入り、現在のオアフ島の生態系が出来あがった。
今回は、クック船長が太平洋探検の第3回航海で1778年にハワイ諸島を発見した以降に、マダガスカル、アフリカから持ち込まれた、ホノルルで身近な樹木と草花を紹介する。
その前に、ハワイの植物の研究と、ハワイの気候に適した外国の植物の導入に取り組んだドイツ人医師ヴィルヘルム・ヒレブラントを紹介したい。
ヴィルヘルム・ヒレブラント
ヴィルヘルム・ヒレブラント(1821年11月13日~1886年7月13日)は、ドイツの医師。ハワイ諸島を含む複数の国で20年以上にわたり医療に従事。1850年には、現在のホノルルにあるフォスター植物園に居住し、植物学者としての評価を得た。
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ヒレブラントは1821年11月13日、プロイセン王国ヴェストファーレン州ニーハイムに生まれた。父はフランツ・ヨーゼフ・ヒレブラント判事、母はルイーズ・ポーリーネ・ケーニヒ。ハイデルベルクとベルリンで医学を学び、パーダーボルンで開業。肺の病気(おそらく結核)の療養のため、温暖な気候を求めて、1849年にオーストラリア、フィリピンへと旅立った。
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その後サンフランシスコへ渡り、1850年12月22日にハワイに到着した。彼は20年余り滞在し、現地の医療に多大な貢献をした。彼は母語であるドイツ語、英語、ラテン語、フランス語に加え、ハワイ語も話すことができた。
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彼はウェズリー・ニューカム医師と共同で開業し、1852年11月16日にニューカム医師の継娘アンナ・ポストと結婚した。1853年にカメハメハ3世の王妃カラマから4.6エーカーの土地を借り受け、質素な格子戸のコテージを建てた。彼は植物に深い関心を持ち、長年にわたり、庭に数多くの外来種や在来種の樹木を植え、ハワイ固有の植物相を精力的に研究した。
1855年にマダガスカルからハワイにロイヤルポインシアナ(Delonix regia)を導入した。また、彼は、自身の邸宅とプナホウに、マダガスカルからアフリカチューリップツリー(Spathodea campanulata)を持ち込んで植えた。また、マダガスカルジャスミン(Stephanotis floribunda)など、いくつかの植物を導入した。
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ハワイ到着から6年後、彼はホノルルの医師9名と共に、ハワイ医師会(Hawaiian Medical Society)の設立を申請した。2か月後、この申請は承認された。現在、この団体はハワイ医師会(Hawaii Medical Association)となっている。 1858年、ヒルブランドはカメハメハ4世の王室侍医に任命された。また、1860年から1871年まで、クイーンズ病院(現在のクイーンズ・メディカルセンター)の主任医師(唯一の医師)を務めた。この病院は、ルーク医師の養女であり、カメハメハ4世の妻であったエマ女王にちなんで名付けられた。☆
1860年代、ハワイではハンセン病が急速に蔓延しており、ヒルブランドは1862年、ハンセン病患者を隔離するための「効果的かつ人道的な措置」を議会が講じるよう提言した(法律第17号)。これにより、1866年にモロカイ島にカラウパパとカラワオのハンセン病療養所が設立された。
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1865年、ヒルブランドは国王枢密院、保健委員会、移民局の委員に任命された。同年4月、ヒルブランドはハワイ政府の代表としてアジアと東インド諸島を旅した。彼の主な目的は3つ。サトウキビ農園の労働力確保、ハンセン病の最新治療法の調査、ハワイ諸島に役立つ植物や動物の収集と輸入。
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ヒルブランド博士が手配した、サトウキビ農園で働く中国人労働者を乗せた貿易船アルベルト号には、ハワイではこれまで見たことのない植物がいくつか積まれていた。バナナの木、珍しい甘い果物、お茶の木、オレンジの木、シナモン、クスの木。植物の数は66種類で、ミカンやオレンジは60日以上の航海中に枯れたが、残りはハワイ王立農業協会会長のジョン・モンゴメリー治安判事の庭に植えられた。また、鳥類も到着。ベニヒワ30羽、アカハシヒワ40羽、ジャワヒバリ7羽、正体不明の美しい羽毛の鳥7羽、キジ4羽(雄1羽、雌3羽)、コジュケイ2組、クビワバト4組。ヤマウズラは航海中に死んでしまった。
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ハワイ王立農業協会会長のジョン・モンゴメリーは、会員に、次のように呼びかけている。「ヒルブランド博士がアルベルト号でハワイ王立農業協会に送った最初の植物と鳥類の輸送が大成功を収めたことは、ハワイの物質的な発展に関心を持つ人々にとって、彼がハワイの気候に適した植物などをハワイに送れるように支援する刺激となるはずです。会員の自発的な支援がなければ、役員の努力は無駄に終わるでしょう」
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慶応4年4月25日(1868年5月17日)、ハワイのサトウキビ農園で働くために、横浜港を出発した約150人の日本最初の海外移民労働者「元年者」のひとり、佐久間米吉は、ホノルルのドイツ人医師ウィリアム・ヒレブランド宅で家庭奉公をする。しかし、熱病にかかり約40日間寝込み、回復後、村田文吉とともにカウアイ島リフエ農園で3年間、ジョージ・ウィルコック宅でコックとして25年間働く、との記録を残す。
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ヒレブランドは1870年に初めてモロカイ島を訪れ、療養所の「不潔で荒廃した」状態と、石鹸や医薬品の不足を報告した。「いかなる原住民にも安全に任せることはできない」と考え、白人を所長に任命すべきだと提言した。
1864年に宣教師としてハワイに渡ったダミアン神父は9年後の1873年、自ら志願してモロカイ島の、当時は死の病とされたハンセン病患者のカラウパパ居住区に赴任。見捨てられた人々へ献身的に尽くした後、ハンセン病を発症し、49歳で逝去。
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ヒレブランドは1871年にドイツに帰国した。
1877年には、プランテーション労働者としてハワイに来る最初のポルトガル人移民の手配を行った。
彼は約10年間、ハワイへの帰還を検討していた。
1880年、それは実現不可能だと悟り、隣接する土地に住んでいた海運業者のトーマス・フォスター船長とその妻メアリーに自宅を売却した。
1930年、メアリー・フォスターが没すると、土地はホノルル市に寄贈。市は1931年にフォスター植物園として一般公開。ヒレブランドが植えた木々のいくつかは、現在もアッパー・テラスで見ることができる。
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ヒレブランドはハンセン病に関する論文を執筆し、1883年に発表した。
彼はまた、ハワイでのハイキング旅行で見つけた植物や、友人から持ち込まれた植物を収集、乾燥、同定した。1871年にドイツに帰国する際、これらの乾燥植物標本を携え、ハワイ諸島の植物誌の執筆を始めた。彼の著書『ハワイ諸島の植物誌』は、彼の死後2年後の1888年に出版された。
ヒレブランドは1886年7月13日、ハイデルベルクで死去した。
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彼の死後、標本はベルリン・ダーレム博物館に遺贈されたが、第二次世界大戦中の連合軍の爆撃で焼失した。しかし、ヒレブランドの旧友で、メルボルンの王立植物園の初代園長兼政府植物学者のフェルディナント・フォン・ミュラー男爵は、ヒレブランドと書簡のやり取りと植物標本の交換を行っていたため、ヒレブランドの569枚の標本は良好な状態でメルボルンに残されている。

アフリカバオバブ/Adansonia digitata/African baobab
アオイ科。アフリカ大陸、アラビア半島南部 (イエメン、オマーン) の原産。樹高5~25mに成長。幹は、幅が広く、溝付き~円筒形で、バットレスで広がった基部を備える。幹の直径は10~14mに達する。幹はやわらかくて水分が多く、数千リットルの水を蓄えることができ、幹の水分の貯蔵量によって木が大きくなったり縮んだりする。幹の古い部分が腐敗などで除去されて空洞になり、中空の芯ができるが、大きく古い木は、根から発芽した3~8本の茎が円状に融合した中空の芯を持つ。樹皮は灰色で、滑らか。メインブランチは巨大になる。バオバブは落葉樹で、乾季には葉を落とし、1年のうち8か月間は葉のない状態になる。花は、大きく、白く、垂れ下がる。果実は丸く、厚い殻を持つ。成熟した木では、葉は掌状複葉で、5~7枚(9枚)の小葉があるが、苗木や再生中の新芽には単純な葉が付く。複葉への移行は年齢とともに徐々に起こる。開花は、乾季と雨季の両方に起こりる。つぼみは丸く、先端は円錐形。花は、長さ15~90cmの垂れ下がった茎の端に1つだけ咲く。萼は、5つ (3つ) の緑色の三角形の曲がった葉(萼片)で構成され、内部はクリーム色の毛で覆われている。花びらは白く、幅と長さがほぼ同じで、最大8cm、つぼみの時はしわくちゃになっている。花は午後遅くに開き、甘い香りがするが、24時間後には茶色に変色し始め、腐肉のような匂いを放つ。白色の雄しべの数は、花あたり720~1600本。果実は、木質の外殻を持つ長さ25cmの円形~円筒形。殻の厚さは6〜10mm。中身は肉厚で明るいベージュ色の果肉で、乾燥すると果肉が固まり、粉末になる。種子は、硬い腎臓の形で、厚さ0.06mm の外皮を持ち、長期間の休眠状態に入り、火災後か動物の消化管を通過後に発芽する。木の寿命は、推定2000年。


クササンタンカ/Pentas lanceolata/Egyptian starcluster
アカネ科。熱帯東アフリカ~イエメン原産。小さな星が集まったような花に出会った。花の色は白・ピンク・紅・紫。英名はエジプトの星団。和名は花姿が山丹花に似ているのでクササンタンカ。


ニワナズナ(庭薺)/Lobularia maritima/sweet alyssum
アブラナ科。地中海とマカロネシア(カナリア諸島、マデイラ諸島、カーボベルデ)原産。一年草で、草丈5~30cm、株幅20~30cmに成長。茎は枝分かれする。葉は、長さ1~4cm、幅3~5mmで、互生し、無柄、毛が生えており、卵形~披針形で、縁は全縁。花は、直径約5mmで、蜂蜜のような香り。花弁は4枚で、白色(またはピンク色、バラ色、紫色、黄色、ライラック色)の丸い花弁と4枚の萼片がある。雄しべは6本で、葯は黄色。小さな花が密集して咲き、総状花序の直径は2~3cm。昆虫によって受粉される(虫媒花)。果実は、多数の細長い種子鞘で、毛が生えて卵形~円形で、それぞれに2つの種子が入る。種子の散布は風によって行われる(風散布)。狂犬病の治療薬として用いられた歴史がある。


Dietes bicolor/Yellow african iris
アヤメ科。南アフリカ原産。2月、カラカウア通りを東(南)へ進み、ダイヤモンドヘッドが海へ接するあたりで、3枚の花弁が互い違いに重なりあうように咲くクリーム色の花に出会った。一番下の丸みを帯びた花弁の中央に3つの茶褐色の斑紋がある。



ルリマツリ(瑠璃茉莉)/Plumbago auriculata/Blue plumbago
イソマツ科。南アフリカ原産。花の色は、淡い青、青、濃い青、紫、白。ハワイでは1年を通して花が咲く。プルンバゴという名前は、鉛を意味するラテン語plumbumに由来し、鉛中毒に効果がある薬草。



Ochna thomasiana
オクナ科。ソマリア南部からタンザニア東部の原産。葉は、単葉で互生し、革質で鋸歯縁。花は黄色で大きく、円錐花序、総状花序または散形花序を形成する。花後に萼と花托が赤色に変わり、黒く熟する果実とともに長期間鑑賞される。



シュロガヤツリ(棕櫚蚊帳吊)/Cyperus alternifolius/umbrella papyrus
カヤツリグサ科。マダカスカル原産。葉は退化して無く、葉のように見える細長い剣状の苞がある。細長い花茎の先端で、苞を放射状に広げる。花茎の先端からは多数の苞が出る。苞は細長い葉状で、剣のように真っすぐに伸びる。苞は長さ10-20cm、これが輪生状(実際には短縮された螺旋状) に、ほぼ水平からやや斜め上に、上から見ると放射状に広がる。そのため、細長い茎の先端に葉を広げたヤシの樹形のような姿となる。この部分の形をシュロの葉に見立てたのが和名の由来。
夏~秋に、花序を伸ばし小穂を付けます。小穂は最初、黄緑色をしていますが、徐々に淡褐色に変色します。花序は苞の中心から、あるいはそこから伸びる細い花序枝となり、それぞれの先には少数の小穂が掌状に着く。穂が未熟な間は、緑色の金平糖をお皿に盛り付けたように見える。成熟するにつれて柄が伸びて、苞葉の間からやや垂れる。英国王立園芸協会(RHS)ガーデンメリット賞受賞。



ナンカイウスベニニガナ(南海薄紅苦菜)/Emilia fosbergii/Florida tasselflower/Pualele(プアレレ)
キク科。アフリカ~アジアの熱帯域の原産。草丈100cmに成長する一年生草本。茎は、細くて弱々しい感じ。葉は、互生し、卵状披針形で、葉縁は鋸歯状。散房状に分枝した花序の枝先に1個ずつ、2~5個の花を付ける。筒状花で、花冠は紅紫色を帯びる。風散布のための毛を持つ種子を付ける。



スギノハカズラ(杉の葉葛)/Asparagus densiflorus/Foxtail Fern
キジカクシ科クサスギカズラ属。アフリカ南部の原産。常緑多年草。葉のようなものは、茎が葉の様に変化した擬葉(葉状枝)で、明るい緑色の線形。花は、白色~淡紅色の小さな広鐘形で先端が6裂し、芳香が良い。
数多くの園芸品種が開発されており、中でもコンパクトな品種「マイヤーシー(Meyersii)」は、英国王立園芸協会(RHS)のガーデン・メリット賞を受賞。高さ50cmになる密生した仮葉は、フラワーアレンジメントで重宝されている。茎は円錐状で、やや直立して伸びる。ふんわり・もこもこした紡錘形でやや傾いた杉の木といった趣だが、これが沢山集まって小さな林や森のように見える。「スプレンゲリ(Sprengeri)」は、草丈が高い品種で、枝が四方に広がり、垂れ下がる。





オリヅルラン(折鶴蘭)/Chlorophytum comosum/spider plant
キジカクシ科。熱帯・南アフリカ原産。常緑多年生植物。草丈60cmまで成長。肉厚な塊根を持ち、長さ5~10cm。葉は、全縁の披針形で、緑色地に白~薄黄色の縦縞斑が入り、長さ20~45cm、幅6~25mm。花は長く枝分かれした花序に咲き、花序は最大75cmまで伸びる。花は、花茎に沿って1~6個の房状に咲く。それぞれの房は苞葉の基部にあり、苞葉は長さ2~8cmで、花序の先端に向かうにつれて小さくなる。咲いた花はすぐに枯れるため、花序の花数は少ない。個々の花は緑白色で、長さ4~8mmの花柄に付く。各花は6枚の花被片からなり、花被片は3本の脈があり、長さは6~9mmで、先端はわずかにフード状~舟形をしている。種子は、長さ3~8mmの蒴果の中にあり、蒴果柄は最大12mmまで伸びる。花序には花だけでなく、枝の先端に栄養繁殖体も付き、それらは土壌に触れると、不定根を発達させる。「NASA ECO Plant」に選出。シックハウス症候群の原因物質となる空気中のホルムアルデヒド、キシレン、トルエンを葉に吸着する能力が高い。


ボウチトセラン(棒千歳蘭)/Dracaena angolensis/African spear
キジカクシ科。アンゴラ、ザンビア、ジンバブエ原産。常緑小低木、地中に根茎を這わせて扇状に広がり、葉は地表から出て、高さは2mにもなる。葉は、細長い円筒形、直径は3㎝以下、平滑で緑灰色、縞模様がある。開花時には長い花茎を立ち上げ、その先に長い総状花序を出し、緑白色で桃色を帯びた、直径3㎝の筒状花を多数付ける。

ニオイセンネンボク(匂い千年木)/Dracaena fragrans/cornstalk dracaena
キジカクシ科。熱帯アフリカ原産。若い株は、開花するか損傷を受けるまでは、葉のロゼットが付いた一本の分枝しない幹を持ち、その後分枝して2本以上の新しい幹を形成。開花が続くにつれて枝分かれが増える。葉は、光沢のある緑色で、披針形、長さ20~150cm、幅2~12cm。小さな葉は直立または広がり、大きな葉は通常、重みで垂れ下がる。花は、長さ15~160cmの円錐花序に咲き、個々の花は直径2.5cmで、6裂した花冠を持つ。花冠は最初はピンク色だが、開くと白色になり、7~12mmの各裂片の中央に細い赤または紫色の線が入り、強い芳香がある。果実は直径1~2cmの橙赤色の液果で、数個の種子を含んでいる。







Dracaena reflexa/song of India
キジカクシ科。モザンビーク、マダガスカル、モーリシャス、その他インド洋の島々の原産。成長は遅く、直立性で、楕円形に育つ。披針形の葉は、単葉、らせん状に密に輪生し、長さ5~20cm、基部の幅は1.5~5cm、平行脈で縁は全縁、均一な濃緑色。花は、小さく、房状に咲き、白色で芳香がある。












アツバチトセラン(厚葉千歳蘭)/サンセベリア/Dracaena trifasciata/snake plant
キジカクシ科。西アフリカの熱帯地域(コンゴ~ナイジェリア)原産。硬い葉は、根元のロゼットから垂直に伸びる。成熟した葉は濃い緑色で、淡い灰緑色の横縞模様があり、長さ70~90cm、幅5~6cm。花は、緑がかった白色~クリーム色まで様々で、夜に香りを放つ品種もある。





Barleria repens/small bush violet
キツネノマゴ科。熱帯アフリカ~南アフリカ原産。常緑性低木状草本。高さ30~70cm。茎は地面を這うように伸び、枝が地面に触れる部分から根を伸ばす。葉は長さ4×幅2.5cmの楕円形〜卵形で対生。葉の表面は光沢がある。花序は腋生で単生する。花苞は2枚、卵形で花の下にある。花冠は橙〜濃紅色の筒状で直径3.5cm、先は5裂。雄しべは4本で、うち2本は仮雄しべで短く、長い2本の雄しべと花柱が花筒の先にわずかに出る。果実は長さ約2cmで細長く、熟すと爆裂する。ハワイでは生垣に利用。


コダチヤハズカズラ(木立矢筈葛)/Thunbergia erecta/Bush clockvine
キツネノマゴ科。熱帯アフリカ西部原産。常緑半つる性低木。葉は、菱形、鈍い鋸歯縁で対生。花は、漏斗状で直径4~8cm、5裂する外縁部は紫~淡紫色で中心は黄色、外から見た基部は白色。



サバクノバラ(砂漠の薔薇)/Adenium obesum/desert rose
キョウチクトウ科。アラビア半島~サハラ砂漠以南のアフリカ原産。樹高0.12~5mの多肉質の低木。茎は太く、基部に太く膨らんだ塊茎がある。葉は、螺旋状に配列し、枝の先端に密集し、単葉で全縁、革質で、長さ5~15cm、幅1~8cm。花は、筒状で、長さ2~5cm、直径4~6cm、花冠の先は5裂し、白〜桃地に赤い縁取りがある。





オオバナカリッサ(大花カリッサ)/Carissa macrocarpa
キョウチクトウ科。南アフリカ原産。棘のある常緑低木。葉は光沢のある濃い緑色。花は筒状で先端が星状の五弁花。芳香がある。原産地では丸い深紅色の果実を生する。ハワイでは生垣に利用。ロイヤルハワイアンのデュークスレーン側に植栽。




ニチニチソウ(日々草)/Catharanthus roseus/Madagascar periwinkle
キョウチクトウ科。マダガスカル原産。花は直径3~4cmで、花弁は5、色は白、ピンク、赤、赤紫、中心だけ色が違うものなど様々な園芸品種がある。和名は、長期間日替わりで花をつけることから。アイランドコロニーに植栽。








マダガスカルジャスミン/Stephanotis floribunda/Madagascar jasmine
キョウチクトウ科。マダガスカル原産。つる植物。多年草で、葉は、楕円形で厚く、対生。筒状の白い花を咲かせる。ジャスミン(モクセイ科)に似た強い香りは、結婚式のコサージュやブーケ、レイなどの素材として人気がある。


カシワバゴムノキ(柏葉ゴムの木)/Ficus lyrata/fiddle-leaf fig
クワ科。西アフリカ~中央アフリカ原産。高さ9~12mに成長。葉は、長さ最大45cm、幅最大30cmで、革のような質感、目立つ葉脈、波状の縁を持つ。先端が広く、中央が狭く、リラ(古代ギリシャの竪琴)やバイオリンに似ている。和名の由来は、葉がカシワの葉と似ていることから。果実は、直径2.5~3cmの緑色のイチジク形。


タビビトノキ(旅人の木)/Ravenala madagascariensis/traveller's palm
ゴクラクチョウカ科。マダガスカル島原産。ヤシのように太く直立する幹の上に、扇を開いたような葉を広げる。
葉腋(ようえき=葉と茎との間)にバード・オブ・パラダイスに似た花を咲かせる。
茎を切ると多量の水分を出し、旅人が水代わりに飲んだので、traveller's palm/旅人の木という名がついた。
ワイキキでは、ロイヤル・ハワイアン、プリンセス・カイウラニ・ホテル、ザ・レイロウ・オートグラフ・コレクション、フォート・デルッシー・パーク、ワイキキ・ゲートウェイ・パーク、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジなどに植えられている。


ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)/Strelitzia reginae/bird of paradise
ゴクラクチョウカ科。南アフリカ原産。
鳥のくちばしのような花の形とオレンジと藍青の色が極楽鳥を思わせるので、この名で呼ばれている。
オレンジ色の部分は、葉が変形した苞(ほう)で、藍青色の部分が花。
花持ちが良く、ハワイでは切り花として欠かせぬ存在。









ベニゲンペイカズラ(紅源平葛)/Clerodendrum×speciosum/Red Bleeding Heart Vine
シソ科。西・中央アフリカ原産で白い萼から赤い花を咲かせるゲンペイカズラ(Clerodendrum thomsoniae)と、赤い萼から赤い花が咲くベニバナクサギ(Clerodendrum splendens)を交配して作った園芸種の非耐寒性常緑蔓性多年草。葉は、長さ10~15cmの楕円形で、対生。枝先に長さ10~15cmの集散花序を出し、直径15mmの紅色の雄しべを突き出した花を咲かせる。白い萼の先に赤い花をつけるゲンペイカズラと似ているが、本種の萼は蕾のうちは白く、開花すると萼が淡紅色、花は濃紅色になる。はじめは雄しべ4本が長く突き出し、数日するとこれがくるりと巻き、今度は雌しべ1本が長く突き出る。結実しない。



イチョウボク(銀杏木)/Portulacaria afra/elephant bush
ディディエレア科。南アフリカ原産。小葉多肉植物。柔らかい木質の半常緑性の直立性の低木~小高木。樹高2.5~4.5m。葉の塊が小さく丸みを帯びており、コンパクトな樹形をしている。茎は、赤みがかった色で、葉は、厚みがあり、緑色で、長さ1cmの円形~倒卵形。枝に対生し、葉柄を持たず、全縁、無毛で、表面に光沢がある。花は、小さな桃色5弁の星形で、散形花序に付ける。




ハナキリン/Euphorbia milii/crown-of-thorns(荊の冠)
トウダイグサ科。マダガスカル原産。茎が多肉で棘が密生し、サボテンに似ており、花(花序を包む苞)が美しいので観賞用に栽培される。中東には古くから移入されていたとの説があり、イエス・キリストが冠せられた「茨の冠」は、この植物との伝説もある。葉は、長さ3cmほどの楕円形で若い茎の先端付近に多数付き、生長すると棘に変わる。花は、茎の先端に径1~2cmの杯状花序(トウダイグサ特有の形)となり、花を包む1対の花弁状の苞が赤、橙、黄、白に着色する。


Elaeodendron orientale/bois d'olive
ニシキギ科。アフリカ大陸の東、インド洋に浮かぶ、モーリシャス、レユニオン、ロドリゲス島からなるマスカリン諸島の原産。幼木の葉は、光沢のある細長い形状で、鮮やかな赤色の葉脈があり、縁は滑らか。一方、成木の葉は、幅広の楕円形で、縁は鋸歯状。原産地である島々では、赤みを帯びた木材を求めて乱獲が深刻化。成木は高さ20mに達する。果実は、小さなオリーブに似ており、これが現地名bois d'oliveの由来。


ソーセージノキ/Kigelia africana/sausage tree
ノウゼンカヅラ科。熱帯アフリカ原産。丸みを帯びた樹冠、太い幹、低く広がる枝を持つ。樹皮は、濃い灰色から淡褐色で鱗状。葉は、茎に互生し、数対の小葉に分かれ、通常は先端に1枚の小葉がある。各葉は最大50cmの長さになり、通常3~6対の対生小葉を持つ。小葉は楕円形から細長く尖った形で、長さ7~20cm、幅4~12cm、縁は滑らか。花は、長くしなやかな茎(長さ2~6m)の枝から垂れ下がり、円錐花序に咲き、釣鐘型でカエンボクに似るが、暗色で蝋質。色はオレンジ色~栗色~紫がかった緑色で、直径10cm。両性花で、左右対称性は片面のみ(左右相称)で、花弁は5枚ずつ一組。夜間に花は芳香を発し、現地ではコウモリやガ(蛾)を呼び寄せて受精活動を行い、翌朝に落花する。果実は、丈夫で繊維質が多く、裂開しない灰褐色の木質の液果で、長さは30~100cm、直径は最大18cm。重さは5~10kgで、長いロープ状の果柄にぶら下がっている。繊維質で、多数の種子を含んでいる。種子は、長さ1.25cm、倒卵形。果肉は人間にとって有毒で、強い下剤作用があるため、乾燥、焙煎、発酵させて消費される。







カエンボク(火焔木)/Spathodea campanulata/African tulip tree
ノウゼンカヅラ科。西アフリカ原産の常緑高木で、樹高は12~25m。葉は、羽状複葉をなし、若葉のころは象牙色、成長すると光沢のある緑となる。花は、頂生の散房花序状の総状花序に咲き、大きく鮮やかな赤橙色で、花弁は約5枚、長さは8~15cm。やや上向き加減に咲き、花の内部に雨や露が溜まるので、鳥などが引き寄せられ、花粉を媒介する。
ジャカランダ、ホウオウボクとあわせて、世界三大花木と称される。
国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会では、ハワイなど多数の固有種からなる植物相を有する生態系への侵入を懸念し、本種を世界の侵略的外来種ワースト100のNo.88に選定。
https://www.iucngisd.org/gisd/100_worst.php









ムラサキクンシラン(紫君子蘭)/Agapanthus africanus/African lily
ヒガンバナ科。南アフリカ原産。常緑、多年草、高さ0.4~0.6(~1)m。葉は、密に付き、長さ10~35㎝×幅1~2㎝、ひも形、基部は狭くなり、草質。花茎は高さ45~60㎝。花序は頂生、散形花序、花が20~30個付く。花は、漏斗形、明るい青色~紫色~白色、直径2.5~5㎝、花冠は5深裂。果実は3室のある蒴果、秋に熟し、種子には翼がある。

コダカラソウ(子宝草)/Kalanchoe laetivirens
ベンケイソウ科。マダガスカル南西部の原産。常緑性の多年草で多肉植物の有毒種。 多肉質の葉は、厚みがあり、広楕円形~長楕円形で、葉の縁に不定芽と呼ばれる子株を多数作るため、子宝草と呼ばれる。不定芽は、落下すると発芽し、繁殖する。高さ20cmの花茎を上に伸ばし、散房花序を出し、ピンク~桃紫色の釣鐘形の小花を多数付ける。 花冠は先端が4裂する合弁花で、萼筒も同じく4裂する。


ミナミアフリカマキ(南アフリカ)/Podocarpus latifolius/real yellowwood
マキ科。南アフリカ原産。南アフリカの国樹。高さ30mに達する大型の常緑樹。成長は比較的遅いものの、非常に良質な木材を産出する。葉は、帯状で、成木では長さ25~40mm、幼木では最大100mm、幅6~12mm、先端は鈍く尖っている。新芽の鮮やかな色と、成木の濃い葉とのコントラストが際立つ。雌雄異株のこの樹木の球果は液果状で、8~14mmのピンク紫色の仮種皮の上に、長さ7~11mmの種子が1個付く。仮種皮は食用で甘みがある。雄花(花粉をつける部分)は長さ10~30mm。


ナツザキソシンカ(夏咲き蘇芯花)/Bauhinia monandra/pink bauhinia
マメ科。マダガスカル原産。高木、高さ2~8m。若枝は薄く、毛がある。葉は、卵状円形、長さと幅が20㎝以下で、基部は心形~切形、先は葉の長さの1/3まで切れ込みが入る。頂生に総状花序を出し、少数の花を咲かせる。花は、長さ約4~5㎝の淡紅色の花弁をつけ、上の1個だけに赤い斑が入る。果実は、莢で長さ16~24㎝×幅2~2.5㎝。



ホウオウボク(鳳凰木)/Delonix regia/Royal Poinciana/Ohai 'ula
マメ科。マダガスカル原産で、ハワイには1855年に移入。
枝は横に広がり、傘型の樹冠を作る。
ホノルルでは6月下旬、鮮やかな橙赤色や黄色の5枚の花びらと
雄しべと雌しべが突出した花で覆われ、とても目立つ。
ハワイで最も愛されている花木のひとつ。








Blighia sapida/Ackee
ムクロジ科。西アフリカ原産。ジャマイカの国果。高さ約10mに成長する常緑樹。幹は短く、樹冠は密生。葉は、偶数羽状複葉で、長さ15~30cm、楕円形~長楕円形の革質の小葉が6~10枚。小葉は、それぞれ長さ8~12cm、幅5~8cm。花序は、長さは最大20cmで、暖かい時期に単性花を咲かせる。各花は5枚の緑白色の花弁を持ち、芳香がある。果実は、洋ナシ形で、3裂する。熟すと緑色~鮮やかな赤色~黄橙色に変わり、割れて3つの大きくて光沢のある黒い種子が現れる。それぞれの種子は、柔らかく、クリーミー、スポンジ状の白~黄色の果肉に部分的に包まれて、仮種皮はナッツのような風味とスクランブルエッグのような食感。果実の重さは100~200g。



Noronhia emarginata(ノロンヒア・エマルギナタ)/Madagascar olive
モクセイ科。マダガスカル原産。樹高3~15m。樹皮は滑らかで、太い円柱状の枝を持ち、先端の小枝は扁平。葉は、対生で、楕円形~倒卵形、長さ最大16cm、幅最大10cm、縁は全縁で、先端は凹形(切れ込み)。花は、小さく、淡い白黄色で芳香があり、花冠は4裂。果実は、直径2~3cmの球形~倒円錐形の核果で、先端は尖り、鮮やかな黄色で、熟すと濃い紫色になり、乾燥すると硬くなり、濃い褐色でざらつき、長さ10~12mmの洋梨形の濃い赤褐色の種子が1つ入っている。




Oncoba spinosa/fried egg tree
ヤナギ科。アフリカ東岸~南アフリカ原産。樹高5m以下の落葉樹。葉は、長さ5~6cmの卵形で、縁は鋸歯で、先端部は尖る。花は、直径5~8cmで、7~13枚の白い花弁を持ち、雄しべが黄色く、目玉焼きのように見える。果実は、直径80mm、黄緑色の球形で、先端部に花柱が残る。


