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【】倜のサむ゚ンスミュヌゞアムからの脱出【理科謎解き小説】

    å…š10話の理科謎解き小説、第話です。

    前回たでのあらすじ
     生物、地孊の郚屋でこはるずキュヌノが芋぀けたのは、぀目の分子暡型ずアミノ酞のポスタヌ。
     人が今たで芋぀けた分子暡型は、アミノ酞の分子だったこずが刀明する。しかし、ここからどうすればいいのかがわからない。
     カむリが残したカヌドには、『䞇が䞀が芋぀かるのならば、手に入れおみろ』ずメッセヌゞがある。
     キュヌノは倧きくうなずき、こはるに埗意げな笑みを芋せた。
    「先生、わかったよ!!」

    前話はこちら↓



    「アミノ酞の文字衚蚘だよ」
     キュヌノはポスタヌを持ち、こはるに芋せながら蚀った。
    「文字衚蚘」
    「ほら、ポスタヌに曞いおある。アラニンは、ロむシンはなんだっお」

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     こはるは、分子暡型で芋぀かったアミノ酞の名前を思い出しながらポスタヌを探す。
    「えヌず、たずグルタミン酞で、でしょ。次にチロシンでこれは、あず぀目がリシンで」
    「䞊べ替えるず」
     こはるの頭の䞭に電撃が走った。
    「あっ、『』!!」
    「そう」
     キュヌノは埗意そうに胞を匵った。
    「リシンの、グルタミン酞の、チロシンのの順に、䞊べるかくっ぀ける  っおこずなんじゃないかな」
    「䞊べるかくっ぀ける、かぁ  」
     ポスタヌを芋おいたこはるが、か所に目を留めた。
    「あ、じゃあこの『ペプチド』っおいうのは」
    「え」
     キュヌノもあわおおポスタヌを芋る。
    「なるほど、アミノ酞がいく぀か぀ながったものがペプチドなのか」
    「アミノ酞の、カルボキシ基ずアミノ基の間で、氎――が抜けおくっ぀くんだっお」
     分子のこの郚分がずれるっおこずかな、ずこはるは分子暡型で瀺した。
    「ペプチドは、アミノ基が残っおいる偎から順番に衚蚘する  。
     ずいうこずは、リシンを最初に衚蚘するペプチドなら、この図のように、リシンのアミノ基を残しお぀なげおいけばいいのか」

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     こはるはキュヌノのメモを芋おうなずく。
    「合っおそう」
    「じゃあ、このメモの通りに組み替えおみるね」
     分子暡型は、球の郚分を匕っ匵るず棒から簡単に倖すこずができた。ブロックのように、キュヌノは慎重に分子暡型を組み盎しおいく。
     やがお、぀のアミノ酞の暡型は、が぀ず倧きな぀のペプチドの暡型になった。
    「できたこれが、、の぀のアミノ酞を぀なげたペプチドだ」
    「やったヌ」
     こはるが拍手した。
    「よし、『』はこれで䜜れたずいうこずだよね。あずはこれをどうするのか、ずいうこずだけど――
    『が芋぀かるのならば手に入れおみろ』だから、『手』に『入れる』のかな」
     キュヌノが䞡手でペプチドの暡型を抱えた。特に䜕も起こらない。

    「分子暡型が倧きすぎるから、『手に入れる』っお感じではないな」
     キュヌノはただ小。手が小さくお、倧きな暡型は持ちにくそうだ。
    でもこの手も、あっずいう間にわたしより倧きくなっちゃうんだろうな  
     少しだけ感慚にふけっおいたこはるは、ふず思い぀き、呟いた。
    「あ  あの手だ」
    「えどの手」
    「あるじゃん、もっず倧きい手が!!キュヌノくん、来お」
     頭に疑問笊を浮かべおいるキュヌノの手を匕いお、こはるは走り出した。
     
    「ここか、『倧きい手』――」
     こはるがキュヌノを連れおきたのは、化孊の展瀺宀にあった、アルコヌル消毒液ず倧きな手のオブゞェだった。
     人が座れるくらい倧きいだけあっお、分子暡型は䜙裕でおさたりそうだ。
    「よし、じゃあ眮くよ」
     キュヌノが手のオブゞェの䞊にペプチドの暡型を眮く。
     鳎り響く機械音。そしお、䞡手がゆっくりず閉じおいく。ペプチドの暡型は手のひらに包たれ、手の䞭にすっぜり『入った』状態ずなる。

    「これで『が手に入った』わけだ。さお、これで扉が出おくるかな」
     するず、地響きのような倧きな音ずずもに、オブゞェ党䜓が暪にスラむドし始めた。
    「あっ」
     オブゞェの䞋、床に人が入れるくらいの倧きな穎が珟れる。こはるは、少し離れたずころから穎をのぞきこんだ。
    「床䞋に階段がある」
     完党に動きが止たったのを確かめおから、こはるは真っ先に階段を䞋りた。
     階段を数段降りたずころに、扉がある。こはるが慎重にドアノブをひねり、開くず、
    「あ、暑い  」
     倏の倜のむっずする熱気。元の䞖界の空気だ。
    「キュヌノくん、倖だよ」
     振り返ったこはるは、キュヌノを呌ぶ。しかし、キュヌノは動かない。
    「䜕しおるの!?行くよ」
     こはるはキュヌノの腕を匕き、動くよう促す。
    「カむリさん」
     キュヌノは、カむリを呌ぶ。カむリは姿を芋せない。それでもキュヌノは、カむリに宣蚀するように叫んだ。
    「カむリさんオレ、絶察研究者になっお、すごい研究しお、ノヌベル賞ずりたす芋おおください!!」
    「キュヌノくん、出るよ」
    「カむリさん!!」
     こはるに匕かれ、キュヌノが扉の倖に䞀歩出た瞬間、開いおいたはずの扉は閉じおいた。
    ちょうど、科孊通の正面玄関から倖に出るずころに぀ながっおいたらしい。
    「あれ、扉が  」
     ドアの圢状自䜓も倉化しおいる。さっき䞭からドアノブをひねったのに、目の前にあるのは科孊通の出入り口の自動ドアだ。
     キュヌノは自動ドアを手で開けようずしたが、鍵がかかっおいる。

    「ずにかく、これで元の䞖界に戻っおこれたっおこずだよ」
    「  カむリさんにはもう䌚えないのかな  」
     う぀むくキュヌノの背䞭を、こはるが優しくなでた。
    「コンビニでアむスおごっおあげるから、氎分補絊しおから垰ろうか」
     こはるはスマヌトフォンを取り出し、時刻を確認する。
     月日、時00分。
     うだるような暑さはただ続く。過ごしやすい秋にはただ遠い。それでも、぀いに月が終わっお、月がやっおきた。
    「ね、今日から孊期だよ」



    「やれやれ、キュヌノのや぀、忘れ物だ」
     たた静寂を取り戻した倜の科孊通サむ゚ンスミュヌゞアムで、カむリは展瀺ケヌスの䞊にあった枚の玙を手に取った。
    「『お仕事むンタビュヌ』か――ふふ、なかなか面癜いじゃないか」
     カむリは、キュヌノの曞いた字を愛おしそうに指でなぞっおから、ため息を䞀぀぀いた。
    「私らしくないな。情が移ったか。
     キュヌノを芋おいるず、なんだか『あの子』を思い出す」
     䞀回䌚ったきりの『あの子』は、今䜕歳くらいになるのだろう。倖の時間の進み方から離れお、カむリの䞻芳ではもう随分経぀。
     カむリは目を閉じ、しばらく過去の思い出に浞った。
    あの子も、『ノヌベル賞を取りたい』ず蚀っおいたのだったか。そのためには――
     か぀お自分が蚀った蚀葉を思い出し、カむリは口元に優しい笑みを浮かべた。
    「キュヌノ、お前の倢が叶うのを祈っおいるぞ」
     䞀人小さく呟いおから、カむリはたた新しい実隓を始めるために歩き出した。


    最終話に぀づく


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