UnityからGodotへの移植で分かった、遊び心地を再現する3つの調整
スポークでは、子ども向けアプリ「だんごむしコロコロ」をUnityからGodotへ移植しています。今回は担当プログラマーの開発メモから、Claude Codeを活用して「同じように遊べる」状態に近づけた、3つの調整を紹介します。
まずは、遊びの中心部分を再現する
今回の目的は移植可能性の調査です。「見た目」「基本操作」「マップの仕掛け」を優先し、オンライン対戦はCPU相手のローカル対戦に変更。ARやアプリ内課金などは、今後の課題として残しました。
プログラマー1人が、他の業務と並行しながら1日約2時間、約10日間で、メニューと全6マップの移植をほぼ終えました。一部の仕様変更や未実装の機能を含むプロトタイプで、正式公開までの全工程ではありません。

1.カメラは、元の画面を目標に調整
移植直後は、カメラの距離・角度・画角が揃わず、同じマップでもUnity版とはかなり違って見えました。
そこでUnity版のキャプチャを目標に、Godot側の設定を少しずつ変えて自動撮影を繰り返しました。全マップの移植後にこの調整をまとめて行い、ほぼ同じ構図に近づけています。AIはコードの作成だけでなく、こうした試行の繰り返しにも活用しました。
2.見た目ができても、仕掛けの実装漏れは残る
今回の自動変換では、メッシュやマテリアル、ライト、当たり判定が再現できても、スクリプトの移植漏れが残りました。
例えば「ひみつのにわ」のタイルの仕掛けには、次の動作が必要です。
隠れている間は、だんごむしに触れない。
タイルを動かして見つけると、だんごむしが動き出す。
出てきただんごむしは、ドラッグで動かせる。
今回は、足りない動作を具体的に伝えて修正しました。形が表示されるだけでは、元の遊びにはなりません。
今後は、Unityのスクリプトと移植先のGDScriptの対応表を作ることで、実装漏れを洗い出しやすくできそうです。これは今回の実施内容ではなく、次に向けた改善案です。
3.川の色は、数値より画面の印象を合わせる
「みんなでコロコロ」では、光源の向きの誤りや補正の二重適用で、マップの色味が合いませんでした。半透明表現の再現にも苦労し、川は当初コンクリートのように見えていました。
Unity版のキャプチャから色を拾っても、水らしくなりません。そこで、拾った色とは数値の離れた青に調整し、画面上の印象を近づけました。


同じ設定値を使っても、同じ見た目になるとは限りません。実際の画面を見ながら調整する必要性が表れた例でした。
遊びを再現できた手応えと、残る課題
遊びの中心部分は再現できましたが、ARやアプリ内課金などは追加の実装・検証が必要です。今回の要件にそのまま使えるSDKやプラグインが揃わず、独自実装を検討する部分もあります。AIによる負担軽減を見込んでいますが、工数や動作はこれから確かめます。
検証する範囲を決め、元の画面と遊びの流れを目標にする。AIで試行を重ねながら、実際に触って確かめる。今回の経験を、今後の受託開発・自社開発にも生かしていきます。
Unity製アプリの移植は、実現可能性の調査からGodotやWebへの移植開発まで、ご相談いただけます。
移植の背景やGodotを選んだ理由は、第1弾で紹介しています。
UnityからGodotへ移植。「だんごむしコロコロ」を長く届けるために
「だんごむしコロコロ」の遊びの内容はこちら。
※現在配信中のアプリはUnity版です。
