UnityからGodotへ移植。「だんごむしコロコロ」を長く届けるために
2014年のリリースから12年。今も多くの子どもたちが遊んでいる「だんごむしコロコロ」を、UnityからGodotへ移植しています。
UnityやGodotは、アプリの画面や動きを作るための開発ソフトウェアです。遊び方や見た目をそのままに、開発の土台を置き換えることで、これからもメンテナンスと運用を続けられる環境を整えています。
なぜ今、移植するのか
背景にあるのは、近年のUnityのライセンス体系や利用条件の変更です。受託開発では発注企業の財務規模や用途が必要なライセンスに関わり、費用や運用の見通しにも影響します。Unity公式利用規約
スポークではUnity Proライセンスを毎年更新し、維持してきました。そのうえで、今後の受託開発・自社開発ではUnityを採用しない方針とし、別の開発環境への移行を進めています。
まず取り組んだのが、自社アプリの中でダウンロード数・アクティブユーザー数ともに最も多い「だんごむしコロコロ」です。代表作を長く届け続けるために、移植の実現可能性を確かめ、経験を蓄積しています。

Godotを選んだ理由
大きな理由は、ライセンスの分かりやすさです。GodotはMITライセンスで商用利用が認められ、著作権・ライセンス表示などの条件を守れば、エンジン自体の利用料やロイヤリティは不要です。Godot公式ライセンス案内
Godotは、開発者コミュニティと、開発を支える非営利団体「Godot Foundation」によって改良が続けられています。企業との連携や日本での展開も進んでおり、スポークとしても、これからの進化を楽しみにしています。Godotの開発を支える仕組みと日本展開について(4Gamer)
海外では「Slay the Spire 2」も制作途中でUnityからGodotへ移行しました。開発環境を見直す動きは、ほかの企業にも広がっています。移行の背景を紹介した日本語記事(AUTOMATON)
約10日間で、「これまでと同じように遊べた」
移植は社内のプログラマー1人が担当。AIを活用し、他の業務と並行しながら1日約2時間、約10日間で遊びの中心部分が動くプロトタイプになりました。
移植では、見た目や基本操作、ステージ内の仕掛けの再現を優先しました。AIも活用しながら、画面の構図や色味、触ったときの動きを調整し、これまでの遊び心地に近づけています。


私が実際に触って確認した範囲では、今回再現した基本的な遊びについて、見た目も動作も操作感も、Unity版との違いを判別できませんでした。

ただし、アプリ内課金やARの実装など、正式公開に向けた作業は残っています。約10日間は移植の全工程ではありません。個別機能もAIで実装の負担を抑えられると見込み、引き続き検証していきます。
お客様のアプリを、これからも
実際に、スポークのお客様からもUnityの利用をやめたいという相談が寄せられています。今後はGodotへの移植や、Webブラウザで使える形への作り替えを検討するニーズが増えると考えています。
長く使われた教材や、親しまれているキャラクター。その価値を引き継ぎながら、今後の運用に合う方法を考えたいと思います。
「自社のアプリは移植できるのか」という調査から、GodotやWebへの移植開発まで。まだ移植を決めていない段階から、ご相談いただけます。
実際の移植で行った調整や開発の工夫は、第2弾で紹介しています。
UnityからGodotへの移植で分かった、遊び心地を再現する3つの調整
「だんごむしコロコロ」の遊びの内容はこちらで紹介しています。
※現在配信中のアプリはUnity版です。
