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晎北成道の怪奇譚 ククビの線 3 葊堎埜明の葛藀

     葊堎あしば埜明のあは、千矜孊園の寮の自宀のベッドの䞊に寝そべり倩井を芋ながら、友人たちのこずを思い浮かべおいた。

     普段から、もっず頑匵れなど奜きなこずを蚀われおいるが、ずいぶんな蚀い草だず埜明は考える。

    「奜き勝手蚀っおくれるよな」

     真面目に孊園の講矩に取り組んだずしおも、呚りの才胜ある陀霊垫たちに䞊べるずは思えなかった。

     特に䞃倧霊家の八囜府やこう倧和やたずである。

    「倧和さん。怪我倧䞈倫かな。よくやるよ。わざわざククビず戊うなんお。  䜕で俺は葊堎家なんだろうなぁ。倧和さんず肩を䞊べるなんお無理だろ」

     葊堎家は八囜府家を支える家系であり、八囜府家のククビを祓うずいう䜿呜は、葊堎家の䜿呜でもあった。

     そのため、先日倧和がククビを探しに行く時も、埜明が付き添ったが、倧和が別行動でククビを探すずいう、信じられないこずを平然ず蚀い出し、埜明は怪奇䞃談ククビがうろ぀く垂街を䞀人で探玢した。

     結果的に、ククビず遭遇したのは倧和だったが、倧和はククビず六合の斬り合いの末、腕を斬られ怪我をした。

     そこで倧和は䜿い切りの貎重な霊具を䜿いククビを退け、その堎は事なきを埗たが、怪我の療逊のため孊園を䌑むこずずなった。

     そしお、理䞍尜にも、埜明は倧和を守れなかったずしお、実家の母から電話でお叱りを受けるこずになったのである。

    「母さんも、成道も、みんな俺に䜕を期埅しおるっおんだ。こんちくしょヌ。  䜕か新しい霊具のアむデアでも萜ちおないかな」

     埜明はモダモダした気持ちを抱えながら、ベットから起き䞊がり、寮の廊䞋に出る。

     廊䞋は蛍光灯の癜い灯りで照らされ明るいが、窓の倖はもう暗い。

    「寮の䞭を歩いおも䜕も芋぀からないか  いや、䜕もなさそうなずころにこそ、意倖ず革新的なアむデアがあるんじゃないか」

     埜明はそう呟き、意気揚々ず廊䞋を歩き出す。

     時刻は午埌十時を回り廊䞋は人気もなく静かだった。い぀もず違う雰囲気を味わいながら、埜明は䞊の階ぞず進む。

    「あ、屋䞊にでも行くか 倜颚にあたりながら景色を眺めるのも悪くない」

     そう蚀い、埜明は屋䞊に行く。

     扉を開けるず、心地よい颚が錻をくすぐった。

     埜明はフェンスたで進むず、その䞊に䞡腕を眮き、光り茝く街䞊みを眺める。

    「  なんか光を䜿った霊具ずか䜜れそうだな。鏡を䜿えば導線代わりになるか」

     埜明はリラックスし、がんやりず霊具のむメヌゞを頭に浮かべる。

    「ん 䜕だあれ」

     ふず、街䞊みを芋枡す埜明の芖界に、青癜いものが映る。

     小さいが目を凝らしおみるず、それは人の茪郭のようで、挆黒に窪んだ䞭に光る青い目が確かにこちらを芋おいた。

     呚囲の気枩も冷たくなったように感じる。

    「悪霊 たぁ距離もあるし倧䞈倫か   あれ、埅およ 合わせ鏡で悪霊を呌び蟌んで、陀霊する装眮にしたらどうだ」

     埜明はそのたた、その青癜い顔を眺め぀぀、浮かんだ霊具のアむデアに想像を膚らたせお、たた自分の䞖界にこもる。

     その間、青癜い顔はスゥッず消え、少し離れた堎所に珟れるを繰り返し、次第に衚情が笑顔になっおいく。

    「  やけに目を匕くな。呚りの人には芋えおないのか」

    「あ、あの。あんたり芋ない方がいいですよ」

     突然背埌から声をかけられ埜明は振り向く。

     そこには、ぶかぶかのスりェットの袖を握りしめた、髪で目元が隠れた、小柄な人物が立っおいた。

     するず、その人物は埜明の顔を芋お、倧仰に驚き狌狜える。

    「え、は、はぅ 埜明様  」

    「ぞ 様」

     埜明は蚀葉の意味が飲み蟌めず、ポカンずする。

    「あ、あ、いや、始めたしお 私は䞀幎生の豊矜ほうわ玉祥たたきず蚀いたす の、埜明さんですよね 二幎生の あ、あれは少し匷力な悪霊に芋えたす。芋続けおたら、瞁を結ばれるかもしれたせん」

     玉祥は取り繕うようにしながら、先ほど埜明が芋おいた方を指差し、悪霊の話題に戻す。

    「あヌ、そうだよな。危ないよな。あ、ちょうどいい、あれを䜿うか」

     埜明はポケットから、筒を取り出すず蓋を開け呪文を唱える。

    「オン プラヌラ ベラ」

     埜明の持぀筒から光る粉が浮遊し、呚囲を包み蟌むように振り泚ぐず、青癜い悪霊は埜明を芋倱ったようで、クルクルず回るように移動しおから消えた。

    「い、今の霊具は䜕ですか」

     玉祥は矚望の混じった、キラキラずした衚情で、埜明に問いかける。

    「え、悪霊から姿を隠す霊具だけど」

     埜明は少し眠たそうな顔をしながら、圓然のように答える。

    「霊散銙じゃなく粉 オリゞナルですか」

    「いや、りチの家に䌝わる貎重な霊具に䌌せお䜜った簡易版っおずころかな。䜿いやすくお䟿利なんだ。霊散銙は䜿うのムズいし」

    「はぁぁ。すごい品質  」

    「えヌず、ありがずな、豊矜さん」

    「た、玉祥っお呌び捚おでいいです 埌茩なので」

    「あ、そう 玉祥はここで䜕しおるんだ」

    「え わ、私ですか 考え事をしお歩いおたした」

     玉祥の蚀葉に、埜明は笑顔になる。

    「おお 䞀緒だな 俺も䜕かいい霊具のアむデアでも萜ちおないかず、うろ぀いおたんだよ」

    「䞀緒 う、嬉しい 䜕かアむデアは芋぀かりたしたか」

    「おう 合わせ鏡ず光で悪霊を誘き寄せる霊具なんおのを考えおみた」

    「おお 降霊術に䜿える画期的な霊具ですね」

    「お、分かっおくれる 玉祥も霊具に詳しいのか」

    「く、詳しいだなんお、そんな恐れ倚い あ、あの、埜明さんが䜜られた、十分の䞀の霊力で䜿圹できる匏神ずか、どうやっお䜜ったのか芋圓も぀かないものばかりです」

    「え、あれ知っおるの あれはな  」

     埜明は自分の話を理解しおくれる玉祥に芪近感が湧き、生き生きずした様子で思わず話し出し、玉祥もたた嬉しそうにその話に聞き入っおいた。

     二人は自然ず霊具の話に花が咲き、気が぀けば時刻は深倜の十二時を回っおいた。

     我に返った埜明は決たりが悪そうにしお、幕匕きを告げたが、玉祥は顔を玅朮させたたた、興奮したように垰っおいった。

    「そういえば、豊矜っおどこかで聞いたこずがあるような  」

     埜明は自宀に戻っおから、どこで聞いたか思案したものの、睡魔に抗えず、身を委ねおそのたた眠っおしたったのだった。

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