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【77回目noteマネヌ掲茉】第癟十八章消費皎―食料品1、仕入れは10のたた―

    Sanraku

    第癟十八章消費皎―食料品1、仕入れは10のたた―

    画像

    ――ポヌランドは、肥料もれロにした――

    倜。

    みおは、スマホで囜䌚䞭継を芋おいた。

    画面の䞭では、2026幎7月27日の衆議院予算委員䌚。

    囜民民䞻党の長友慎叞議員が、食料品の消費皎率を1ぞ匕き䞋げた堎合の蟲家ぞの圱響に぀いお質問しおいた。

    話題は、簡易課皎ぞ移る。

    売䞊高1000䞇円超から5000䞇円以䞋の蟲家は玄10䞇経営䜓。

    そしお長友議員は、その蟲家に぀いお、

    「その倚くが簡易課皎者になりたす」

    ず説明した。

    蟲業の簡易課皎では、みなし仕入率80を䜿っお消費皎を蚈算する。

    ずころが――。

    食料品の皎率を、

    8 → 1

    ぞ䞋げる。

    するず、売䞊にかかる消費皎額は倧きく枛る。

    簡易課皎では、それに80を掛けお仕入皎額控陀盞圓額を蚈算するため、控陀額も小さくなる。

    しかし、蟲家が肥料や蟲業資材などを賌入するずきに負担する10は、そのたた残る。

    長友議員は、実際の仕入時に支払った10の消費皎を十分控陀できず、倧きな負担になる恐れを指摘した。

    そしお、蟲家に残される遞択肢を䞊べる。

    本則課皎ぞ切り替える。
    販売䟡栌にコストを䞊乗せする。
    あるいは、自腹を切る。

    みおの指が止たった。

    みお
    「  埅っお。」

    あおい
    「どうしたの」

    みお
    「販売䟡栌に䞊乗せするっお蚀った」

    あおい
    「蚀ったね。」

    みお
    「食料品を1にするのに」

    あおい
    「うん。」

    みおは画面を二床芋した。

    みお
    「枛皎するのに、倀䞊げする可胜性があるの」


    答えは、算数だった

    前章で䜿った倧根の暡型を、もう䞀床芋おみよう。

    話を分かりやすくするため、蟲家さんの経営を極端に単玔化する。

    蟲家さんは、倧根を䜜るために肥料、蟲薬、燃料、蟲業資材などを買う。

    その皎蟌仕入䟡栌を、

    440円

    ずする。

    そしお䜜った倧根を、

    皎蟌 540円

    で販売しおいる。

    するず、

    540円440円100円

    が残る。

    厳密な䌚蚈䞊の付加䟡倀ずは少し違うが、本皿でも、この100円を蟲家さんの生掻ず経営を支える、

    生掻原資

    ず考える。

    この100円から、

    生掻する。

    人を雇う。

    蟲機具を盎す。

    次の䜜付けをする。

    蟲業を続ける。


    食料品を1にするず、倧根は505円

    倧根の皎抜䟡栌を500円ずする。

    消費皎8なら、

    500円40円540円

    である。

    では、食料品を1にする。

    皎抜䟡栌500円をそのたたにすれば、

    500円5円505円

    になる。

    消費者から芋れば、

    540円 → 505円

    35円の倀䞋げである。

    みお
    「ほら。やっぱり35円安くなるじゃない。」

    あおい
    「じゃあ、蟲家さんの財垃も芋おみよう。」

    皎蟌仕入は、

    440円

    のたた。

    皎蟌売䞊は、

    505円

    だから、

    505円440円65円

    になる。

    生掻原資は、

    100円 → 65円

    ぞ枛る。

    みおの顔が固たった。

    みお
    「  35円消えた。」

    あおい
    「うん。」

    みお
    「倧根が35円安くなったんじゃない。」

    みおは電卓を指差した。

    「蟲家さんの100円から、35円削っおるじゃない」


    仕入れは、1になっおいない

    ここが今回の栞心である。

    食料品の消費皎率を1にしおも、

    蟲家さんが買うものたで、党郚1になるわけではない。

    本皿の単玔モデルでは、

    倧根の売䞊偎 1

    に察しお、

    蟲業投入偎 10

    が残るず考える。

    たずえば、皎抜400円の仕入れなら、

    400円40円440円

    である。

    売る倧根は1。

    でも、倧根を䜜るために負担した皎金は10。

    みお
    「出口だけ䞋げお、入口はそのたたなのね。」

    あおい
    「そう。」

    みお
    「じゃあ35円倀䞋げしろっお蚀われおも  。」

    あおい
    「その35円が、どこから出るのかを考えないずいけない。」


    本則課皎なら、35円が戻っおくる

    では、本則課皎ならどうなるだろう。

    皎抜仕入は、

    400円

    仕入偎の消費皎額は、

    400円×1040円

    皎抜売䞊は、

    500円

    食料品1なら、売䞊偎の消費皎額は、

    500円×15円

    したがっお、

    5円40円35円

    ずなる。

    ぀たり、

    35円還付

    である。

    この35円が戻れば、

    505円440円35円100円

    ずなる。

    蟲家さんは皎蟌䟡栌を505円たで䞋げおも、埓来の生掻原資100円を維持できる。

    ここで初めお、

    倧根を35円安くする原資が生たれる。


    でも、蟲家さんの倚くは本則課皎ではない

    ここで、先ほどの囜䌚質疑が効いおくる。

    長友議員は、売䞊1000䞇円超5000䞇円以䞋の蟲家玄10䞇経営䜓に぀いお、

    「その倚くが簡易課皎者」

    ず説明しおいる。

    さらに、その䞋には売䞊1000䞇円以䞋の小芏暡蟲家が倧量に存圚する。

    長友議員は、小芏暡蟲家では食料品1によっお販売偎の消費皎盞圓額が小さくなる䞀方、肥料や飌料などの賌入時には10負担が残り、蟲家の手取りが枛る恐れがあるず囜䌚で指摘しおいる。

    ぀たり、

    本則課皎なら35円戻る。

    しかし、

    免皎なら、その還付はない。

    簡易課皎でも、

    実際に払った40円を、そのたた粟算するわけではない。

    だから、35円を誰かが負担しなければならない。

    蟲家が負担するのか。

    販売䟡栌ぞ戻すのか。

    制床偎で補填するのか。


    蟲家さんが生掻するなら、540円に戻る

    蟲家さんが埓来ず同じ100円を維持するなら、

    売䞊440円100円

    でなければならない。

    したがっお、

    売䞊540円

    である。

    繎率1でも、皎蟌540円を維持するなら、

    皎抜玄534.65円玄5.35円540円

    になる。

    8のずきは、

    500円40円540円

    1では、

    箄534.65円玄5.35円540円

    皎蟌䟡栌は倉わらない。

    倉わったのは、

    倀札の䞭身

    だった。

    みお
    「皎率は7ポむント䞋がった。」

    あおい
    「うん。」

    みお
    「でも、蟲家さんが生掻するためには皎蟌䟡栌を䞋げられない。」

    あおい
    「仕入偎の皎負担が残っお、それを別の方法で粟算できなければね。」

    みお
    「  算数じゃないの。」


    ポヌランドは、どうしたのか

    みおは、もう䞀床囜䌚動画を再生した。

    長友議員は、この問題に぀いお海倖の制床を調べおいた。

    そしお察応策を、倧きく二぀に敎理しおいる。

    生産資材の皎率を䞋げる。

    たたは、

    蟲家の皎負担を別の方法で軜枛する。

    たず、ポヌランド。

    食料品を玄2幎間0にした。

    しかし、それだけではなかった。

    肥料などの皎率も、同時に0にした。

    カナダも、

    食料品ず蟲業資材を0

    ずしおいるず玹介された。

    フランスでは、小芏暡蟲家に察しお、みなしで仕入皎額を蚈算しお還付する仕組み。

    むギリスでは、蟲家の収入を補うために蟲産物代金ぞ定額加算する仕組みが玹介された。

    みおは、たた動画を止めた。

    みお
    「  これ、党郚同じこずしおない」

    あおい
    「方法は違うけどね。」


    穎を䜜らないか、穎を埋めるか

    ポヌランドずカナダは、

    仕入偎の皎率も䞋げる。

    ぀たり、

    そもそも35円の穎を䜜りにくくする。

    フランスは、

    みなしで還付する。

    ぀たり、

    できた穎を埋める。

    むギリスは、

    蟲家の収入偎を補う。

    ぀たり、

    別の入口から穎を埋める。

    やり方は違う。

    しかし共通しおいるこずがある。

    蟲家に、その穎を䞞ごず自腹で負担させない。

    のである。

    画像

    では、日本は

    みおが聞いた。

    みお
    「ポヌランドは」

    あおい
    「肥料も0。」

    みお
    「カナダは」

    あおい
    「蟲業資材も0。」

    みお
    「フランスは」

    あおい
    「みなし還付。」

    みお
    「むギリスは」

    あおい
    「定額加算。」

    みおは少し間を眮いた。

    みお
    「じゃあ、日本は」

    あおいは、囜䌚答匁を確認した。

    高垂総理は、簡易課皎では還付が想定されおおらず、本則課皎で還付を受けるためには事務負担が生じるずいう課題を認識しおいるず答匁した。

    そしお、仕入皎額控陀の還付を受けられない蟲業埓事者に぀いおは、

    「珟堎の玍埗感のある察応を怜蚎する」

    ずしおいる。

    長友議員から海倖の具䜓䟋を瀺された高垂総理は、それらに぀いお、

    「参考になりたした」

    ず答えおいる。

    あおい
    「  怜蚎したす。」

    みおは黙った。

    䞉秒。

    みお
    「怜蚎笑」


    倖食産業にも、同じ圱が䌞びる

    問題は蟲家だけではない。

    食料品を1にすれば、倖食産業にも圱響が出る。

    これたで、

    食料品8

    倖食10

    だった。

    差は2ポむント。

    しかし食料品が1になれば、

    食料品1

    倖食10

    差は9ポむントになる。

    長友議員は、この皎率差が倖食産業にずっお死掻問題になり埗るず指摘しおいる。

    政府偎も、内食ず倖食の皎負担差の拡倧が倖食売䞊に圱響する可胜性が指摘されおいるこずは承知しおいる、ず答匁した。

    そしお、察応策ずしお出おきたのが、

    「資金繰り支揎等のための予算措眮を怜蚎する」

    である。

    みおの眉が䞊がった。

    みお
    「資金繰り支揎」

    あおい
    「融資などを含む支揎が考えられるね。」

    みお
    「  お金を貞すの」


    融資なら、利子が発生する

    この点も、長友議員は囜䌚で指摘しおいた。

    資金繰りのために融資を受けおも、

    利子が発生する。

    蟲家から、

    なぜ、その利子たで自分たちで負担しなければならないのか

    ずいう声が出おいるずしお、利子郚分ぞの察応も怜蚎すべきではないかず述べおいる。

    みおは頭を抱えた。

    みお
    「制床倉曎で苊しくなりたした。」

    あおい
    「資金繰りを支揎したす。」

    みお
    「お金を借りられたす。」

    あおい
    「そういう方法もある。」

    みお
    「返したす。」

    あおい
    「融資だからね。」

    みお
    「利子も払いたす。」

    あおい
    「  。」

    みおは画面を指差した。

    「日本は、『怜蚎したす。金貞したす。』なの」

    画像

    食料品を本圓に安くしたいなら

    もう䞀床、最初の倧根ぞ戻ろう。

    540円440円100円

    これが蟲家さんの生掻原資だった。

    食料品だけを1にしお、

    505円

    たで䟡栌を䞋げれば、

    505円440円65円

    になる。

    35円足りない。

    なら、

    その35円をどこかで消さなければならない。

    仕入皎率を䞋げる。

    還付する。

    収入を補填する。

    方法はいく぀もある。

    海倖には実䟋もある。

    しかし、

    皎率を8から1ぞ倉曎しただけで、35円が自然に湧いおくるこずはない。

    のである。


    みお、街を芋る

    囜䌚動画を閉じたあず、みおは街ぞ出た。

    スヌパヌの前を通る。

    野菜売り堎には、倧根。

    その隣にはキャベツ。

    粟肉売り堎。

    鮮魚売り堎。

    牛乳。

    卵。

    少し歩けば、小さな食堂がある。

    その隣には匁圓屋。

    店の前ぞ、配送トラックが止たる。

    以前のみおなら、

    「食料品1なら、安くなるはず」

    ず思ったかもしれない。

    でも今は、その倀札の向こう偎が少し芋える。

    肥料を買う人。

    飌料を買う人。

    燃料を買う人。

    機械を盎す人。

    商品を運ぶ人。

    店を開ける人。

    人を雇う人。

    そしお、

    1で売るために、10で仕入れる人。

    みおが、倧根を䞀本かごぞ入れる。

    レゞぞ向かう。

    画面には、

    繎率1

    ず衚瀺されおいる。

    それでも、倀段は思ったほど䞋がっおいない。

    以前なら、

    「せっかく枛皎したのに」

    ず思っただろう。

    でも今は違う。

    倀䞋げしなかった誰かが、枛皎分を奪ったのではない。

    倀䞋げするための原資そのものが、

    最初から十分に䜜られおいなかったのかもしれない。

    レゞが鳎る。

    ピッ。

    みおは、隣にある小さな惣菜店を芋る。

    その奥では、誰かが働いおいる。

    食材を仕入れ、

    家賃を払い、

    電気代を払い、

    人件費を払い、

    借金を返し、

    今日も店を開けおいる。

    もう䞀床、レゞが鳎る。

    ピッ。

    その音は今日も、

    誰かの事業を削る音だった。

    画像

    この章の前提

    本皿は制床構造を分かりやすく確認するための単玔化モデルである。

    • 蟲家の皎抜仕入を400円、皎蟌仕入を440円ずする

    • 食料品8時の皎抜売䞊を500円、皎蟌売䞊を540円ずする

    • 「皎蟌売䞊皎蟌仕入」を䟿宜䞊「生掻原資」ず衚珟する

    • 食料品の売䞊皎率のみ8から1ぞ倉曎する

    • 蟲業投入偎には10課皎される仕入れが残るものずしお考える

    • 免皎、簡易課皎、本則課皎では消費皎の粟算方法が異なる

    • 実際の蟲産物䟡栌は、需絊、競争、契玄、原材料䟡栌、物流費など倚くの芁因によっお決たる

    • 海倖制床の説明は、2026幎7月27日の衆議院予算委員䌚で長友慎叞議員が玹介した内容を基瀎ずしおいる。

    本皿の䞻旋埋は、䞀぀である。

    食料品の皎率を本圓に䟡栌ぞ反映させたいなら、出口だけではなく、入口に残る皎負担たで凊理しなければならない。

    ポヌランドは、肥料も䞋げた。

    カナダは、蟲業資材も䞋げた。

    フランスは、還付した。

    むギリスは、収入偎を補った。

    そしお日本では――

    珟堎の玍埗感がある察応を、怜蚎しおいる。


    このモデルの前提

    本皿は制床構造を分かりやすく確認するための単玔化モデルである。

    • 蟲家の皎蟌仕入を440円で固定

    • 皎率倉曎前の皎蟌売䞊を540円ずする

    • 本皿では「皎蟌売䞊皎蟌仕入」を䟿宜䞊「蟲家さんの生掻原資」ず衚珟する

    • 蟲家は免皎事業者を想定し、本則課皎による仕入皎額控陀・還付を受けない

    • 食料品皎率のみ8から1ぞ倉曎

    • 実際の販売䟡栌は需絊、競争、契玄関係、原材料䟡栌など倚くの芁因によっお決たる

    本皿の目的は、

    「食料品の皎率が䞋がれば、その分だけ皎蟌䟡栌も自動的に䞋がる」

    ずは限らない理由を、蟲家さんの財垃から考えるこずである。


    【14幎越しの答え合わせ】片山さ぀きが残した問いを、安藀裕が匕き継いだ

    参考動画

    【圌女は党おを知っおいた。】

    【制床偎の自癜ず、14幎越しの答え合わせ】


    ここから先は、あえお繰り返す。
    なぜなら、これは単なる囜䌚質疑ではないからだ。
    消費皎ずいう制床が前提ずしおきた「円滑か぀適正な䟡栌転嫁」ず、珟実の垂堎で起きおいるこず。
    その二぀が、囜䌚ずいう公の堎で正面から衝突した「事件」の蚘録だからである。
    自由䞻矩経枈においお、䟡栌は制床の予定通りには動かない。
    原䟡が䞊がったからずいっお、その党額を䟡栌ぞ転嫁できるずは限らない。
    消費皎率が䞊がったからずいっお、その分だけ売䟡を䞊げられるずも限らない。
    䟡栌転嫁できなくおも、消費皎の負担は消えない。
    事業者の利益、賃金、賞䞎、投資、資金繰りぞず移っおいく。

    その瞬間、消費皎の問題は「䟡栌転嫁」の問題ではなく、皎金コストを誰に負わせるかずいう問題ぞ倉わる。


    2012幎。
    䞀人の政治家が、その危険性を囜䌚で指摘しおいた。
    片山さ぀き議員である。
    そしお14幎埌。
    片山さ぀きが残した問いを、安藀裕が匕き継いだ。
    問いを受ける偎に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。
    これは、制床の倖から制床を批刀しおいた者が、制床の頂点ぞ立ったずき、どのように蚀葉を倉えるのかずいう蚘録でもある。

    2012幎、圌女はすべおを知っおいた

    「もう、手の぀けられないようなこずになりたすよ」
    2012幎。
    野党時代の片山さ぀き議員は、消費皎増皎が経枈ぞ䞎える圱響に぀いお、匷く譊告しおいた。
    䜏宅。
    地方経枈。
    䞭小零现䌁業。
    街の蕎麊屋。
    普通の床屋。
    䟡栌を䞊げたくおも䞊げられない、小さな事業者たち。

    片山議員は、消費皎が単なる「消費者の負担」では終わらないこずを、具䜓的な䟋で指摘しおいた。

    たずえば、街の蕎麊屋である。

    今、お蕎麊屋さんは皎蟌み630円でお蕎麊を出しおいたすけど、660円にできたすかね

    これは、単なる問いではない。

    消費皎の制床ず垂堎の珟実を知る者が、問いの圢で提瀺した答えである。


    党囜䞀埋の䟡栌を持぀倧手チェヌンなら、ただ倀䞊げしやすいかもしれない。
    しかし、地域の客に支えられおいる小さな店はどうか。
    街の蕎麊屋はどうか。
    普通の床屋はどうか。
    倀䞊げによっお客を倱う可胜性がある店に、「皎率が䞊がったのだから、その分を䟡栌ぞ転嫁すればよい」ず簡単に蚀えるだろうか。

    片山議員は圓時、幎間売䞊3000䞇円以䞋の䞭小零现䌁業に぀いお、5割から7割が䟡栌転嫁できおいないずいう調査があるず述べおいた。

    さらに、滞玍皎額の玄半分に圓たる3400億円が消費皎であるずも指摘した。

    ぀たり、圌女は知っおいた。


    消費皎は「䟡栌ぞ転嫁されるこずを予定しおいる」ず説明される。

    しかし珟実の垂堎では、匱い立堎の事業者ほど、その予定通りに転嫁できない。


    消費皎は、制床の予定ず垂堎の珟実が䞀臎しなければ成立しない皎だった。
    2012幎の片山さ぀きは、その矛盟を知っおいた。

    14幎埌、問いが戻っおきた

    それから14幎埌。
    今床は、参政党の囜䌚議員ずしお囜政に埩垰した安藀裕が、同じ問題を囜䌚で問い始める。

    答匁垭に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。


    安藀議員が最初に確認したのは、消費皎の玍皎矩務者である。
    法埋䞊、消費皎を玍める矩務を負っおいるのは誰なのか。
    消費者なのか。
    事業者なのか。
    答匁は明確だった。
    消費皎法䞊の玍皎矩務者は、事業者である。
    政府は消費皎に぀いお、䟡栌ぞの転嫁を通じお、最終的には消費者が負担するこずを予定しおいるず説明する。
    しかし、それは経枈的な負担に぀いおの予定である。
    皎法䞊の玍皎矩務ずは別の話だ。
    皎法䞊、消費者は消費皎の玍皎矩務者ではない。
    消費皎を申告し、玍付するのは事業者である。
    ここで安藀議員は、さらに問いを進めた。
    消費者から受け取った消費皎を皎務眲ぞ玍めず、事業者が自分の利益にしおいるずされる、いわゆる「益皎」は制床䞊存圚するのか。
    これに察しお片山財務倧臣は、法埋䞊はそのような関係にはならないず答えた。
    消費者は、消費皎法䞊の玍皎矩務者ではない。
    したがっお、消費者が玍めるべき皎金を事業者が預かり、それを囜ぞ玍めずに利益にしおいるずいう法構造にはならない。
    法埋䞊、益皎は存圚しない。
    ここで、長幎語られおきた消費皎の物語が揺らぎ始める。

    完党転嫁ずいう幻想

    倚くの人は、消費皎を次のように理解しおいる。
    たず原䟡がある。
    そこに適正な利益を乗せる。
    そしお、その䞊に消費皎10を䞊乗せする。
    消費者がその10を支払い、事業者が䞀時的に預かり、埌から皎務眲ぞ玍める。
    このモデルでは、消費皎によっお事業者の利益が削られるこずはない。
    人件費も削られない。
    消費皎は売䟡の倖偎ぞ完党に䞊乗せされ、最終消費者がすべお負担するからである。
    しかし、このモデルが成立するためには、匷い前提が必芁になる。
    すべおの事業者が、原䟡ず必芁な利益を確保したうえで、消費皎盞圓額を完党に䟡栌ぞ䞊乗せできるこず。
    ぀たり、䟡栌転嫁率100の垂堎である。
    もし本圓に、すべおの取匕がこの通りに行われおいるなら、赀字䌁業はほずんど存圚しない。
    䜎賃金劎働者もいない。
    買いたたきもない。
    利益を確保したうえで、消費皎分たで䟡栌ぞ䞊乗せできるのだから、消費皎を払えずに資金繰りぞ行き詰たる事業者も存圚しないはずである。
    だが、珟実は違う。
    赀字䌁業がある。
    䜎賃金劎働者がいる。
    買いたたきがある。
    䟡栌亀枉力の匱い事業者がいる。
    倀䞊げすれば客を倱う店がある。
    原材料費が䞊がっおも、売䟡ぞ十分に転嫁できない事業者がいる。

    「原䟡適正な利益消費皎」ずいう矎しいモデルは、珟実の垂堎を衚したものではない。


    それは、制床を成立させるために眮かれた予定である。

    赀字でも消費皎が発生する理由

    消費皎の玍付額は、倧たかに次の匏で蚈算される。

    消費皎
    
    売䞊にかかる皎額 − 仕入れにかかる皎額


    暙準皎率10、すべお皎蟌金額ずいう単玔なモデルなら、次のように衚せる。

    消費皎
    ≒
    課皎売䞊 − 課皎仕入× 10110


    ここで重芁なのは、法人皎のように、売䞊からすべおの費甚を差し匕いお利益を蚈算しおいるわけではないずいう点である。
    絊䞎や瀟䌚保険料、支払利息など、事業に必芁な支出であっおも、仕入皎額控陀の察象にならないものがある。
    そのため、法人皎䞊の利益が赀字であっおも、

    課皎売䞊 − 課皎仕入  0


    であれば、消費皎は発生する。
    事業者が赀字か黒字かは、消費皎の蚈算を止めない。
    消費皎は、利益ではなく、課皎売䞊ず課皎仕入の差額を芋おいるからである。
    䞀般に、事業者は仕入れた商品ぞ䜕らかの䟡倀を加えお販売する。
    100円で仕入れた商品を、毎回50円で売り続ける事業は成立しない。
    100円の原材料を䜿い、50円で補品を売り続ける補造業も成立しない。
    したがっお、事業を継続しおいる限り、䞀般には、

    課皎売䞊 − 課皎仕入  0


    ずなる。
    䌁業党䜓では赀字でも、この差額は残り埗る。

    だから、赀字事業者にも消費皎が発生する。


    赀字でも「消費皎が発生するこずがある」のではない。
    事業が付加䟡倀を生み出しおいる限り、赀字でも消費皎が発生する構造なのである。

    付加䟡倀の先取り

    課皎売䞊から課皎仕入を差し匕いたものは、抂ね、その事業者が新しく生み出した付加䟡倀に察応する。


    単玔化すれば、

    付加䟡倀
    ≒
    課皎売䞊 − 課皎仕入


    さらに、その付加䟡倀は抂ね、

    付加䟡倀
    ≒
    利益  人件費


    ず捉えるこずができる。
    したがっお、消費皎の構造は、抂ね次の匏で衚せる。

    消費皎≒ 付加䟡倀 × 10110


    さらに単玔化すれば、

    消費皎≒利益  人件費× 10110


    ずなる。
    ここで、䜕が起きおいるのか。

    事業者が生み出した付加䟡倀ずいう䞀぀のパむがある。


    本来、その付加䟡倀は、劎働者の賃金ず、䌁業の利益などに分配される。
    しかし、消費皎がある䞖界では、その分配より先に、囜の取り分が決たる。

    囜が消費皎を先に取る。


    残った付加䟡倀を、法人ず劎働者が分ける。
    䟡栌ぞ完党に転嫁できるなら、事業者の倖偎ぞ負担を抌し出せるかもしれない。

    しかし、䟡栌転嫁できなければ、消費皎は付加䟡倀の内郚に残る。


    利益を削る。
    賃䞊げ原資を削る。
    賞䞎を削る。
    採甚を抑える。
    蚭備投資を遅らせる。
    資金繰りを圧迫する。
    皎負担が消えるわけではない。
    負担する堎所が倉わるだけである。

    安藀議員が述べた「賃䞊げする原資を持っおいく前に、消費皎を玍皎しろず蚀われおいる」ずいう蚀葉は、この構造を衚しおいる。

    消費皎は、付加䟡倀ずいう䞀぀の財垃から、囜が先に取り分を確保する皎である。


    その残りを、法人ず劎働者が分ける。
    これが、「付加䟡倀の先取り」である。

    レシヌトに曞かれた「内消費皎」

    安藀議員は、レシヌトの衚瀺にも螏み蟌んだ。
    たずえば、1100円の商品を買ったずする。
    レシヌトには、
    「内消費皎100円」
    ず曞かれおいる。
    では、この100円は法埋䞊、䜕なのか。
    政府偎の答匁は、次のようなものだった。
    その取匕に぀いお課されるべき消費皎額に盞圓する額であり、課皎資産の譲枡等の売䞊に察する察䟡の䞀郚である。
    ぀たり、レシヌトに「消費皎」ず曞かれおいおも、それは消費者が皎務眲ぞ玍めた皎金そのものではない。
    事業者が消費者から預かった皎金そのものでもない。
    事業者がそのたた皎務眲ぞ玍付する金額でもない。

    その売䟡で取匕が成立したずいう事実ず、その皎蟌䟡栌の内蚳が衚瀺されおいるだけである。


    レシヌト衚瀺からは、実際にいくら䟡栌転嫁されたのか分からない。
    事業者がいくら玍付するのかも分からない。
    その取匕によっお、事業者の利益がいくら残ったのかも分からない。

    それでも、倚くの人は「内消費皎100円」ずいう衚瀺を芋るこずで、自分が100円の皎金を玍めたず認識する。


    そしお、事業者はその100円を預かっおいるだけだず考える。

    ここから、「預かった皎金を玍めない免皎事業者はずるい」ずいう益皎の物語が生たれる。


    しかし、法構造は違う。
    消費者は玍皎矩務者ではない。
    レシヌトに曞かれた100円は、売䞊の察䟡の䞀郚である。
    事業者の玍付額は、レシヌトの衚瀺額ではなく、売䞊皎額ず仕入皎額の差額によっお決たる。
    レシヌトは、䟡栌転嫁に成功した蚌拠ではない。
    預り金が存圚する蚌拠でもない。
    そこに蚘録されおいるのは、

    「その䟡栌で、䞀぀の取匕が成立した」


    ずいう事実である。

    2012幎の蚀葉ず、2026幎の蚀葉

    2012幎の片山さ぀き議員は、垂堎の珟実を語った。
    街の蕎麊屋は、630円を660円にできるのか。
    䞭小零现䌁業は、本圓に消費皎を䟡栌ぞ転嫁できおいるのか。
    䟡栌を䞊げられない事業者に、消費皎は䜕をもたらすのか。
    圌女は、制床の予定ではなく、珟堎で起きおいるこずを芋おいた。
    それから14幎埌。
    財務倧臣ずなった片山さ぀きは、制床を守る偎の蚀葉を語る。
    消費皎は、䟡栌ぞの転嫁を通じお、最終的には消費者が負担するこずを予定しおいる。
    消費皎盞圓額は、適切に䟡栌ぞ転嫁される。

    同じ人物の䞭に、二぀の蚀葉が存圚する。


    垂堎の珟実を芋る蚀葉。
    制床の予定を守る蚀葉。
    片山さ぀きは、なぜ蚀葉を倉えたのか。
    本圓に考え方が倉わったのかもしれない。
    財務倧臣ずしお皎制党䜓を守らなければならないのかもしれない。
    党内の力孊や、財務省ずの関係が圱響したのかもしれない。

    あるいは、本質的な認識は倉わっおいないたた、立堎によっお䜿甚する蚀葉だけが倉わったのかもしれない。


    その答えは、本人にしか分からない。
    だが、確かなこずが䞀぀ある。

    2012幎に指摘されおいた問題は、14幎埌も解決しおいない。


    䟡栌転嫁できない事業者がいる。
    赀字でも消費皎が発生する。
    消費皎の滞玍が続いおいる。
    賃䞊げが必芁だず蚀いながら、賃䞊げ原資から先に消費皎を取る構造が維持されおいる。

    そしお今も、政府は消費皎を「景気に巊右されにくい安定財源」ず説明する。

    だが、景気に巊右されにくいずいうこずは、裏返せば、景気が悪くおも取り続けるずいうこずである。


    人々の生掻が苊しくおも。
    䌁業の経営が苊しくおも。
    赀字でも。
    資金繰りが限界でも。
    付加䟡倀が残る限り、消費皎は発生する。

    それを、本圓に「安定」ず呌んでよいのだろうか。

    これは事件の蚘録である

    14幎前、片山さ぀きは問いを残した。
    そしお今、安藀裕がその問いを匕き継いだ。
    問いを受ける偎に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。
    2012幎の片山さ぀きは、垂堎の珟実を語った。
    2026幎の片山財務倧臣は、制床の予定を語った。
    倉わったのは、垂堎ではない。

    圌女が座る怅子だった。


    制床の倖から垂堎を芋れば、䟡栌転嫁できない事業者が芋える。
    制床の頂点から皎制を芋れば、「円滑か぀適正に転嫁されるこずを予定しおいる」ずいう説明になる。
    事実が倉わったのではない。
    芳枬する䜍眮によっお、䜿甚する蚀葉が倉わった。

    制床ずいう怪異の頂点に座った者は、その構造を守るための郚品ずしお再定矩される。

    14幎前の圌女の蚀葉が正しければ正しいほど、珟圚の答匁は、この囜の政治が垂堎の珟実よりも制床の維持を遞んだこずの蚌明になる。

    これは、片山さ぀き䞀人の倉節を責める物語ではない。


    誰がその怅子ぞ座っおも、同じ蚀葉を語らざるを埗ないのだずしたら、問題は個人ではなく構造にある。
    だから、問いに向き合わなければならないのは、圌女だけではない。

    その倉節を制床の「仕様」ずしお受け入れ、今日もレゞの音を聞き流しおいる、私たち自身である。

    倱われた30幎をもたらしたのは、果たしお誰なのだろうか。


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    ※【52回目noteマネヌ掲茉】第九十二章消費皎―倧統䞀理論は、こちらを参照

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    ※【みおずあおい】第九十䞀章消費皎―付加䟡倀の先取り―二人のカタダマは、こちらを参照


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