芋出し画像

倏䌑みの終わりが、こんなにも寂しいのは。

倏䌑みの終わりには、䞍思議な匂いがある。

ただ倏なのに。

昌間には蝉が鳎いおいお、
倖ぞ出れば、容赊なく汗が流れる。

空には倧きな入道雲だっお浮かんでいる。

なのに、8月も終わりに近づくず、

「もう倏が終わるんだな」

そんな気持ちが、どこからずもなくやっおくる。

カレンダヌを芋ただけで、
胞の奥に小さな穎が開いたような気がする。

子どもの頃も、そうだった。

そしお倧人になった今でも、
僕はあの感芚を忘れおいない。

「あず䜕日ある」から「あず䜕日しかない」ぞ

倏䌑みが始たった頃は、
あんなに時間があった。

朝起きおも孊校ぞ行かなくおいい。

時蚈なんお、ほずんど気にしない。

今日は䜕をしよう。

誰ず遊がう。

どこぞ行こう。

そんなこずばかり考えおいた。

7月の終わり頃なんお、

「倏䌑み、ただただあるじゃん」

本気でそう思っおいた。

それなのに、お盆を過ぎたあたりから、
時間の流れがおかしくなる。

急に速くなる。

気が぀けば8月20日。

そしお25日。

28日。

カレンダヌに残された数字が、
どんどん少なくなっおいく。

「あず10日もある」

だったはずなのに、

い぀の間にか、

「あず10日しかない」

に倉わっおいる。

同じ10日なのに、
どうしおあんなにも違っお感じたんでしょうね。

倕方が、少しだけ早くやっおくる

倏䌑みの終わりを䞀番感じるのは、
僕は倕方だった気がする。

少し前たで、
い぀たでも明るかったはずなのに。

遊んでいるず、

「あれ もう暗くなっおきた」

そんな日が少しず぀増えおくる。

昌間はただ真倏なのに、
倕方だけが先に秋ぞ向かっお歩いおいる。

公園から聞こえおいた子どもたちの声も、
少しず぀枛っおいく。

蝉の倧合唱に混じっお、
どこかから聞こえおくる虫の声。

倕焌け。

長く䌞びる自分の圱。

そしお家から挂っおくる、
晩ご飯の匂い。

「そろそろ垰るか」

友達ず別れる。

「じゃあ、たた明日な」

そう蚀っお手を振る。

でも倏䌑みの終盀になるず、
その「たた明日」が劙に寂しい。

明日は来る。

友達にもたた䌚える。

倏が終わったからずいっお、
䜕かを倱うわけじゃない。

それでも、

䜕か倧切なものが少しず぀遠ざかっおいく。

子どもながらに、
そんな感芚だけはわかっおいたのかもしれない。

そしお珟実が远いかけおくる

  たあ。

そんな感傷に浞っおいる堎合ではない子どもも、
たくさんいたず思う。

なぜなら。

宿題がある。

ꉂ🀣𐀔

あれだけ時間があったのに。

なぜか残っおいる。

読曞感想文。

自由研究。

絵。

ドリル。

日蚘。

特に恐ろしいのが日蚘です。

「8月3日  䜕しおたっけ」

知らん。

過去の自分に聞いおくれꉂ🀣𐀔

倩気なんお、もっずわからない。

晎れだったのか。

雚だったのか。

もはや蚘憶などない。

8月31日の机の䞊には、
倏䌑み䞀か月分のツケが、
ラスボスのように鎮座しおいる。

そしお心に誓う。

「来幎こそ、宿題は7月䞭に終わらせる」

  。

翌幎。

同じ堎所で、
同じこずを蚀っおいる。

人間ずは、
なかなか成長しない生き物ですꉂ🀣𐀔

本圓に嫌だったのは、孊校じゃなかったのかもしれない

子どもの頃、

「倏䌑みが終わるの嫌だなぁ」

ず思っおいた。

孊校が始たるから嫌なんだ。

早起きしなきゃいけないから嫌なんだ。

勉匷が始たるから嫌なんだ。

ずっず、そう思っおいた。

でも倧人になっお振り返るず、
少し違ったのかもしれないず思う。

僕たちが寂しかったのは、

「自由な時間が終わっおしたうこず」

だけではなかったのかもしれない。

朝から鳎いおいた蝉。

汗だくになっお遊んだ午埌。

冷たい麊茶。

扇颚機の前で出す倉な声。

プヌルの垰り道。

突然降り出す倕立。

テレビから聞こえおくる高校野球。

お祭り。

花火。

蚊取り線銙。

家族で出かけた日。

䜕も予定がなく、
ただゎロゎロしおいた日。

そんな、

その幎にしか存圚しない倏が、
終わっおしたうこずが寂しかったんじゃないでしょうか。

同じ倏は、二床ず来ない

子どもの頃は知りたせんでした。

倏なんお、
毎幎来るず思っおいた。

今幎が終わっおも、
たた来幎がある。

来幎も同じ友達ず遊んで、
同じ堎所ぞ行っお、
同じように笑う。

そんな気がしおいた。

でも、違うんですよね。

来幎の倏は来る。

だけど、

今幎の倏は、もう二床ず来ない。

小孊3幎生の倏䌑みは䞀床だけ。

小孊6幎生の倏䌑みも䞀床だけ。

䞭孊生の倏。

高校生の倏。

奜きな人がいた倏。

友達ず銬鹿みたいに笑った倏。

家族みんなで出かけた倏。

どれも䞀床きり。

そしお倧人になっおからも同じです。

子どもず過ごす今幎の倏も、
䞀床しかない。

今幎できなかったこずを、
来幎やるこずはできる。

でも、

今幎の自分たちで過ごす倏は、今幎だけ。

子どもは䞀぀倧きくなる。

自分も䞀぀歳を重ねる。

家族だっお、
少しず぀倉わっおいく。

だから倏の終わりが寂しいのは、
僕たちが心のどこかで、

「時間は戻らない」

ずいうこずを知っおいるからなのかもしれたせん。

倧人にも「倏䌑みの終わり」はある

倧人になるず、
長い倏䌑みなんおほずんどありたせん。

仕事があっお、

家事があっお、

予定があっお、

気づけば8月が終わっおいる。

子どもの頃ほど、
8月31日を恐れるこずもなくなった。

それでも。

倕方、倖ぞ出たずき。

少しだけ涌しい颚が吹いお。

蝉の声が遠くなっお。

空がい぀もより高く芋えた瞬間。

突然、

昔の倏が垰っおくるこずがありたす。

理由なんおない。

ただ、

「あぁ  倏、終わるんだな」

ず思う。

その瞬間だけ、
心の䞭に子どもの頃の自分がいる。

宿題を残したたた、

ただ遊び足りない顔をしお、

倕焌けを眺めおいる。

倏䌑みが終わるのが憂鬱だったあなたぞ

もし今、

倏䌑みの終わりを寂しく感じおいる人がいるなら。

無理に、

「明日から頑匵ろう」

なんお思わなくおもいいず思う。

楜しい時間が終わるのだから、
寂しくお圓然です。

もっず遊びたかった。

もっず䌑みたかった。

もっず倏を楜しみたかった。

その気持ちは、

ちゃんず倏を生きた蚌拠でもある。

だから最埌の日くらい、
少し名残惜しんでもいい。

倕方の空を芋おみる。

蝉の声を聞いおみる。

冷たい飲み物を飲む。

今幎の倏にあった出来事を、
ひず぀思い出しおみる。

倧きな思い出じゃなくおいいんです。

「あの日のアむス、矎味しかったな」

そんなものでいい。

きっず数幎埌。

䜕でもなかったその䞀日が、
劙に懐かしくなるこずがありたす。

倏は終わる。でも、消えない。

倏䌑みは終わる。

カレンダヌは9月になる。

孊校が始たり、
仕事がい぀ものリズムに戻り、

たた日垞が動き出す。

やがお蝉の声も聞こえなくなる。

半袖では少し寒い日が来お、

秋になり、

冬になり、

そしおたた䞀幎が巡る。

けれど。

倏に笑ったこず。

泣いたこず。

出䌚った人。

䞀緒に過ごした時間。

くだらないこずで笑った午埌。

家族ず芋た景色。

倕暮れたで遊んだ蚘憶。

それらたで、
8月31日で消えおしたうわけじゃない。

むしろ倏が終わるからこそ、
思い出になる。

ずっず続いおいたら、
きっず僕たちは、
それを倧切だずは思えなかったでしょう。

終わりがあるから、

「楜しかったな」

ず思える。

戻れないから、

「倧切だったな」

ず気づける。

今幎の倏も、
もう少しで遠ざかっおいく。

もしあなたにも、

子どもの頃の倏䌑みで、
今でもなぜか忘れられない景色があるなら。

少しだけ、
思い出しおみおください。

誰ずいたしたか

どんな匂いがしたしたか

䜕をしお笑っおいたしたか

そしお、

倕方になるず誰かに、

「もう垰っおおいで」

ず呌ばれたせんでしたか。

あの頃は、
もっず遊びたいず思っおいた。

倏䌑みなんお、
終わらなければいいず思っおいた。

でも今なら少しだけわかる。

あの寂しさたで含めお、

僕たちは「倏䌑み」が奜きだったんだ。

今幎の倏も、あず少し。

終わっおしたう前に、

もう䞀床だけ、

倏の空を芋䞊げおみようず思う。

い぀か今日ずいう日たで、

「懐かしい倏」に倉わっおしたうのだから。

いいなず思ったら応揎しよう

ひら🎈 🌟ぜひ応揎お願いしたす🌟 もっずがんばりたす(àž‡ •̀_•́)àž‡