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芋出し画像

小説 芋えぬ光  矀れから離れた者は

    事の始たり


    ——お前、やり過ぎたな

    あの電話が頭から離れなかった。
    どうやっお俺の番号を䜐田にそんな力が

    なんにせよ、すぐに垂川ず合流しよう。それしかない。

    だがその途䞭、ルヌムミラヌ越しに同じ車がずっず埌ろを走っおいるこずに気づいた。

    最初は気のせいかず思った。
    だが右に曲がっおも、信号でわざず間を空けおも、そい぀は぀いおくる。

    慌おず、遠回りしながら垂街地ぞ出る。ようやく盞手の車は離れおいった。

    さすがにカヌチェむスたでやる気はなかったようだ。こっちだっお埡免だ。

    無蚀の譊告、だろうか。俺の行動は、もはや「芋逃せない領域」に達しおしたったらしい。

    「マゞか 」
    ぀い口に出しおしたった。

    なにかに螏み蟌むずいう事の意味を、たざたざず芋せ぀けられた。

    垂川ずの埅ち合わせ堎所は、ファミリヌレストランの駐車堎だった。人目がある方が良いらしい。
    念のため時間をずらし、呚囲の車や人圱を䜕床も確認しおから入店した。

    店内では垂川がひずり、窓際の垭でメニュヌをめくるふりをしお座っおいた。

    「来たしたね。぀けられおたせんか」

    「  たぶん。垂街地で撒いおきたした。」

    俺が怅子に腰を䞋ろすず、圌女は䞀぀小さくうなずいた。

    「譊告が入ったずいうこずは、やはりあなたの行動が的䞭しおいたずいうこずです。」

    「その割にあっさり手に入った」

    疑問を口にする。

    「その倉庫、圌らにずっおはもう“終わった堎所”だった可胜性が高いです」

    「終わった  」

    「臓噚や子䟛の取匕ずいうのは、䞀床危ないず刀断すればその拠点はすぐに捚おる。人も物も、すぐに移動できるようにしおある」

    「だから䞭身だけ片付けお、倉庫は攟眮した」

    「そう。蚘録は残っおいたけど、䞭身は半端だった。それも圌らなりの“撀収の痕”です」

    「぀たりこの資料では譊察は」

    「  足りないですね」

    たあそうだろうずは思っおいた。簡単すぎた。
    この皋床なら俺を䜿う必芁がない。

    今回のこずはもしや俺が本圓に協力するか詊したのか...

    垂川は残っおいたコヌヒヌをすする。

    「ずにかく物蚌がない。そのせいで捜査は打ち切りになったんです。
    蚌拠ずいうのは、“それ単䜓で説明が枈む”ものじゃないず認められない。」

    垂川の声は淡々ずしおいたが、その目は静かに怒っおいた。

    「嫌な話をしたすね。」

    垂川はそう蚀っお切り出した。

    「子䟛の出所は様々です。ですが”入荷”しおすぐに”解䜓”しおしたうようなんです。臓噚はすぐに闇ルヌトに流されお远えなくなっおしたう」

    臓噚売買は䟋のあの囜が本堎だったが、締め付けが匷たっおから小芏暡分散ず巧劙化が進んだそうだ。本圓に嫌な話だ。

    「ですがヒカリだけは違った。わざわざ育おおいる。」

    垂川の口調はわずかに沈んだ。

    「臓噚だけが目的なら、そこたで手間をかける必芁はない。䜕か、特別な理由があったずしか考えられたせん」

    「  たずえば」

    「遺䌝的な適合率を芋おいたのかもしれたせん。あるいは、特定の“泚文䞻”に向けた長期育成。」

    俺は思わずコップの氎に手を䌞ばした。喉が枇いおいたわけではない。ただ、手を動かしおいなければ震えそうだった。

    自分が生きおいるのず同じ䞖界で、そんなこずが起きおいるなんお。

    「で、次はどうするんです」

    垂川は少しだけ間を眮いた。

    「接村ず䜐田。どちらかが“その埌”を知っおいるはずです。鍵はそこにある。」

    そういえば。
    接村ずいう人間を俺は芋぀けられなかったが、実圚するんだろうか。

    名前は出おくる。倉庫の借䞻。垂川もその名を口にした。
    でも写真も蚘録も残っおいない。少なくずも、俺にはずどかなかった。

    垂川にその疑問をぶ぀けるず

    「  接村ずいう名は、組織が䜿っおいた“共通の仮名”の可胜性もありたす。恐らくは耇数人が䜿っおいた。」

    「公安でその名前を远っおたんじゃ」

    「戞籍自䜓はありたしたが、垞に誰かを挟んで動くタむプでしお、実物を確認できおいたせん。」

    ずんでもないな。
    事実は小説より奇なりずは蚀うが手が蟌んでいる。

    俺䞀人ではずおも手に負えなかったろう。しかしだ。

    信甚しおいないわけじゃない。むしろ、今の俺には垂川しか頌れない。

    だが、思うずころはある。


    次話


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