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Photo bybadland_ph

美容室における悩み事や困りごと

    美容室には1~2ヶ月に一度くらいのペースで通っています。これまでの人生で一体何回通ったのか、そしてこれからあと何回通うのか……。家族や自分で髪を切るセルフカットの人を除けば、多くの人は美容室や理容室に通っていると思います。

    そんな多くの人が何度も通う人気の美容室なのに、前から気になっていることやちょっと困ると感じる点があるので、いくつかの思いやエピソードを書かせてもらいます。

    美容室というビジネスは、「顧客が求めるヘアスタイルを提供する」という極めて専門的かつ高度なサービス業であると考えています。しかし、従来よりその注文方法があまりにも曖昧であると感じています。

    例えば飲食店であれば「ラーメン、麺固め、ネギ抜き」と明確な指定がありますし、スーツの仕立てなら「ウエスト〇センチ、袖丈〇センチ」と確固たる数値が存在します。

    しかし、美容室でのオーダーは「全体短めで……少し軽くして……上の方をフワッと……」など曖昧です。私の感じている短めや軽めが、美容師さんの短めや軽めとイコールでないとオーダーは正しく伝わりません。私のイメージしているフワッとが美容師さんのフワッとイコールの必要があるのです。(よく考えるとフワッとってなんだよ……)

    現在の状況として、ここ数年は同じ美容師を指名しているため、「伸びた分だけ切ってください」と伝えるだけで十分に意図が伝わります。「短め」や「軽め」といったスタイルのイメージも共有できているため、特に問題はありません。しかし、長い人生の中では美容院を変える機会や担当美容師が変わる場面が何度も訪れるものです。

    できれば美容室に「全国一律のオーダー記入フォーマット」を作っていただき、受付でスッと差し出す。これだけでお互いの認識のズレは無くなり、何より口頭で曖昧に説明することによる羞恥心からも解放され助かる人は多いはずです。

    無事にオーダーを終え、次に行くところが「シャンプー台」になります。これは私の目標に近いことになりますが、一度でいいから美容室での洗髪中の「お湯加減大丈夫ですか?」や「かゆいところないですか?」や「流し足りないところないですか?」の問いに対し「あ......大丈夫です...」以外の回答をしたいのです。

    20年~30年、さまざまな美容室に通ってきましたが、一度たりとも「右耳あたりが流し足りないので、もう少し流してください」などと洗髪中にオーダーを伝えられたことがありません。

    それどころか、ある店では洗髪するときに美容師さんがゴム手袋のようなものをしていて、おそらく美容師さんは手袋でお湯の熱さが伝わりにくかったのだと思います。かなり熱いお湯で洗髪されたことがありますが、その時ですら「大丈夫です……」と答えております。

    ~美容室でのエピソード~
    以前通っていた美容室で、数年間ずっと店長(男性)に担当してもらっていました。ある日、閉店間際の遅い時間に予約して店に行くと、店長からこう言われました。

    「シャイボーイ(私)さん、すみません。今日からスタイリストデビューした子がいて一度切らせていただけませんか? 1回でいいのでお願いできませんか?」これまでアシスタントだった若い女の子が、スタイリストとしてデビューすることになったので、カットさせてほしいという依頼でした。

    おそらく女の子のスタイリストデビュー初日にお客さんもあまりついていないことから、一日カットできず、初日になんとか切らせてあげたいという店長の想いから閉店間際に来店してきた私に依頼をしてきたのだと思います。

    その女の子には何年もシャンプーやドライをしてもらっていたため顔なじみでもありましたし、一度くらい協力してもいいかなと思い了承しカットをお願いしました。

    実際にその女の子カットしてもらうと、やはり緊張している様子で、かなり慎重に切っていた記憶があります。途中で「髪型にこだわりはないので間違っても大丈夫ですよ」とか「細かいところは気にしないので大丈夫です」などと声を掛けました。

    仕上がりは特におかしな点もなく、店長に切ってもらったときと素人目には違いはわかりませんでした。

    カットは問題なく終えたものの、お会計が終わったときに問題が発生しました。その女の子が「次回の予約はいつにしますか? 私は〇日と〇日がお休みで…」と次回予約を聞いてきたのです。私は一度きりの協力だと思っていたのですが、彼女はすでに担当が自分になったかのような聞き方をしてきました。

    ここで「次回はまた店長に戻してほしい」と言い出すと、今日のカットが気に入らなかったのかと思わせてしまいそうで言い出せずに結局、私は次回もその女の子で予約を入れてしまいました。

    そして、女の子が見送りで店の出口まで一緒に来てくれて店を出ようとしたときに、店長が私の方へ駆け寄ってきて「シャイボーイさん本当ありがとうございました。〇〇(女の子)で次回予約まで入れてくれて、気に入ってくれたみたいで何よりです!」と嬉しそうに言われました。

    内心では、話が違うと……と思いながらも二人とも本当に嬉しそうな笑顔で私は何も言えませんでした……

    ………
    結局、それから数か月後にその女の子で予約をした美容室に行きました。洗髪してもらってから、席に着くと彼女が少し照れながら恥ずかしそうな表情で、
    「あの日の夜、シャイボーイさんが初めての男の人だったんです。だから、本当に緊張して……。あ、でも、初めてがシャイボーイさんが優しくリードしてくれて嬉しかったです」と言ったのです。

    メンズカットの記念すべき一人目の客として緊張した、と言いたかったのだと思いましたが、その内容とお礼を照れながら恥ずかしそうに言う、言い方があまりにも誤解を生むような響きに感じられました。

    両サイドには他の女性のお客さんもいたため、私は慌てて「あ、カットの話ね! 髪を切ったのが初めてってことね!」と、周りにも聞こえるように必死のフォローを入れました。

    あの日、店内の他のお客さんがどう感じたのかはわかりませんが、私はただただ穴があったら入りたいほど恥ずかしかったです。私はただ店長に協力しただけなのにこんなに恥ずかしい目にあうとは思いませんでした……。

    「相手の嬉しそうな顔を見ると、自分が飲み込んだ言葉なんてちっぽけなもの」
    ……と、かっこよく言い切れるほど人間ができていないため、私の悩みは尽きません。

    基本的に自分を主張するのが苦手で、いつも損ばかりしている。
    そんな自分の不器用さに呆れつつも、「まぁ、そんな自分が大好きだ」と、あえて思うようにしている今日この頃です。


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    初対面や慣れない場所だと、少し緊張して口数が減ってしまうタイプのシャイなオッサンです。その場を穏便にやり過ごそうとして、つい適当なことを言っては後で一人反省会をする……そんな日常のちょっとしたすれ違いや失敗談をエッセイにしています。

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