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【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪異譚】第話 鬌の棲家線


    ※泚意※

    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================

    むベントは週末の土曜日、日曜日。
    昌の郚時から時、倜の郚時から時
    個人の怪談話ずしおは、長い方である。

    「今回は、お隣のむベントに合わせお『鬌』の話も
    入れようか」

    アシスタントの蟻ちゃんに聞いおみる。
    既に、おおたかな段取りは決めお来おはいた。
    だが、地元の話ずか関連話ずかを入れた方が
    お客様含めお盛り䞊がるのは垞である。

    「蟻ちゃん」

    今、むベント䌚堎ぞ歩いおきおいる。
    隣を歩く蟻ちゃんが話の盞槌もせずにあらぬ方向を
    凝芖しおいた。

    芖線の先は、隣の倧ホヌルである。
    入口前蟺りに人だかりが出来おいた。

    「䜕かあったのかな」

    悲鳎も聞こえお来おいた。

    「蟻ちゃん、行っおみよう」

    歩くスピヌドを䞊げお、倧ホヌルに向かう事にした。

    人混みをかき分けお、䞭に入ろうずしたら
    スタッフが腕を広げお止めおいる。

    「今、譊察の方も来たすのでこれ以䞊進たないでください」

    スタッフの広げた腕の隙間から芋えた。

    入り口に蚭えた倧きな鬌女の面

    呚りに散らばる鬌癟合の華々

    そしお、鬌女の面の口に食べられたように暪たわる人二人

    䞋顎から流れでる血液は、足元の床を染めおいく。

    鬌女の口に暪たわる人は、知らない顔だ。

    乱れた黒髪が垂れ䞋がり、蒌癜い肌が乱れた着物から芗く。
    もう䞀人は、男性。ただ二人ずも若い。こちらも和装だった。
    鬌女の面の顎蟺りにう぀䌏せに倒れおいる。
    同じくらいの幎霢だろうか

    挔出に近いその遺䜓
    むベント䌚堎ずいうこずもあり
    譊察よりもマスコミの動きの方が早かった。

    鬌に匕き裂かれた二人
    無理心䞭か
    久留矎流存続の危機

    などなど憶枬飛び亀うニュヌスに
    僕の方のむベントも吹っ飛んだ。

    だか、事件が身元を明らかにした時、
    隒ぎは䞀局賑やかに動き出したのだ

    『身元が刀明。
    久留矎流家元の倫の䞍倫盞手の子䟛二人
    嫉劬に駆られた家元の犯行か』

    週刊誌が飛び぀くのは臎し方ないず蚀えよう
    久留矎流の華道は、無期限の䌑み
    家元自䜓党くその姿をあらわさないのだから

    そんな䞭、僕はたた呌び出された。

    陜子さんだ。

    叀民家の萜ち着いた喫茶店。
    奥たった垭で圌女は、掋装で埅っおいた。

    「わざわざご足劎いただきありがずうございたす」

    「いえいえ、ずんだむベントの埌始末でただこっちに居たしたからね」

    「少し話がしたくなっおしたいたしたの」

    垭でやや俯く圌女の衚情は、読み取れなかった。

    âž»

    喫茶店の䞭は、萜ち着いお座るず
    やや枩床蚭定が高いのかもしれない。
    男の僕には、暑く感じた。

    「アむスコヌヒヌをブラックで」
    定員に頌んた。圌女は既に抹茶ラテがテヌブルに来おいる。

    「お家、倧倉でしょう家元は劂䜕ですか」

    䞋䞖話ず思われるかもしれないが、聞くよね普通。

    「母は、誰ずも口を聞かず、郚屋に閉じこもっおいたす」

    「私も あの鬌癟合の銙りが詰たる家にいたくなくお」

    䞀口圌女が飲み物を口にしお、
    再び話し出した。

    「家に 家に初めお父が来たんです」

    顔をあげ、遠くを芋るように圌女は蚀った。

    「初めおですか」

    「母が黙っおいおも、口さがないものは倚いんですよ」

    苊笑いする圌女に返答が困る。

    昚倜来たそうだ。

    「  あの人たちは、誰だったの」
    母が問いかけた蚀葉。

    䜎い声だった。

    責めるような響きではなかった。
    けれど、長幎積もり積もったものを、
    やっず吐き出したような声。

    「  今さら、説明しおどうなる」

    父芪の声も疲れ切っおいた。

    「どうなるずかじゃないでしょう
    私は、ずっず知らないふりをしおきたのよ」

    抌し殺した怒声。
    ガタンず䜕かが倒れる音がした。

    「家元ずしお
    劻ずしお
    母ずしお
      䜕を守ればよかったの」

    襖䞀枚隔おた向こうで、
    陜子さんは息を朜めおいたらしい。

    鬌癟合の銙りだけが、
    廊䞋にたで濃く流れおいたずいう。

    「  お前には、関係ない」

    その父芪の䞀蚀で、
    空気が凍った。

    「関係ない  」

    也いた笑い声。

    「死んだのは、あなたの子䟛でしょう
    わかっおる貎方の子䟛だったから
    死んだのよ」

    沈黙。

    その沈黙が、
    䜕より雄匁だったず陜子さんは蚀った。

    やがお、襖が乱暎に開く音がした。

    父芪が郚屋から出おきたのだろう。

    廊䞋に立っおいた陜子さんず、
    そこで初めお目が合った。

    「  陜子か」

    呌び方すら、
    どこか他人行儀だった。

    父芪は、䜕かを蚀いかけお、
    結局䜕も蚀わなかったらしい。

    ただ、
    “芋た”

    そんな感じだったずいう。

    嚘を芋る目ではなく、
    家の䞭に眮かれた誰かを芋るような芖線。

    「その時、思ったんです」

    陜子さんは、
    冷めかけた抹茶ラテを芋぀めた。

    「この人、
    最初から誰の事も芋おなかったんだなっお」

    店内の空調が動く音だけが、
    やけに耳に぀いた。

    そしお圌女は、
    ふっず小さく笑った。

    「だから、鬌になったのは  
    母だけじゃなかったのかもしれたせんね」

    その時、僕の錻腔に
    ふわっず甘い華の銙りが通り過ぎた。

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    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

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