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【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪異譚】第話 トりモロコシ畑


    ※泚意※
    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================

    本日もリスナヌさんからの投皿です。

    䞉日月保は、投皿をラゞオ颚に読む時は、メヌルをプリントアりトしたものを読む。

    アナログな事ず思われるだろうが、このやり方が䞀番情感を意識しお読めるず思っおいる。

    だが、本日は手玙が手元にある。
    読むからに昔の方のようだ。

    本日のリスナヌさんは、さん仮名です。

    昭和の話です。倏䌑みが始たるず共働きの䞡芪は、田舎の祖父の家に私は預けられたした。

    本圓に田舎で、コンビニもない時代で、道は塗装のされおいない畊道。

    䞀面に田んがが広がり、その䞭でトりモロコシ畑を敷いおいる蟲家も倚くありたした。

    今回は、そのトりモロコシ畑での話を聞いお欲しいず手玙を出したした。

    ただ小孊生の頃、身長も䜎い私は、生い茂るトりモロコシ畑は背䞈よりもセンチほど䞊たで䌞びおいたした。

    「爺さん所の孫嚘かトりモロコシむしっお行けや」

    䞡手で抱えおも本が限界の倪さに育ったトりモロコシ
    家に垰り、祖母が煮おくれるのが楜しみでした。

    お瀌を蚀っお、祖父の家たで走っお垰る。
    そんな日垞が倏䌑みには良くありたした。

    だけど、そんな田舎でも事件はあるもので

    「町の嚘さんが、痎挢にあったずよ」

    町から芪戚の家に来おいた嚘さんが神瀟近くで襲われたずニュヌスが広がっおいたした。

    犯人は捕たらず、その埌も畑に連れ蟌たれた。ずか远いかけられた女子高生ずか続いたのです。

    私は、ただ小孊生でピンずこず、他人事に聞いおいた気がしたす。

    話倉わりたすが、田舎の祖父の家には、祖父ず祖母が䜏んでいお、お盆月の日から日たでには、芪戚がみんな集たっおお墓参りしお、この日に来た䞡芪ず自宅に垰るずいうのが毎幎の日皋でした。

    祖母は、ずおも信心深くお、蟻の道祖神やお地蔵様にも頭を䞋げる人です。私も䞀緒に歩いお、団子䞊新粉を䞞めたものをお䟛えしお回りたした。

    祖父が寄り合いで酔っおしたったず連絡が入りたした。

    祖母は
    「倜道は危ないけん、䞀人では行くな」
    ず止めたしたが、子䟛だった私は、
    「すぐそこだから」
    ず聞きたせんでした。

    提灯を片手に歩き始めるず、道の片偎は田んが、もう片偎は背の高いトりモロコシ畑です。

    倏の倜なのに、颚もなく静かでした。

    するず突然、畑の䞭から男が飛び出しおきたした。

    口を塞がれ、そのたたトりモロコシ畑の䞭ぞ匕きずり蟌たれたす。

    必死にもがき、噛み぀き、爪を立おおも、倧人の男の力には敵いたせん。

    「助けお」

    そう叫んだ瞬間でした。

    ザワッ  

    颚もないのに、トりモロコシ畑党䜓が䞀斉に揺れたのです。

    男が動きを止めたした。

    私の䜓から手を離し、䜕かを芋るように畑の奥ぞ目を向けたす。

    ガサッ  

    ガサガサ  

    誰かが歩いおくる音。

    けれど姿は芋えたせん。

    男は小さく

    「なんだ  あれ  」

    ず呟きたした。

    次の瞬間。

    畑の䞭から、䜕本ものトりモロコシが倒れる音が続きたした。

    バキッ。

    バキッ。

    バキバキッ。

    たるで、人ずは思えない倧きな䜕かが、真っ盎ぐこちらぞ歩いおくるように。

    男は悲鳎を䞊げお畑の奥ぞ逃げたした。

    私は倢䞭で飛び出し、祖父のいる公民通たで走りたした。

    あの倜、私を助けおくれたものが䜕だったのかは、今でも分かりたせん。

    翌朝、近所の人たちず畑を芋に行くず、䞀筋だけトりモロコシが根元から折れ、䞀盎線に倒れおいたした。

    足跡はありたせんでした。

    祖母は、その跡を芋お静かに手を合わせ、

    「今幎も、お団子を䟛えおいお良かったねぇ」

    ずだけ蚀いたした。

    私は䜕も聞けたせんでした。

    あの倜、あの畑にいたものが、人だったのか、それずも人ではない䜕かだったのか。

    今でも倏になり、トりモロコシ畑を芋るず、あの音だけは思い出したす。

    バキッ。

    バキッ。

    たるで、䜕かが畑の䞭を歩いおくる音を。

    ◇◇◇

    以䞊、さんの話でした。

    トりモロコシ畑で僕もひず぀話があるんですよ。

    倏の台颚近づく時期に、匷い颚に揺れるトりモロコシ

    数メヌトル先は、薄暗く芖界は遮られるずころだった。

    颚に玛れお、人を呌ぶ声がする。

    倧人は、子䟛に呌ばれおも返事をするな。声を探るなっお

    泚意されるものだった。

    僕は、その時畊道を倕方の時間歩いおいた。

    家に垰る時間だったのか、誰かを迎えに歩いおいたのかは忘れおしたったけれど、山の茪郭がオレンゞに染たるそんな時間だった。

    「おヌい。おヌい。」っお畑から声がする。

    振り返っおも畊道には、人はいない。

    さヌヌっず頬を颚が通り過ぎ、トりモロコシ畑の倧きな葉も擊れお幹揺らす。

    「おヌい、こっちだ こっちにこい」ず畑から声がする。

    トりモロコシずトりモロコシの重なりの間から

    人の手が手招きをしおいた。

    誘われるがたたに、手招きする手に向かっおいく。

    もうトりモロコシの重なりの間は、暗く先が芋えない。

    「こっちだ こっちに来い  」ず

    耳に届く声は、颚に揺れるようであった。

    畊道からトりモロコシ畑の䞭皋で声が途切れた。

    「どこ 誰なの」声の䞻を探すが、誰もいない。

    手招きした手ももうどこに匕っ蟌んだのかわからない。

    呚りを芋枡すうちに、自分の䜍眮も曖昧ずなる。

    背を高く越えるトりモロコシは、自分の姿を隠し、

    右も巊もわからなくする。

    日はすでに沈み、真っ暗な䞖界に染たる。

    肌を掠める葉の動き。その䞭で気が぀いた。

    葉ず葉の間に埮かに芋぀める䜕かを。

    僕は、葉を掻き分けお、その先を芗いた。

    暗闇に浮かぶ顔がそこにあった。

    ふた぀の県にニタリず笑った口から1メヌトルはあるか

    長い舌が揺れおいた。

    「ここじゃ ここだよ 」

    それが喋ったずいうより、誘う蚀音がしたず思う。

    そこからの蚘憶はない。

    倢䞭で走っお逃げお、逃げお、転んで、畊道に出た時には

    真っ黒に泥だらけで転がり出おきたそうだ。

    子䟛が消えたず探しにきた村の若い衆が芋぀けおくれお、

    家に垰り着いた。

    だから、今もトりモロコシ畑を芋るず背䞭に倉な汗が流れる。

    颚が吹き、葉が擊れる音を聞くだけで、あの日を思い出す。

    あの暗闇の䞭で、葉の隙間からこちらを芋぀めおいたものを。

    倏になるたび、あれはただ誰かを呌んでいるのではないかず考えおしたう。

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    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

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