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【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪異譚】第話 赀いワンピヌスの女線


    ※泚意※
    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================
    「そう蚀えばさ、アゞア圏でも赀いワンピヌスの話っおなかったっけ」

    䞉日月保が圱瞫クロりに聞いた。

    「それは、調べるのやめなさい。ほんたもんだからさ」

    䞉日月保は、人気YouTuber怪談垫を生業にしおいる。
    定期的な怪談話を動画で拡散し、
    実録怪談ず衚しお小説も出しおいる。

    しかしながら、霊感は無い。ず本人は思っおいる。
    金瞛りの経隓もなければ、ポルタヌガむストだっお無い。

    無い無い尜くしだからこその
    「癒しが怪談なのである」

    反察に同居人の圱瞫クロりは、
    怪異には詳しい。そしお理解しおいる偎である。
    それは、䜏んでいる蔵の秘密にも関係しおいる。

    そんな圌が『ほんたもん』ず蚀う怪異。

    調べたいずいう県差しを保が向けるのも臎し方ないだろう。

    「アゞア圏の〜っお蚀うけれど、怪談系の䟝頌メヌルがやたら倚かったんだろう
    そっちはもう終わったのかい」

    「埌䞀件ね、気になるのがあっおさ。
    電話ボックスに珟れる赀いワンピヌス姿の女性の話」

    「あヌ、それも 軜くほんたもん」

    クロりが銖の埌ろを片手で匄っおいる。
    圌は霊感があるらしく、霊異に関わるず銖の埌ろがゟワっずするらしい。

    軜く  ず蚀える類じゃないんだけどな

    クロりはそう内心で思うが、口には出さない。

    「軜くなら行っおくるよ」

    そう蚀っお、保はそのメヌルをスマホに転送し、ゞャケットを取った。

    「おや、メヌル送信者に連絡は」

    「アドレス䞍明。送信元もログが倉な感じでさ」

    ゚ラヌで戻っおきたらしい。
    いや、その時点で怪しいだろうずクロりは思ったが、
    もう保は玄関ぞ向かっおいた。

    ──

    動画配信では、その人圓たりの良さず
    緩急のある話のうたさ、聞き銎染みの良い声のトヌンで
    人気怪談垫ずしおの地䜍を確立しおいる。

    しかしその実、本人は物事を軜く考えるタチがあり、
    クロりや圌の祖父からは、よく苊蚀を呈されおいた。

    本人はフットワヌクが軜い、ずいうノリで行動に移す事が倚い。

    「本圓にクロりは苊劎人」

    そんな冗談を蚀っおは、よく怒られるのだ。

    ──

    そしお数少なくなっおいる電話ボックスずいう存圚。
    そのレトロな箱は、街の片隅にただ残っおいた。

    保が珟地に到着した時、たず感じたのは“違和感”だった。

    メヌルに蚘されおいた䜍眮情報ず䞀臎しおいるはずなのに、
    呚囲の颚景ずどこか噛み合わない。

    地図ではここで合っおいる。
    だが、目の前の電話ボックスだけが劙に“新しい”。
    掃陀が行き届いおいるずいうより、時間から切り離されおいるような感芚。

    「  残っおる、ずいうより」

    保が呟く。

    「ここだけ、ただ䜿われおるみたいだな」

    ここ、“電話ボックス”じゃないかもしれないな

    保が電話ボックスに手をかけた。

    「え」

    「通信蚭備ずしお残っおるんじゃない。
    ただ“繋がっおる堎所”だ」

    最近は、小説家ずしおも
    蚀葉の矅列が倚くなっおきた保が
    その蚀葉の意味を完党に理解する前に、
    保の芖線はボックスぞず吞い寄せられおいく。

    䞭は静かだった。
    受話噚は、ただそこにあるだけに芋えた。

    それでも──
    どこかで“鳎るのを埅っおいる”ような気配だけがあった。

    âž»

    呌ばれおいる。

    埅たれおいるずいうのが正しいのか。

    メヌル内容を確認しおみた。

    ──前略 䞉日月 保先生
    先生に聞いおほしい怪談話があり、メヌルいたしたした。

    ○○県△△垂の郊倖に電話ボックスがあり、
    そこに赀いワンピヌス姿の女性の幜霊が出たす。

    私は、その赀いワンピヌス姿の女性の芪戚であり、
    圌女が幜霊になった原因でもありたす。

    その原因の話をここに曞かせおいただきたいず思いたす。

    私の名前は、ず蚘茉いたしたす。
    そしお、幜霊の女性は、ずさせおください。

    芪戚ずいうのは、は、姪っ子になるからです。

    私ずは、芪子ほどではないですが、
    歳の差は十分にありたした。

    でも、圌女は倧孊生になった頃から
    やたらず距離感が近くなったず思っおいたら
    私の私生掻を束瞛し始め、やがおストヌカヌ化しお
    行きたした。
    その頃には、兄倫婊にも盞談はしおいたした。

    倜、私の仕事が終わり、アパヌトに垰っおきたタむミングで
    電話をかけおくる。それも毎晩です。

    圌女は、倧孊生で実家䜏たいでした。
    生掻もただ兄倫婊に䟝存しおいた次第です。

    最初は、スマホからの電話だったのが、
    兄倫婊に盞談埌には、管理される事になり
    小銭を持っお、件の電話ボックスに行くずいう行動に。

    最初は、ただの悪戯電話だず思っおいたした。

    しかし、ある日から圌女は劙な事を蚀い始めたのです。

    『あそこじゃないず、繋がらない』

    意味が分かりたせんでした。

    スマホは持っおいる。
    家には固定電話もある。
    それでも圌女は、倜になるず電話ボックスぞ向かうのです。

    しかも、決たっお赀いワンピヌスを着お。

    私は䜕床もやめるよう蚀いたした。
    兄倫婊も、倜間の倖出を止めたした。

    ですが圌女は、酷く怯えた様子でこう蚀ったのです。

    『行かないず、向こうが来る』

    その頃からでした。

    電話ボックスの呚囲で、
    劙な目撃談が増え始めたのは。

    誰もいないはずなのに受話噚の音が鳎る。

    ガラス越しに赀い服の女が立っおいる。

    しかし近づくず、
    䞭には誰もいない。

    そしお䜕より、おかしかったのは──

    目撃される“赀いワンピヌス”が、
    毎回少しず぀違っおいたこずです。

    赀いワンピヌスなんです。
    それは毎回倉わりたせん。
    ですが、衚珟が少しず぀倉わっおきたんですよ。

    ガラス越しにう぀る赀いワンピヌス
    僕は、それを確認しに芋に行きたした。

    その時は、姪っ子は、䞡芪によっお入院しおいたした。
    だから姪っ子じゃないんです。

    スマホにかかっおる電話
    非通知蚭定ずの衚瀺でなり続けおいたす。

    先生わかりたした。
    赀いワンピヌス 赀く染たったワンピヌスだったのですね。
    今、ゆっくりず電話ボックスを開けお、歩いおきたす。

    「君の名は であっおいるのかい」

    âž»

    メヌルは、そこで終わっおいた。

    たるでメヌルずいうより、
    誰かずの通話蚘録を、そのたた文字起こししたようだった。

    僕はスマホを閉じる。

    ──カラン  

    也いた音が鳎った。

    電話ボックスの䞭。

    さっきたで静かだった受話噚が、
    ゆっくりず揺れおいる。

    ガラス越しに、
    赀いワンピヌスが芋えた気がした。

    だが次の瞬間には、
    もう誰もいない。

    保は、息を呑んだ。

    その時。

    耳元で、声がした。

    『  次は、あなた』

    スマホ画面が点灯する。

    差出人䞍明。

    新着メヌル 䞀件。

    件名。

    ──『繋がった』

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    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

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