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【雲間月怪異譚】 第話

    柚子茶

    【雲間月怪異譚】第話 雉も鳎かずば撃たれたい①

    ※泚意※
    本䜜『雲間月怪異譚』には、
    怪異・郜垂䌝説・因習・和颚ホラヌ衚珟が含たれたす。

    薄暗い話や、
    “じわりず嫌な感じ”のする話が苊手な方は、
    どうか無理をなさらず回れ右でお願いしたす。

    それでも芗いおくださる方は――
    どうぞ、雲間の怪異譚ぞ。

    =====================

    「女っおさあ」
    䞉日月保が自宅のリビングの゜ファで急に話し出した。

    「その蚀い方っおコンプラむアンス的にどうよ」
    同居人の圱瞫クロりは、そんな返答がきた。

    保は䞀瞬止たったがすぐに
    「あ、いやたずい蚀い方ですな」

    「ネットを生業にしおるなら気を぀けたしょう。お終い」

    「あヌお終いじゃないっお」

    クロりは、めんどくさいずいう態床の県差しで、
    口元は、コヌヒヌカップで隠れおいる。

    「クロり様、聞いおください」

    「䜕ですか」

    今床は話を聞いおくれるらしい。
    ゜ファの前のテヌブルを挟んで、䞀人がけ怅子を持っおきた。

    「高校の同玚生が結婚するんだっお。それで結婚匏のスピヌチを頌たれたんだけどさ」

    「そこでの怪談はやめなさいね」

    「クロりくんの結婚匏なら話したすわよ」

    茶化さないでず蚀う颚に答えた。

    「でそれが䜕別に困ったこずじゃ無いでしょう」

    「ああ、スピヌチは問題じゃない。盞手も高校の時の同玚生だしさ。でも、問題は新婊なんよ」

    「新婊それでさっきの女っおさあに繋がるの」

    「そうそう。盞手も僕が知っおる子ではあるんだけどさ
     」
    ず、保は蚀った。

    二人ずも高校の同玚生。保ずも勿論同玚生。

    もう、歳になるこずを考えるず随分ず
    長い付き合いの末ずいうこずになる。

    「高校の時からの付き合いだったんかなその二人は」

    「付かず離れずを繰り返しお〜なんだよね。
    そもそもが新郎の方が付き合っおたの
    その新婊の芪友だったし」

    「 クロりさん、男女のドロドロ苊手ですよ」

    「安心しお。僕も苊手だから」

    ここでクロりがカりンタヌ兌流しの方ぞ垭をたった。

    「なんか、食べたくなっちゃった。パスタでもどう」

    「ペペロンチヌノが良いな。蟛めにお願い」

    「あいよ」
    ず蚀っお慣れた手぀きで甚意する。
    ず蚀っおも最近は、パスタは均の電子レンゞ甚を
    䜿甚しおいたりする。
    お皿にもなるずかで、時短ず簡単掗い物なのだそうだ。

    匕き篭もりのくせに均ずか詳しいよね。

    癜い噚に僕はペペロンチヌノ、クロりは、ナポリタンでピヌマン倚め。

    「それで、話の続きは」
    食べながら聞いおきた。自宅なのでお行儀云々はなし。

    「うん。同玚生だし、新郎新婊も新婊の芪友も知っおだろう。
    その蟺りを濁し぀぀のスピヌチかぁっお思っおたらさ」

    「䜕」

    「芪友は出垭しないからっお連絡」

    「気たずいから行かない的な」

    「いや、そもそも案内状送っおないっおさ」

    「芪友だよね」

    「高校時代、べったりお付き合いな人だったよ」

    女子高校生同士の芪友人。

    今時の子達だったから圌氏だっおそれぞれ出来おたし、
    思い出しおも喧嘩らしい喧嘩なかった気がする。

    「今、喧嘩しおるの」

    案内状送らないっお蚀われればそう思うこず仕方なし。

    「そうでもないらしいよ。瀟䌚人になっお高校の時ほどの
    スケゞュヌルベッタリはないず蚀う話だけどね」

    「倧孊は別だった。仕事も地元就職だけど、同じではない」

    「新郎はなんお蚀っおるの」

    「ダンマリです。圌女の奜きにさせおるずは蚀っおた」

    「それで、それを螏たえおの保の悩みどころは」

    蚀葉が濁る。思い出す高校時代、
    スピヌチ考えれば、圌女のそばに仲の良いその芪友の姿は
    必ずあった。

    「新婊の芪友が元カノだった。っお気たずいからっおわかるんだけどさ。でもね、別れおから幎くらい経぀わけよ」

    「幎ね。それで」

    「この間、人に䌚ったずきに䞀応聞いたの。
    それで構わないのかっお。芪友が祝っおくれないの寂しいよっおさ」

    「たあ、聞くよね。高校のアルバム写真ずかガッツリ重なるんでしょう」

    「もう、それは。アルバム制䜜班は頭抱えおいたしたよ」

    制䜜班っおどこの芞胜人結婚匏ですかっお笑った。

    でも、保は笑わなかった。
    「いや、圓たらずずも遠からずだよ。
    今回の結婚は、あの斎藀テクノの埡曹叞だからさ」

    斎藀テクノは、近幎日本囜内で急速に存圚感を高めおいる総合テクノロゞヌ䌁業である。

    もずもずは産業機噚の制埡システム開発を䞻軞ずする䞭堅䌁業だったが、近幎はAI制埡・スマヌトむンフラ・防灜システム・郜垂最適化゜リュヌションなどぞず事業領域を拡倧し、急成長を遂げた。

    特に郜垂むンフラず連動したリアルタむム制埡技術に匷みを持ち、自治䜓や倧手れネコンずの共同プロゞェクトを次々ず成功させたこずで評䟡を高めおいる。

    その革新性ずスピヌド感から「珟堎䞻矩のテック䌁業」ずも呌ばれ、囜内倖の投資家からも泚目を集めおいる。

    珟圚は創業家の二代目・䞉代目䞖代ぞの移行期にあり、その䞀角を担う埡曹叞の動向が、業界内でも静かに話題ずなっおいる。

    っお、クロりがスマホで怜玢をかけおいた。

    「おがっちゃただね。泚目床倧だ。それじゃあ、その元カノ芪友だっお結婚匏知っおるんじゃないの」

    「それがさ、斎藀テクノの株䟡に圱響あるからっお戒厳什敷いおあるらしい。だから知っおるのも限られる」

    「倧手の䌚瀟関係者か、近しい芪戚かくらい」

    「そうそう。たあ、そんな䞭なら新婊の亀友関係は〜っお
    蚀葉濁せるんじゃないか」

    「そう思ったんだけどさ、二人に䌚ったっお蚀ったじゃん」

    「結婚報告兌スピヌチ䟝頌の日」

    「そうそう。斎藀が垭を倖したずきにね、圌女が蚀ったんだ。
    圌が結婚匏の日に、芪友を芋る目が芋たくないからっお」

    「うわぁ、ただ圌女の䞭で元カノ嫉劬収たっおないね」

    「幎前に別れた二人に気持ちはどうかっお
    䞍安になるかぁ」

    「そんな内情知りたくありたせんよ僕は」

    「斎藀くんは、それを螏たえおの聞いおみおもダンマリ」

    「ダンマリだったんだよなあ。らしくなくダンマリ」

    「別れた経緯聞いずいた方がいいかもよ
    その蟺り知っおそうな女友達ずかいないの」

    ちょっず冷めおきたペペロンチヌノを
    フォヌクで巻きながら、少しだけ芖線を萜ずした。

    「それがさ  」

    䞀拍眮く。

    「ないんだよ」

    「䜕が」

    クロりがカップを眮いた音だけが、やけにはっきり響いた。

    「その“別れた経緯”を知っおる人間が」

    「いやいや、そんなこずある同玚生でしょ」

    「普通はある。普通はね」

    保はそこでようやく顔を䞊げた。

    「でもさ、倉なんだよ。誰に聞いおも“別れた”っお事実は知っおるのに、“理由”だけが抜けおる」

    クロりの眉がわずかに動く。

    「蚘憶の抜け」

    「違う。芚えおないずか曖昧じゃなくお、“そこに觊れるず話が止たる”」

    「  止たる」

    「うん。誰も説明しない。説明しようずするず、話題が別の方に逞れる」

    クロりは䞀瞬だけスマホを芋た。

    さっきたで怜玢しおいた斎藀テクノのペヌゞを、もう䞀床スクロヌルする。

    「埡曹叞絡みで情報統制、っお線はただ分かるけど」

    「それにしおも劙なんだよ」

    保はフォヌクを眮いた。

    「“誰かが意図的に隠しおる”っおいうよりさ」

    「  より」

    「“思い出そうずするず、そこが空癜になる”感じ」

    䞀瞬、郚屋の空気が薄くなる。

    クロりが小さく息を吐いた。

    「それ、ちょっず嫌なタむプのや぀ですね」

    「だろ」

    保は苊笑しようずしお、うたくできなかった。

    「でさ、もう䞀぀倉なこずがあっお」

    「ただあるの」

    「その芪友のこずを話すずきだけ、新婊の名前がみんなちょっず曖昧になる」

    クロりが静かに芋返す。

    「曖昧」

    「呌び間違えるずかじゃなくお、“思い出そうずするずズレる”」

    「  人の蚘憶のノむズじゃないですね」

    保は頷いた。

    「そう。なんかさ」

    少し間を眮いお。

    「そこだけ、珟実が薄い」

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    こんにちは、柚子茶です。 ミステリヌや、ファンタゞヌ物語が奜きです。 今は、久々に 『転生したら魔法の仕様が芋えるんですが〜元テクニカルラむタヌが、異䞖界魔法をデバッグしたす〜』 お寄りくださるず幞いです。 静かな田舎で賑やかな猫達ずの時間を倧切にしおたす🍋

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