
徒競走から考える「同調圧力の正体」オーディブル・レビュー
かつて順位付けを嫌うあまりに「お手てつないで徒競走。みんながみんな一等賞♡」というムーブメントが幼稚園だか小学校に実際にあったそうだ。ソースは岡田斗司夫氏のYoutubeである。
私は耳を疑った。なに、そのお花畑マインド。バカなの?そんな「6人7脚」状態でヨタヨタ走るんじゃ、足の遅い子にだって負けるでしょ。一等は一等でもみんなで仲良く一等ビリ。まあ、さすがにすぐに無くなったようだが。ヤレヤレである。
でもこれ、日本社会フツーにやってないか?
チームなのに個よりもパフォーマンスを下げること。
同調圧力。出る杭は打たれる。空気を読む。
日本を語るときに出てくる3大WORDSだ。
私はモヤる。多分多くの人もモヤッてるはず。でも変わらない。下手すりゃ強化してる。そんな伏魔殿Japanを、感情ではなく理性で知るため手に取ったのがこちら。
さっそくVamos! ( 2500字)
太田肇著「同調圧力の正体」
本書では、同調圧力が発生する背景、メカニズムを読み解きながら、同調圧力の「功」と「罪」の歴史を振り返る。
また、こうした歴史が令和の世にどんな現象を引き起こしているのか、SNSの出現で新たに登場した「大衆型同調圧力」という概念を使いながら分析する。
学校のイジメ、職場のパワハラ、企業の不祥事、SNSの誹謗中傷、暴走する正義――。すべては一本の線でつながっている!
こうした諸問題を引き起こす同調圧力を防ぐ仕組みや対処法とは一体何か?
息苦しい日々に光明が差す、「希望の1冊」だ。
オーディブル レビュー
「成瀬」を現実で受け入れよう!
日本の同調圧力がイヤで海外生活を選んだものです。本書で一度、定義や現状、問題などをはっきりさせたくて拝読しました。
この問題は日本に限ったことではなく、どの国にも大なり小なりあるものですが、日本では特に異端なものを「魔女狩り」のごとく糾弾する集団の怖さを感じます。普段おとなしい(ため込んでいる)分だけ振れ幅がひどい。ここ北米では「仲間と認定しない」「受け入れない」扱いはされても放っておかれるだけで糾弾はされません。
2024年の本屋大賞「成瀬は天下を取りにいく」。
本でここまで「成瀬あかり」が受け入れられているのなら「実際は無理だけど小説世界だから痛快で楽しい」ではなく、「こんな子がいたら友達になりたいな。おもしろそう」や「わたしも成瀬みたいに生きたいな」と現実世界でも受け入れてほしい、と切に願います。(2025/05/24読了 投稿文を一部改稿)
note追記
同調圧力への対抗策
年功序列などによるタテの同調圧力(昭和型)は弱まりつつ、最近は「ヨコ」の圧力が大きくなっていることが本書でよくわかった。
大事なのはその改善案に対抗策。
本書では長期的に取り組むべき理想法、面従腹背の対処法、すぐに出来るかも知れない実践法と大きく三種を挙げている。
自分の仕事は終わっているのに帰りにくい雰囲気のある職場にお勤めの方。
有名人の不倫や不祥事を鬼の首を取ったように糾弾するSNSにウンザリの方。
自分より強い人にはおもねり弱い人を叩く歪んだ「正義」が薄気味悪い方。
そして自戒を込めていうのだが、そう思いながら「あれオレ(アタシ)、無意識にやってる時あるかも」と思った方。
オーディブルで1.3倍速で聞けば3時間40分という短さである。通勤や家事などのスキマ時間にちょっと手に取ってみてはいかがだろうか。あなたにとっての同調圧力への対処法のヒントが見つかるかもしれない。
ちなみに私が本書で書かれていた対処法で一つ同意したいのは政治でのクォーター制などの導入。「世襲のおじいちゃん議員」ばかりがひしめくまさに伏魔殿の国会・地方議会でさまざまな意見・立場の人が意思表明ができたら、もう少し日本が「これまでの人」でなく「これからの人」に視点をおいたイマドキの国になれるのではないだろうか。
今国会では先送りになった選択的夫婦別姓制度なども、法制化を阻んでいるのはまさにこのおじいちゃんの・おじいちゃんによる・おじいちゃんのための「同調圧力」なのだから。
では最後に。徒競走に話を戻そう。
みんなで仲よく一等賞を目指すには
元陸上部の私からしたら超簡単。
みんなで「リレー」。これ一択である。
みなさんご存じだろうか。4X100mリレーでは第一・第三がカーブで第二・第四走が直線である。この二つ、走り方が全然違う。
うちの陸上部は弱小だったが、適材適所という点では完璧だった。
一走のタケちゃん(専門:幅跳び)は背は低かったがクラウチングスタートでの反応速度は4人のうちでダントツだった。
二走の私(中距離走)は170cm越えの身長を生かしたストライドで直線が得意。
三走Qちゃん(ハードル)はチームのムードメーカー。2番目に背が低くカーブが得意。
アンカーは、人柄・タイム共に文句なしの部長のノムさん(短距離走)だった。
ま、弱小なんで一度も地区予選すら通過できなかったけど。でもバトンは毎日練習したし、間違いなくそれぞれが一人で400mを走るより絶対にいいパフォーマンスだった。そして何より疲労度は1/4。たった10秒ちょっと全力を出せばいい。
このタイパに勝るものはない!!
いやいやそれは詭弁だ。そもそも徒競走じゃないし、一等賞じゃないじゃないか?
はははバレたか。いや本当にその通り。
そんなアナタにはこちらの答えを。
徒競走はフツーに勝ち負けを決めればいい。
それで別の日に2位からビリの子が一等賞になるイベントをやればいい。漢字テストや写生会。お笑い大会に魚をキレイに食べよう選手権…。どんどんバンバンやればいい。そこで同じくらい賞賛しまくればいいのだ。
これでホントのホントに
みんながみんな一等賞。
はい、コンプリートである。
同調圧力の正体
(PHP新書) 新書 – 2021/6/16
太田 肇 (著)
オーディオブック(4時間48分)
平川 正三(ナレーション)
お読みくださりありがとうございました。
Hasta pronto! またお会いできますように
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©️2025 naveotoevan 0031 徒競走から考える「同調圧力の正体」オーディブル・レビュー