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その配眮に「昚日からの続き」ずいう名前が぀いおいる♯09 今ずいう点


    もし、時間が巻き戻るずしたら、
    それはどういうこずだろう。

    数分前に戻る。
    䞀時間前に戻る。
    昚日に戻る。

    それは、䜕が戻るずいうこずなのか。

    時蚈の針が逆に回るこずではない。
    人の蚘憶が消えるこずでもない。

    原子。

    すべおの原子が、
    寞分たがわず、逆再生のように、
    元の䜍眮に戻るずいうこずだ。

    では、そのずき、
    誰が「戻った」ず気づくのだろう。

    もし、誰かが
    「今、時間が戻った」ず気づいたずしたら、
    それは、もう過去ではない。

    新しい未来になっおいる。

    そう考えおいるうちに、
    劙なこずに気が぀いた。

    仮に、䞖界䞭の原子が、
    完党に逆再生のように動いたずしお、
    それは「戻った」ようにみえるが、
    「進んでいる」ようにもみえる。

    いや。

    そこに、
    「戻る」も、「進む」も、
    芋圓たらない。

    それは、ただ、動いおいる。

    時間は、
    はじめから、ここにはなかったのかもしれない。

    わたしたちは、
    過去は動かせない事実だず思っおいる。

    たしかに、
    起きた出来事そのものは倉わらない。
    昚日が、別の日になるこずはない。

    けれど「過去」は、
    どこかに、そのたた存圚しおいるのだろうか。

    蚘憶研究の䞭でも、
    よく知られた実隓がある。

    心理孊者゚リザベス・ロフタスは、
    ある実隓を行った。

    被隓者に、
    実際の子どもの頃の出来事をいく぀か提瀺する。

    家族旅行の話。
    誕生日の思い出。
    日垞のありふれた蚘憶。

    その䞭にひず぀だけ、
    起きおいない出来事を混ぜた。

    ショッピングモヌルで迷子になった䜓隓。

    はじめのうち、
    倚くの被隓者は
    「そんなこずはなかった」ず答える。

    けれど、
    䜕床か同じ質問を受けるうちに、
    倉化が起きる。

    「もしかしたら、あったかもしれない」
    「たしかに、そんな蚘憶がある気がする」

    やがお、
    四人に䞀人が、
    その出来事を
    「自分の蚘憶」ずしお語り始めた。

    芋た店の看板。
    人混みの様子。
    胞が締め぀けられるような䞍安。

    存圚しなかったはずの情景が、
    感情ずずもに、
    具䜓的な蚘憶ずしお立ち䞊がっおくる。

    そこに、
    「嘘を぀いおいる」感芚はない。

    本人にずっおは、
    たぎれもなく、
    思い出しおいる感芚なのだ。

    なぜ、このようなこずが起こるのか。

    わたしたちの先祖は、
    倉わり続ける䞖界の䞭で生き延びおきた。

    もし、
    蚘憶が薄れるこずなく、はっきりず、
    そのたた保存されおいたら、
    どうなるだろう。

    過去の情報は、
    次々ず積み重なり、
    頭の䞭は、すぐに溢れおしたう。

    たずえば、
    「茶色のきのこは安党である」
    そう孊んだずする。

    ある日、茶色の毒きのこを芋぀ける。
    別の日、癜い安党なきのこを芋぀ける。

    やがお、
    「きのこの色は関係ない」
    その䞀点だけが蚘憶に残る。

    けれど、もし蚘憶が鮮明に保存されるなら、
    きのこを前にしたずき、

    「茶色のきのこは安党である」
    「茶色の毒きのこがある」
    「癜い安党なきのこがある」
    「きのこの色は関係ない」

    すべおがはっきりず立ち䞊がり、
    手は䌞びかけお、止たる。

    どれも、正しい過去だ。

    脳は蚘憶を固定しない。

    それは、
    脳の怠慢や䞍正確さずいうよりは、
    倉化する䞖界で迷わず進むための、最適化なのかもしれない。

    蚘憶ずは、
    過去を保存する装眮ではなく、
    いたを生きるための仕組みなのだ。

    それは、
    日垞の䞭で、静かに働いおいる。

    就職しお、家を出た。

    ようやく芪の干枉から離れ、
    自分の人生が始たるのだず思った。

    けれど、
    仕事はうたくいかなかった。

    決めるのが、遅い。
    䜕を遞んでも、
    どこかで間違える気がしお、
    結局、䜕も蚀えない。

    䌚議が終わったあず、
    垭を立ちながら、沈む。

    ──ああ、たただ。

    「ちょっず、倧䞈倫
    こういうの、苊手なんだね。」

    冗談混じりの声。
    けれど、
    胞の奥に、
    たっすぐ刺さる。

    垰り道、
    足が重くなるず、
    ある蚘憶が浮かんだ。

    芪は、
    䜕でも先に決めおいた。

    持ち物も、
    進路も、
    倱敗する前に、
    道を塞いでいた。

    ──過干枉な芪だった。

    その蚘憶は、
    今の「うたくいかない自分」を説明しおいるようだった。

    数幎が経ち、任される仕事が増えおきた。

    曞類の締切は、必ずチェックする。
    リスク管理は培底しおいる。

    誰かが萜ち蟌んでいるず、
    声をかける前に、
    䞀歩、近づいおいる自分。

    「ほんず、頌りになるよ。」

    仕事が、回り始めた。

    ──うたくいっおいる。

    曞類を敎理しながら、
    ふず、気づく。

    幌いころ、
    芪は、忘れっぜい私に代わっお、
    よく持ち物をチェックしおくれた。

    泣いおいるず、
    必ず手を貞しおくれた。

    あの姿が、
    そのたた、
    今の自分に重なった。

    守るこず。
    先に気づくこず。
    倱敗を枛らすこず。

    それを、
    知らないうちに受け取っおいたのかもしれない。

    ──お母さん。

    ただ眠いたた座っおいるず、
    い぀の間にか眮かれおいた湯気の立぀ココア。
    母の䜜ったホットケヌキを食べながら、
    ゆっくり流れる朝が、奜きだった。

    これは、前向きに生きろずいう話ではない。

    真実はどちらか、ずいう話でもない。

    長い人生の䞭では、
    ずきに前者が、ずきに埌者が、
    絶察的な真実のようにふるたうこずがある。

    原子は、ただ、動いおいる。

    ただ、その䜍眮に圚るだけだ。

    けれど、
    その配眮に、
    「昚日からの続き」ずいう名前が぀いおいる。




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    ここに䜕を曞いおもしっくりこない。 皌ぐためにnoteを始めた人。 でも、わたしは、皌ぎたいんだっけ

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