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Photo byyasukoma

その蚀葉だけが先に甚意されおいた♯08 䞖界に滲む圱


    からだは济宀の壁で支えられおいたしたが、
    どこで自分が始たっお終わっおいるのか、はっきりわからない。

    なんずも奇劙な感芚。

    からだが、固䜓ではなく流䜓であるかのような感じ。
    たわりの空間や空気の流れに溶け蟌んでしたい、
    もう、からだず他のものの区別が぀かない。

    これは、脳損傷によっお、
    自分の身䜓の茪郭を倱った人の蚌蚀だ。

    わたしは、
    自分ず䞖界の境界を疑うこずなく生きおいる。

    境目はどこかず問われれば、

    皮膚の内ず倖。

    盎感的には、そう答えたくなる。

    だが、その線匕きはあやしい。

    棒を持っお物に觊れ続けるず、
    感觊は、次第に棒の先ぞず集たっおいく。
    手で觊れおいるはずなのに、
    觊れおいる堎所は、い぀の間にか少し遠くなる。

    脳は、棒の先端たでを身䜓の䞀郚ずしお扱いはじめる。

    い぀の間にか棒は、「自分の䞀郚」になっおいる。

    わたしの境界は、
    思っおいるよりも曖昧なのかもしれない。

    

    わたしは、倖の䞖界を芳察しおいる。

    䌚瀟の付き合いで、
    小さな亀流䌚に参加した。

    受付を枈たせ、
    銖から名札を䞋げる。
    郚屋に入るず、
    すでにいく぀かの茪ができおいる。

    わたしも、
    そのひず぀に加わった。

    空調が効きすぎおいるのか、
    さっきから、少し寒い。
    他の人も、
    同じように感じおいないだろうか。

    「ブランケット、芁りたすか」

    しばらくしお、䌚は終わった。

    気疲れしたたた、
    垰宅にほっずする。

    ゚レベヌタヌの前で、
    さっき話しおいた人ず䞀緒になる。

    䜕ずか話をしおみるが、
    間が持たない。

    ゚レベヌタヌはゆっくりず䞊がっおくる。
    早く来ないだろうか。
    盞手も、
    どこか気たずそうにしおいる。

    垰宅しお、
    スヌツを脱ぎながら、
    今日のこずが頭をよぎる。

    わたしは、どこか浮いおいお、堎違いだった。
    呚りも、そう思っおいただろう。

    翌日、䌚瀟に向かう途䞭。
    信号埅ちで、
    隣に立っおいる人がいた。

    同じ方向を向いおいる。
    同じ赀信号を芋おいる。

    けれど、
    他人が䜕を考えおいるのかは、
    わからない。

    なのに、なぜ。

    ──ブランケット、芁りたすか

    寒い。
    気たずい。
    堎違いだ。

    そう感じたのか。

    芳察しおいたのは、
    わたしの内偎ではなかったか。

    わたしの境界は、
    気づけば他者ぞも溶けだしおいる。

    䞖界は、
    そのたた脳には届かない。

    色や音、匂い。

    すべおは、意味を持たないたた、
    ばらばらに入っおくる。

    それを、脳の䞭でひず぀の䞖界ずしお組み立おる。

    そのずき、
    意味を混ぜおしたう。

    そうしなければ、
    りんごは、
    ただの圢ず色でしかなくなり、

    笑顔は、
    筋肉の動きになる。

    目の前で苊しむ人の姿も、
    ただの姿勢になる。

    意味は、内偎からやっおくる。

    映画を芋るずき、
    誰もが同じ映像を芋おいる。

    けれど、䞀人ひずりが芋おいるのは、
    自分の䟡倀芳や経隓が立ち䞊げる物語。
    それは、内偎にのみ存圚する物語だ。

    映画が終わったあずも、
    物語からは降りられない。

    い぀も笑顔を芋せおくれる、枩和なあの人。

    わたしは、その笑顔を芋お、
    安心しおいた。

    その笑顔が、
    圌女が身に぀けおきた防衛だずは、
    思いもよらずに。

    芋えない色は、
    芋えない。

    聞いたこずのない音は、
    音ずしお立ち䞊がらない。

    知らない䟡倀芳は、
    感じようずしおも、感じられない。

    䞖界には、
    い぀も、
    芋えおいないかもしれない䜙癜が、存圚しおいる。

    そればかりか、
    内偎の意味には、
    それが劥圓かどうかを確かめる術もない。

    䌚議でプレれンをしおいる。

    かなり時間をかけお緎った。
    蚀葉が頭の䞭で、すでに䞊んでいる。

    むメヌゞ通り、蚀葉が出おくる。
    ひず呌吞おいお、呚囲の反応を確かめる。

    芖線が集たっおいる。
    䜕人かが、ゆっくりずうなずく。

    誰も、目を逞らしおいない。

    ──いける。

    そのずき、
    聎衆の沈黙は、内容を咀嚌しおいる時間に芋えた。

    日を勘違いしおいたこずに気づいたのは、垭に着いおからだった。

    急ごしらえの資料。
    ペヌゞをめくる指が、少し滑る。
    喉が也く。

    誰もメモを取っおいない。
    郚屋が、静たり返っおいる。

    芖線が集たる。

    ──たずい。

    そのずき、
    聎衆の沈黙は、吊定が蚀葉になる前の間に芋えた。

    そしお、䌚議が終わる。

    廊䞋ですれ違った䞊叞が、
    い぀もより少し短く挚拶した。

    それが、奜意なのか、距離なのかは、
    わからない。

    翌日の仕事で、
    い぀もより雑務を頌たれるようになった。

    軜く扱われおいるのか、
    任されおいるのかも、
    わからない。

    けれど、
    すべおが䞀本の線で結ばれおいく。

    䌚議の沈黙ず、
    䞊叞の挚拶ず、
    今日の仕事配分。

    䞖界は、
    静かに意味を揃え始める。

    ──やっぱり、そうだったのだ。

    その蚀葉だけが、
    先に、甚意されおいた。

    どこたでが真実で、どこから読み間違えおいるのか。
    どこたでが繋がっおいお、どこたでが無関係なのか。

    それを分ける線は、どこにあるのだろうか。

    他者の蚀動に、心が痛むずき。

    その痛みは、どこから来たのだろう。

    もしかするず、
    他者の蚀動よりも前に内偎で、
    痛みが先に生たれおいたのかもしれない。

    その深い傷口には、わたしだけが觊れおいる。

    

    確かに、
    䞖界そのものは、わたしの倖にある。

    けれど、
    䜕を芋るずきにも、わたしが滲んでいる。

    䞖界は、
    わたしず無関係に流れおいるず思っおいた。

    それは、
    無関係どころか、わたしから延びる圱だった。


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    ここに䜕を曞いおもしっくりこない。 皌ぐためにnoteを始めた人。 でも、わたしは、皌ぎたいんだっけ

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